2025年に建て替えのための休館を予定している帝国劇場のラストイヤー第一弾公演となる『Act ONE』。2024年1月1日から27日まで帝国劇場で行われる新たなステージは、ALLキャストが自ら演出を務め、スーパーヴァイザーを堂本光一さんが務めます。HiHi Jets・美 少年・7 MEN 侍・少年忍者の4グループが趣向を凝らしたステージを次々に披露したゲネプロと、公演後に行われた開幕記念会見の様子をお届けします!

個性溢れるステージを自ら演出!伝統と革新で未来を紡ぐ

ジュニアの仲間入りをしたばかりの子供たちが、帝国劇場に胸を高鳴らせるシーンからスタートする『Act ONE』。HiHi Jets・美 少年・7 MEN 侍・少年忍者の4グループは、彼らが創っていく新たな未来を感じさせるテーマ曲「Act ONE」を歌い、華やかに登場します。

しかし彼らはグループでの対立が生まれており、「実力で勝負」することに。それぞれに与えられた20分間のステージで各々が演出を手掛け、グループの個性と魅力をアピールしていきます。

HiHi Jetsは“Freedom”をテーマに、車に乗って「BOOOOOST UP!!!!!」でド派手に登場。「ACT ONE」のEDMアレンジや「INSTINCT」「COMPLETE」「HiHi Jets to the moon」「HiHi Jets ENDING」を次々に披露します。疾走感溢れるローラースケートや客席まで振動が伝わる太鼓、5人全員でのフライング…。多才でエンターテイナーなHiHi Jetsの魅力が濃縮されたステージには、「エンターテイメントは平和と自由の象徴」という想いが込められています。

一変してロックなステージで魅せたのは、7 MEN 侍。メンバーの中村嶺亜さんがデザインした衣裳を身に纏い、「B4N4N4」「Hot Night」「Chaos Killer」「シャウト」で熱く盛り上げます。「ACT ONE」は弾き語りアレンジでしっとりと。激しいダンスやバンドでステージの端から端まで走り回り、“Wild”のテーマを体現します。

“Beauty”をテーマにした美 少年は、ステンドグラスが印象的な家のセットで煌びやかに登場。「Beautiful Love」「ねぇ もっと」「奇跡が起きるとき」「Sing it」と代表曲を披露します。王道のアイドルの「美」を追求しつつ、日本の美しさとして和テイストのアレンジを加えた「Act ONE」では艶やかにフライングを。映像も活用し、とことん美しさにこだわったステージングです。

21名という大所帯で伝える“Passion”をテーマにした少年忍者は、ジャケットを印象的に使った新曲「Dreamers」でまさしく情熱的に幕開け。鮮やかなダンスのフォーメーションやアクロバットなど身体能力の高さを活かしたパフォーマンスで会場のボルテージを高めます。ジュニアと共にブレイキンとパルクールを披露するシーンも。「太陽の笑顔」「Ready to Rise」「The Shining Star」と、少年忍者が“異なる個性を持ちながら、情熱で繋がる”姿を体感できます。

それぞれ華やかなステージで輝いた笑顔を見せながらも、エンターテイメントを追求する中で生まれる不安や葛藤を吐露。その想いをぶつけた全員での「闇を突き抜けて」は、エンターテイメントに向き合う彼らの真摯さが伝わるステージです。

ジュニアたちのフレッシュな新曲「すたーと」、伝統曲である「Not Enough」で沸かせた後は、最後にもう一度テーマ曲「Act ONE」を。“どこまでも続くよ、輝く物語”という歌詞通り、彼らが紡ぐ未来に希望を感じるエンターテイメントショーです。

今年の抱負は「踊」「辰」「健」「夢」

開幕記念会見ではまず全キャスト・全スタッフを代表してHiHi Jetsの高橋優斗さんから、1月1日に発生した能登半島地震について「ニュースで大きな被害が出ていることを見ていて、我々に出来ることは何かともどかしい気持ちでいる」と述べつつ、「僕たちは劇場でエンタメの力を通して、1人でも多くのお客様に笑顔を届け、明るい話題をお届けすることができるように精進して参ります」とコメント。「現在進行形で今もとてもつらい思いをされている方もたくさんいらっしゃると思います。我々もできることは一生懸命やりたいと思いますので、ぜひ一丸となって頑張っていきましょう。改めて、被害に遭われた全ての皆様へお見舞い申し上げます」と挨拶しました。

そして各グループから一人ずつ代表で開幕にあたっての挨拶を。HiHi Jetsの高橋優斗さんは「オムニバス形式ということで、新しい挑戦というのをすごく感じている舞台です。帝国劇場もいよいよ改修に入るということで、我々としては最後の(現・帝国劇場での)ステージになるかなと思っています。小さい頃の思い出も詰まっている劇場ですから、悔いなく盛り上がれるように頑張りたいなと思います」とコメントしました。

美 少年の岩﨑大昇さんも帝国劇場ラストイヤーへの出演の喜びを語りつつ、「それぞれのエンタメをぶつけ合った上で、エンタメには正解がないということを、僕たちが認識しつつ子どもたちにも伝えていくというのが『Act ONE』の大事なミッションになっていて、それを通して皆さんに明日の力になるようなことを感じていただけたら」と本作に込められた想いを明かしました。

7 MEN 侍の中村嶺亜さんは、「それぞれのグループが約20分ずつの持ち時間で、自分たちの全てをぶつけ合うという作品になっているんですけども、それぞれのグループが抱えていることだったり思いがあって、ぶつけ合ったことで認め合ったり、次の世代に伝えていくことが僕たちが今できることなのかなと思っています」と挨拶。

少年忍者の川﨑皇輝さんは「今回の舞台を見ていただいて、今のジュニアの未来、そして今の会社の未来も感じていただけるんじゃないかなというふうに思っておりますので、1月、ぜひ応援していただけると嬉しいです」と頼もしいコメントを。

新作で各グループが演出を手がける『Act ONE』では、「オールキャストでの最初の打ち合わせで“20分ずつ、各グループ好きにしてください”と言われて、そんなにフリーダムなんですか?というところから始まりました」と明かした猪狩蒼弥さん。「火を使いたい、マジシャン呼びたい、とか色々とリクエストを言ってみたら、マジシャン呼ぶのに1000万円かかるって言われて…」という裏話も明かしつつ、各グループのファンの皆さんが最初から最後まで楽しめるようにと、対決方式や全員でのナンバー、ストーリーテラーのジュニアを入れる場面などの構成を作っていったそう。

スーパーヴァイザーの堂本光一さんからも「帝国劇場の舞台に立つにあたって、お客さんに届ける想いがなくてはいけない。自分たちの表現を押し付けるだけになってはいけない」というアドバイスがあり、キャスト全員でその意識を統一させて作品づくりに挑んだと言います。

また、社長である井ノ原快彦さんからは「僕はみんなのことを信用しているし、1年間みんなが創るものを見てきて、とても良いと思った。だから思いきりぶつけてほしい」という愛の溢れる言葉を贈られたそう。また「小さいジュニアの子たちを活かしてほしい、子どもたちの未来を次に繋げるメッセージを入れてほしい」と、本作の軸となる想いが託されたそうです。

そして新年の恒例ということで、お年玉事情についてリポーターから質問されると、少年忍者が本作に出演する後輩のジュニア全員にお年玉をあげた、ということが川﨑皇輝さんから明かされました。高橋さんは「俺たちの想いも汲んで、あげてくれたんだよね?」「僕は仲の良い子にしかあげないので」とおどけつつ、「(会見で)こうなっちゃった以上、Hi美7もあげましょう」と決意。伝統を引き継ぐ先輩たちの大きな背中が見えました。

さらに今年の抱負を漢字一文字で、というリポーターからのリクエストに各グループが舞台上で会議を始める中で、「私から行きましょう!」と堂々とセンターに歩いてきたのは7 MEN 侍の佐々木大光さん。これには会場からも大きな拍手が!「今年の7 MEN 侍の漢字は“生”。健康に今年も過ごしたいという気持ちを込めて」とのことでしたが、中村さんから「じゃあ健康の“健”で良かったんじゃない?」という言葉が飛び、「健康の“健”で!」と言い直す佐々木さんでした。

美 少年からは藤井直樹さんが今年の漢字を「辰」と発表。藤井さんが年男ということで、龍のように勢いよく“食いかかる”ように行きたい!という想いが語られました。この流れから、今年の年男である井上瑞稀さん、橋本涼さん、藤井直樹さん、矢花黎さんの4ショットも実現!

少年忍者は田村海琉さんが「21人みんなで1つになって、夢に向かって突き進んでいこう」という想いを込めて、「夢」という漢字を挙げました。これにはメンバーの皆さんから「ありがとう!」と声が飛び、会場も拍手。

最後にHiHi Jets作間龍斗さんが掲げた漢字は「踊」。これには「流行りに乗った?」「Adoさん?」というメンバーの言葉に、「漢字は全く同じだけど意味は違います!ド派手に、パーっと明るい感じで行きたい気持ちで!HiHi Jetsの踊です!」と言いつつも、「踊」の振り付けがチラリと…。ユーモアを交えながらも、HiHi Jetsらしい明るい抱負となりました。

「2024年もどんなことが起こるのか、全く分からずワクワクしますが、まず第一歩を帝国劇場で迎えられることに感謝しながら、ファンの皆さんと良い思い出を築いて行きたいと思います」という高橋さんの挨拶で締め、和やかに開幕会見が終了しました。

『Act ONE』は帝国劇場にて2024年1月1日(月・祝)から1月27日(土)まで上演されます。公式HPはこちら

撮影:山本春花