ミュージカル『美女と野獣』は、ディズニー・ミュージカル、そして劇団四季を代表する人気作品。2023年10月には日本公演通算6,000回を達成し、現在は東京ディズニーリゾートにある舞浜アンフィシアターにてロングラン上演中です。今回は、『美女と野獣』の見どころをおすすめの席や上演時間などを踏まえて紹介します!

ディズニー・ミュージカルの原点!『美女と野獣』

森の奥にあるお城に、若く美しい王子が暮らしていました。王子はある晩、一夜の宿を求めやってきた老女を、外見の醜さを理由に追い返そうとします。

その正体は美しい魔女で、人を見かけで判断し傲慢な態度を取った王子に、彼女は罰を与えました。王子を恐ろしい野獣に、召使いたちを家具の姿に変えてしまったのです。

魔女が残した魔法のバラの花が散る前に王子が真実の愛を得なければ、彼らの呪いは解けません。やがて時が経ち、美しい町娘のベルが遭難した父を探しにお城にやってきます。お城に残ることになったベルは、衝突しながらも次第に野獣と心を通わせていき・・・。

ディズニー映画を題材にしたブロードウェイミュージカルは今でこそ作品数が豊富ですが、その原点となったのが『美女と野獣』。本作を機に、アニメーションの世界を舞台化するというディズニー・ミュージカルの歴史が始まったのです。今年は1994年に『美女と野獣』がブロードウェイで上演されてから、ちょうど30周年目の節目となります。

舞台版の音楽を手掛けたのは、原作映画と同様ハワード・アシュマンとアラン・メンケンのゴールデンコンビ、そしてティム・ライスです。「美女と野獣」を代表するお馴染みの名曲の数々に、映画でカットされた未発表曲、舞台のオリジナル曲が加わっています。

現在上演中の劇団四季公演では、第2幕にベルのソロナンバー「チェンジ・イン・ミー」が追加されました。曲目や演出は公演時期に合わせて微妙に変化しながらも、世界中で長く愛される名作です。

恋人や家族と、お子様の観劇デビューにも◎

『美女と野獣』は読書家で冒険心に溢れたベルと、愛を知らない野獣のラブストーリー。2人が愛を育む様子はロマンチックで愛らしく、デートには特におすすめのミュージカルです。

燭台のルミエールや置き時計のコッグスワースといったファンタジックなキャラクターが沢山登場するので、家族で見ても楽しめます。子供は3歳以上から見られるので、お子様の観劇デビューにもぴったり。

ガストンの酒場で披露されるマグダンスや「ビー・アワ・ゲスト」でベルがお城の食器たちと踊るラインダンスなど、生の舞台ならではの迫力のあるミュージカルシーンに目が釘付けになることでしょう。

ベルが晩餐会で着るお馴染みの黄色いドレスは本公演でリニューアルされ、フリルを控えて刺繍をあしらった上品なデザインに。可愛らしさと大人っぽさが混ざりあった世界観は、子供も大人も夢中にさせます。(参考:愛することで、変わる喜びを知る。劇団四季『美女と野獣』舞浜公演観劇レポート

おすすめの座席と劇場アクセス

上演劇場は、千葉県浦安市にある舞浜アンフィシアターです。こちらは東京ディズニーリゾートの敷地内に位置し、劇団四季の専用劇場ではありません。

客席は、円形のステージをぐるっと半円状に囲むように並んでいるのが特徴です。『美女と野獣』を鑑賞するのにおすすめの席は、ずばり舞台が正面から見える席。具体的にはS1チケットのB~Dブロックの中央寄りとその後方、S・A・BチケットのH~Jブロックです。

舞台セットは左右にあるフレームが重なって構成されていて、正面が最も綺麗に見えます。前と後ろどちらかが選べる場合、初めてなら後ろがおすすめ。筆者の実体験から言わせていただくと前は臨場感がありますが、若干、舞台を下から見上げる形になります。

客席は後ろに行くにつれてなだらかな傾斜がかかっているため、後ろでも視界は良好です。また両端に配置されているFブロックとLブロックの一部の座席は、舞台の一部が全編にわたって遮られてしまう事が予めアナウンスされています。

舞浜アンフィシアターへのアクセスは、以下の通りです。
【電車】JR京葉線・武蔵野線「舞浜駅」南口より徒歩約10分
【車】首都高9号線から湾岸線を利用し、浦安出口・葛西出口から約5分

舞浜駅から歩く場合、商業施設のイクスピアリの2階を抜け、ディズニー・アンバサダーホテルの中庭を通り抜けると、劇場への連絡通路があります。車で行くのでしたら、駐車場はイクスピアリか屋外にあるアネックスパーキングをご利用ください。

『美女と野獣』の上演時間は?

上演時間は第1幕が約1時間20分、第2幕が約45分。1幕と2幕の間に20分間の休憩を挟み、合計時間は約2時間25分です。

本公演は、他の劇団四季ミュージカルに比べて第2幕の上演時間が短いのが特徴。エンターテイメントに溢れた東京ディズニーリゾートで上演しているので、テーマパークやショッピング、映画などを併せて楽しみたい人が予定を立てやすくなっています。

例えば12時半の公演を観劇したら、終演するのは14時55分。夕方以降の時間指定入園パスポートを活用すれば、観劇後に東京ディズニーランドや東京ディズニーシーで遊ぶこともできます。

観劇日ならではの楽しみ方

観劇の楽しみといえば、劇場限定のグッズは欠かせませんよね。『美女と野獣』の公演グッズは、黒を基調とした大人っぽいデザインがメインです。作品のキーアイテムである魔法のバラの花びらを散りばめたステーショナリー、ポーチなどは普段使いしやすく、筆者も愛用しています。

そしてミュージカルもディズニーも愛する身としては、観劇と一緒にぜひ東京ディズニーリゾートを満喫していただきたいところ。観劇後にパークへ行くのはもちろん、ゆっくり滞在したいのなら、公演チケットとパークのチケットを組み合わせた宿泊プランの「バケーションパッケージ」を利用するという楽しみ方もあります。

テーマパークに行かずとも、劇場近隣のイクスピアリでお茶や買い物を楽しむのも良し。公演チケットを提示することで特典を受けられる「チケ得」サービスを利用すれば、対象店舗での飲食及びショッピングがお得になります。

さきこ

舞浜公演は昨年で1周年を迎え、初演時に比べて週末のチケットも当日券も取りやすくなりました。これからのシーズンは、バレンタインデーのデートや卒業旅行にももってこいの作品です。