11月3日(金・祝)にシアタークリエにて幕を開けるのは、ブロードウェイの巨匠とも言われるニール・サイモンの『ビロクシー・ブルース』。今をときめく小山ゆうなさんが演出を手がけ、主人公ユジーンには濱田龍臣さんを迎えます。

若者たちのエネルギーと笑いに溢れた青春群像劇

ブロードウェイを代表する喜劇作家ニール・サイモン。2020年に三谷幸喜さん演出で上演された 『23階の笑い』や、今年4月にシアタークリエで上演された『おかしな二人』など多くの作品が日本でも人気を誇り、上演されています。ユーモラスで巧みな台詞の数々が人生を包み込み、生きていることの素晴らしさを伝えてくれるのが魅力です。

『ビロクシー・ブルース』は、ニール・サイモンの自伝的戯曲で、青春グラフィティの傑作とも言える作品。1985年にブロードウェイで初演され、トニー賞最優秀作品賞を受賞。数々の賞を受賞し、1988年には映画化もされています。

『ビロクシー・ブルース』の舞台は、第二次世界大戦中のビロクシーの新兵訓練所。作家志望の青年・ユジーンは個性的な仲間たちの様子を観察し、将来のために日記をしたためていました。新兵たちは鬼軍曹・トゥーミーの厳しい指導を受けています。

そんな中、ビロクシーの娼婦・ロウィーナを相手に童貞を失ったユジーンは、カトリック学校に通う美少女・ デイジーと初めて恋に落ちます。そして、訓練所を去ると、戦場へ送られていくのでした…。

戦争に巻き込まれながらも若者たちの笑いとエネルギーに溢れる、ユーモアたっぷりな青春ドラマとなっています。

注目の演出家・小山ゆうな×俳優・濱田龍臣が初タッグ

演出を手掛けるのは、2018年に読売演劇大賞を受賞した小山ゆうなさん。劇団四季の『ロボット・イン・ザ・ガーデン』やミュージカル『COLORS』『ファインディングネバーランド』などの演出を手がけた、今注目の演出家の1人です。

主人公・ユジーンを演じるのは、子役時代から数々のドラマ・映画で活躍、2022年11月に上演されたミュージカル『東京ラブストーリー』で永尾完治役を演じた濱田龍臣さん。

博学だけれど、虚弱体質で軍隊を嫌う異端者のエプスタイン役は、宮崎秋人さん。森新太郎さん演出・道枝駿佑さん単独初主演舞台『Romeo and Juliet -ロミオとジュリエット-』でマキューシオ役を務め、ドラマ『ペンディングトレインー8時23分、明日 君と』では明石周吾役を務めました。

おとなしい性格で、歌が好きなのに音痴なカーニー役には、『薄桜鬼』『Being at home with Claude〜クロードと一緒に〜』『東京喰種トーキョーグール』『刀剣乱舞』『進撃の巨人-the Musical-』などで活躍する松田凌さん。

自分ではユーモアがあると思い込んでいる暴れん坊のセルリッジ役は、『刀剣乱舞』や『文豪ストレイドッグス』『弱虫ペダル』などに出演している鳥越裕貴さん。

先に入隊し、炊事当番を担当している同性愛者のヘネシー役に、ミュージカル『BE MORE CHILL』や『チェーザレ 破壊の創造者』などに出演している木戸邑弥さん。

元トラック運転手で、屈強すぎる胃袋を持つワイコフスキ役に大山真志さん。近年の出演作にミュージカル『ジャージー・ボーイズ』や、『アルジャーノンに花束を』『DEVIL』などがあります。

カトリック学校に通う美少女で、ユジーンの初恋の人でもあるデイジー役に、ピンク・リバティ『点滅する女』での好演が記憶に新しい岡本夏美さん。

ユジーンの初体験の相手でビロクシーの娼婦・ロウィーナ役に、2022年KAAT神奈川芸術劇場で上演された舞台『ラビット・ホール』で、小山さんの演出作品に出演している小島聖さん。

新兵訓練を担当している鬼軍曹・トゥーミー役に、近年ではミュージカル『バンズ・ヴィジット 迷子の警察音楽隊』や三谷幸喜さんが作・演出を手がけたシス・カンパニーの舞台『ショウ・マスト・ゴー・オン』などに出演。NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では阿野全成役を演じた、新納慎也さんです。

個性豊かな俳優陣が集った『ビロクシー・ブルース』は、11月3日(金・祝)〜11月19日(日) に、日比谷・シアタークリエにて上演です。チケットは、8月26日(土) に一般前売が発売されます。

詳しくは公式HPをご覧ください。

ミワ

笑って泣けるニール・サイモンの名戯曲。まだ日本では上演されることが少ない作品なので、貴重な機会に是非、劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか?