ビートたけしさんといえば、タモリさん、明石家さんまさんと並んで「お笑いBIG3」と称されるお笑い界の重鎮。そして、世界的な映画監督「北野武」でもあります。そんなビートたけしさんが駆け出し時代の自身の姿を描いた自伝『浅草キッド』が、ドラマ化、映画化を経て、2023年10月に「音楽劇」として舞台化されます。
「ビートたけし」はいかにして生まれたのか
大学中退後、浅草に降り立った青年・北野武は、偶然流れ着いたストリップ小屋「フランス座」で働くことになります。
エレベーターボーイとして仕事をする中で、あるきっかけから興行の責任者である深見千三郎に弟子入り。フランス座のストリッパーたちと日々を過ごし、芸人仲間と苦楽を共にしていく中で、武は芸の道一筋で生きることを決意します。
そしてその道中、武は後の「ビートきよし」となる兼子二郎と出会い「ツービート」を結成。「MANZAIブーム」を経て、一躍人気芸人へとのし上がっていきます。しかし、その一方で「伝説の浅草芸人」と称される師匠の深見は苦境に立たされていました…。
原作の『浅草キッド』は、1988年と2002年にテレビドラマ化されており、2002年版ではビートたけしさんの弟子である水道橋博士さんが北野武役をつとめています。2021年にはNetflix企画制作作品として映画化。小説家や映画監督など多彩な顔を持つお笑い芸人の劇団ひとりさんが監督・脚本をつとめ、北野武を柳楽優弥さん、深見千三郎を大泉洋さんが演じています。
初共演の林遣都×山本耕史で送る「師弟の半生」
音楽劇『浅草キッド』で主演の北野武を演じるのは、幅広い役柄を演じ、映画やドラマのほか、舞台でも活躍している林遣都さん。師匠の深見千三郎を演じるのは、幼いころから数多くのミュージカル作品に出演し、並行して大河ドラマなど映像作品にも出演している山本耕史さんです。数々の作品で目にするお2人ですが、共演は初ということで、一体どんな化学反応が生まれるのか期待が高まります。
武の先輩芸人でありながらも「裏の顔」を持つ高山を演じるのは、アーティストとしても活動している松下優也さん。後の「ビートきよし」となる兼子二郎を、今野浩喜さんが演じます。
ほかにも後輩芸人マーキーを稲葉友さん、作家志望でフランス座の人々を見守る井上を森永悠希さん、人情味にあふれた深見の妻・亜矢を紺野まひるさん、武が深見に弟子入りするきっかけを作ったフランス座チケット売り場の販売員・塚原をあめくみちこさんが演じるなど、バラエティに富んだ出演者で「武と深見」と浅草の人々の半生が彩られます。
本作で脚本・演出を務めるのは、数々の舞台作品の脚本や演出を手がけ、近年ではテレビドラマ『あなたの番です』の脚本で大きな話題を呼んだ福原充則さんです。
また、駆け出し時代の武に深見が教えたという「タップダンス」の振付は、「タップダンス」のシーンが印象深い北野武監督作品『座頭市』にも出演したタップダンサーのRONxIIさんが担当します。
音楽劇『浅草キッド』は、10月8日から22日まで、東京・明治座にて上演予定。10月30日から11月5日には新歌舞伎座にて大阪公演、11月25日と26日には愛知県芸術劇場 大ホールにて愛知公演も予定されています。チケットの詳細はこちら。
同名楽曲の『浅草キッド』は、本作のメインテーマとして使用されるとのことで、その他の楽曲もどんな曲になるのか気になるところです。