2025年2月をもって一時休館となった帝国劇場の歴史を振り返り、その魅力を体感できる「帝国劇場展~THE WORLD OF IMPERIAL THEATRE~」が2025年3月より開催されます。貴重な展示やオリジナルグッズの販売、劇場内カフェの復活など、見どころ満載です。

帝劇の歴史と魅力を体感する展覧会が開催!

去る2025年2月28日、多くの人々に惜しまれつつ、建て替えのためクローズした帝国劇場。現在の劇場は1966年に2代目として開場して以来、59年間にわたって数々の作品で観客を魅了し、日本演劇界の発展を支えてきました。そして、次の3代目帝国劇場では最先端の舞台技術を導入するとともに、関わる人すべてにとって「ここちよい帝劇」となることを目指しています。

新たな帝劇の完成が待たれるなか、「帝国劇場展 ~THE WORLD OF IMPERIAL THEATRE~」が3月29日(土)から4月27日(日)まで銀座三越の新館7階にて開催されます。

かつて三越百貨店は、大正時代に「今日は帝劇、明日は三越」という広告で一世を風靡しました。そんな所縁のある帝国劇場と三越百貨店が時を超えて再びコラボレーションし、“帝劇愛”に溢れた展覧会を届けます。

さらに今回、ミュージカル界で活躍する俳優の井上芳雄さんと森公美子さんが展覧会のアンバサダーに就任。井上芳雄さんは2000年の『エリザベート』帝劇公演で初舞台を踏み、その後も多くの帝劇作品に出演して存在感を発揮してきました。また、森公美子さんも1984年の『屋根の上のヴァイオリン弾き』でアンサンブルキャストとして初出演し、2014年には『天使にラブ・ソングを〜シスター・アクト〜』で初主演を果たしています。帝劇と馴染み深い2人が展覧会の魅力を伝えてくれるなんて楽しみですね。

展覧会の見どころ

「帝国劇場展 ~THE WORLD OF IMPERIAL THEATRE~」では、帝国劇場の表側だけでなく裏側まで覗けるような企画が来場者を待っています。今この場でしかできない体験は、帝国劇場にまつわる思い出をより鮮やかにしてくれるでしょう。

まずは「Entrance」で、劇場の扉を開けた瞬間に広がるあの特別な空気感を演出。なんと普段は見られないキャストの着到板が実物で展示されるとあって、序盤からテンションが上がること間違いなし。出演者の名前が入った木の板はそれぞれ風合いが異なり、役者として帝劇で歩んできた日々を物語っています。

続く「History」では、現代まで紡がれてきた帝国劇場の歴史について、パネルや貴重な資料などを通じて振り返ります。三越百貨店のレトロモダンなポスターにも注目してみてください。また、通常オーケストラピットを設置する関係で観覧席として使用される機会が少ない、1階XA列の座席も展示。こちらはフォトスポットとなっているので、レアな座席に座った姿をばっちり写真に残せますよ。

「Back Stage」で再現されるのは、通常観客は立ち入ることができない劇場内の貴賓室や座長専用の楽屋「5-1」。ソファや鏡前など実際に使用されていたアイテムを間近に眺められるところが、ファンにとってはたまらないポイントです。さらに、貴賓室において「帝国劇場アニバーサリーブック NEW HISTORY COMING」収録の『レ・ミゼラブル』ゆかりのメンバーによる座談会映像も初公開されます。

なお、上映スケジュールは以下の通りです。

・3月28日(金)~4月12日(土):初演のジャン・バルジャン役である鹿賀丈史さんと2024−2025公演のバルジャン役である吉原光夫さん、佐藤隆紀さん、飯田洋輔さんによる座談会

・4月13日(日)~4月27日(日):初演キャストの滝田栄さん、岩崎宏美さん、島田歌穂さんと『レ・ミゼラブル』音楽監督の山口琇也さんによる座談会

「Applause&Future」では、帝国劇場にて上演された演目で実際にキャストが着用した衣裳を展示。また、クロージング公演となったCONCERT『THE BEST New HISTORY COMING』の出演キャストから寄せられた帝国劇場への直筆メッセージも見られます。華やかな舞台衣装に見惚れ、キャストの思いに触れていると、思わず拍手(applause)を送りたくなりそうです。

最後には、新・帝国劇場の建築コンセプトやイメージパースを紹介するブースも用意。未来の帝劇に思いを馳せながら、展覧会場を後にしましょう。

観覧後は、物販会場では帝国劇場展オリジナルグッズや帝国劇場クロージング記念グッズが購入できます。お菓子から小物まで充実したラインナップで、自分用としてはもちろん、お土産用としてもおすすめです。

このほか、新館9階の銀座テラス テラスルームにて、劇場内のカフェ「Café IMPERIAL」が期間限定で復活。当時のイスとテーブルをそのまま使用し、格調高い雰囲気が蘇っています。

こちらのイートインは40分の完全入替制で、事前に予約が必要です。座席の予約や利用時の注意事項に関しては、公式HPをご参照ください。

また、イートインを利用すると1テーブルにつき「帝国劇場展オリジナルステッカー」2枚をプレゼント。ステッカーのデザインは3種類あり、時期によって変わります。さらにドリンクの注文で帝国劇場オリジナルスプーンやコースターをプレゼントする企画も実施されますよ。

「帝国劇場展~THE WORLD OF IMPERIAL THEATRE~」では、3月29日(土)から4月27日(日)の一般会期中、全日程において日時指定制となっています。開場は10時から20時まで、終了の1時間前まで入場可能。なお、最終日の4月27日は16時最終入場、17時に終了となるので注意してください。

前売チケット
(2月22日(土)10時~3月25日(火)23時59分)
入場チケット
(3月29日(土)~4月27日(日)正午)
グッズ付きチケット
※数量限定
3500円(税込)3700円(税込)
一般チケット2800円(税込)3000円(税込)

前売チケットと入場チケットともに、イープラスのサイトからのみ購入できます。また、チケットの販売にあたり、1時間単位で入場区分が設定されています。チケットの詳細や購入方法については、必ずイープラスの情報ページをご確認ください。

ちなみに数量限定のグッズ付きチケットを購入すると、A4サイズの帝国劇場展オリジナルクリアファイルと着到板キーホルダーがもらえます。また、入場者全員に帝国劇場展オリジナルチケットケースの特典が付くのも嬉しいですね。

実は今回、会場以外にもフォトスポットがあります。本館7階の銀座シャンデリアスカイでは、帝国劇場で上演されたミュージカル53作品のタイトルを「着到板」にして掲示。展覧会の前後に立ち寄って、記念撮影してみてはいかがでしょうか。

もこ

帝国劇場の休館には寂しさを感じますが、次世代へをつなぐためだとすれば、今は幕間のひとときといえるかもしれません。今回の帝国劇場展を通じて、3代目劇場の幕が開く日を楽しみに待ちたいですね!