2019年からシリーズ化されて以来、数々のブロードウェイ作品を上映してきた人気企画「松竹ブロードウェイシネマ」。今年は、公開される3作品すべてがトニー賞受賞という、人気も評価も兼ね備えた名作が勢ぞろいです。本場アメリカ・ブロードウェイの舞台作品を映画館で気軽に楽しめる絶好のチャンス!ぜひ、劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか。

ミュージカル・ラブコメの最高傑作『エニシング・ゴーズ』

第一弾として10月31日(金)から公開となるのが、コメディ・ミュージカルの名作『エニシング・ゴーズ』。1934年に初演を迎えてから90年以上経った今でも、ブロードウェイやウエストエンドで何度も上演される大人気作です。

豪華客船を舞台に繰り広げられるドタバタ劇は、老若男女問わず誰もが笑って楽しめる舞台作品です。さらに、多くのミュージカル作品で楽曲を手掛けたコール・ポーターが作り出したナンバーも大きな魅力のひとつです。

特に一幕のラストを飾る「Anything Goes」は、軽快なリズムに乗せてキャスト全員が登場して歌う華やかな楽曲で、見る人をワクワクさせてくれます。この曲に合わせて披露される大人数でのタップダンスも圧巻の見どころです。

今回は、本作でトニー賞ミュージカル主演女優賞やローレンス・オリヴィエ賞ミュージカル部門主演女優賞を受賞した、サットン・フォスターを主演に迎え収録された作品が上映されます。

演劇と芸術に全てをかけた人々の物語『インディセント』

11月14日(金)から公開されるのは『インディセント』。1907年に発表されたショーレム・アッシュの戯曲『復讐の神』──売春宿の娘と、その父のもとで働く女性の恋愛を描いた作品──の上演を巡る論争を題材にした作品です。

『復讐の神』はユダヤ文化圏でタブー視されていたテーマを正面から扱ったため、1923年ブロードウェイ上演時には出演者全員がわいせつ罪で逮捕されるという事件に発展しました。『インディセント』は、この衝撃的事件を史実に基づいて描き、観客に「芸術の自由」と「検閲」の関係を問いかけます。

戯曲を書いたポーラ・フォーゲルは、病や虐待、セクシュアリティなどのセンシティブなテーマを入口に、人間の心の奥底に潜む感情等をユーモアを交えながら書く、アメリカを代表する劇作家です。この『インディセント』は、彼女の作品の中で初めて音楽劇として上演されました。初演の熱気をそのままに、映画館で味わってみてはいかがでしょうか。

乗客たちの愛と希望、そして運命を描いたヒューマンドラマ『タイタニック』

そして第三弾は、11月28日(金)から公開される『タイタニック』。1912年に起きたタイタニック号の沈没事故をモチーフにしたミュージカル作品です。豪華客船に夢を託した船の設計者や船長、そして乗客たちの航海を、モーリー・イェストンによる壮大な音楽とともに描きます。

今回上映されるのは、2023年にイギリスで収録されたブロードウェイプロダクション版。日本版でも演出を手掛けたトム・サザーランドさんによる演出版です。

3作品全て上映日より一週間限定公開となりますのでお見逃しなく!※東劇のみ2週間限定

「松竹ブロードウェイシネマ 2025 秋」は、全国各地の映画館で上映予定です。詳しくは公式ホームページ、上映される各映画館のホームページをご覧ください。松竹ブロードウェイシネマの公式HPはこちら

nan

ブロードウェイの空気感をそのままに、映画館という身近な場所で見ることができる素敵な機会!私もなかなかいくことができない本場の劇場の臨場感を、味わいに行くことができたらなぁと思っています。