日本でも長年舞台化され、愛され続けてきたシェイクスピア『夏の夜の夢』を軸に、ロックンロールの時代を描いた『海賊盤・夏の夜の夢』。劇団イン・ノート流、シェイクスピア作品への挑戦が8月23日から下北沢OFF・OFFシアターにて幕を開けます。
海の上で繰り広げられる新たな『夏の夜の夢』
明治大学駿河台キャンパスを拠点に2019年に結成され、2021年東京若手演劇祭・2022 年全国学生演劇祭にて大賞・観客賞をW受賞した劇団イン・ノート。板尾創路さんがフェスティバル・ディレクターを務める関西演劇祭2023への出場も決定し、乗りに乗っている彼らが第9回公演で手がけるのは、シェイクスピアの名作『夏の夜の夢』を軸にした『海賊盤・夏の夜の夢』。
ハーミア・ライサンダー・ディミートリアス・ヘレナの恋模様と、妖精の夫婦オーベロンとティターニアの喧嘩、お調子者の妖精パック、妖精たちに巻き込まれるボトムといった要素は受け継がれながら、作品の舞台は森から海へ、1960年代をモチーフにしたロックンロールの時代に変更されています。
オーベロンやティターニア、パックらは海上保安庁が取り仕切る海の上で、国が禁じたロックをかけまくる海賊ラジオDJとなり、ハーミアとライサンダーは海賊船に乗って本物の愛を知るべく駆け落ちをします。
本作は稽古初日本読み動画(前半)が公開中。『夏の夜の夢』で海賊ラジオDJなんて、どうなっちゃうの?!と思ったあなたは、まずこの動画で本作の魅力を垣間見てはいかがでしょうか。
脚本は劇団イン・ノートの芝原れいちさんと横山大朗さん、演出は芝原れいちさん。芝原さんは本作について「「海賊盤」の「盤」はレコード盤の「盤」! シェイクスピアが生まれた時代のおよそ400年後、1960年代をモチーフにしたロックンロールの時代を舞台に「夢」に向かう姿や「恋」に振り回される姿をコメディとして描きます。大好きな「夏の夜の夢」とロックンロールの力を借りて自分達流の幻想的な舞台を作り上げてます!」とコメント。
まだ20代と若い彼らが描き出す新たな物語に、期待が高まります。劇団イン・ノート『海賊盤・夏の夜の夢』は8月23日から27日まで下北沢OFF・OFFシアターにて上演。チケットはペア割やSNS割などもあります。詳細はこちら
ロックやレコード、ラジオと『夏の夜の夢』はかけ離れて見えますが、本読み動画を見ると『夏の夜の夢』の要素ははっきりと感じ取れます。新たな視点で描かれるドタバタな恋模様とコメディが生まれそうです。