トニー賞でミュージカル作品賞を始め6冠を獲得し、映画化もされたミュージカル『ディア・エヴァン・ハンセン』。待望の日本公演がEX THEATER ARIAKE OPENING LINEUP 第3弾として、東京ドリームパーク内の新劇場・EX THEATER ARIAKEにて上演されます。主演のエヴァン・ハンセンを演じるのは、柿澤勇人さん・吉沢 亮さんです。
はじまりは、僕が僕に宛てた1通の手紙と、ひとつの嘘だった。
作詞・作曲を『ラ・ラ・ランド』『グレイテスト・ショーマン』を手掛けたベンジ・パセックとジャスティン・ポールのゴールデンコンビ、脚本を『RENT』に大きな影響を受けたスティーヴン・レヴェンソンが手がけたミュージカル『ディア・エヴァン・ハンセン』。
社交不安障害を抱えながらSNS時代を生きる青年の孤独や葛藤、喪失からの再生を、キャッチーで心揺さぶる音楽と共に描いた本作は、2016 年にブロードウェイで上演されるやいなや、社会現象になるほどチケットが連日完売に。第71回トニー賞でミュージカル作品賞・ミュージカル脚本賞・オリジナル楽曲賞など6部門に輝き、第60回グラミー賞や第45回エミー賞なども受賞しました。
2021年にはオリジナルキャストであるベン・プラットが主演を務めた映画が公開。「You Will Be Found」「Waving Through A Window」といった劇中ナンバーは日本の音楽番組やミュージカルコンサートでも度々歌われており、日本でも長年上演を待ち望まれてきました。
待望の日本版演出を務めるのは、第25回読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞し、数々の舞台・ミュージカルの演出で注目を集める小山ゆうなさん。
主演のエヴァン・ハンセンを演じるのは、ブロードウェイで本作を観劇し、日本版への出演を望んで今回の出演が決まったという柿澤勇人さん、吉沢 亮さんです。(W キャスト・五十音順)

そしてエヴァンの母親であるハイディ役に安蘭けいさん・堀内敬子さん、エヴァンが心魅かれるゾーイ役に木下晴香さん・松岡茉優さん、エヴァンの運命を大きく変えるコナー役に立石俊樹さん・廣瀬友祐さん。
エヴァンの友人ジャレッド役に上口耕平さん・須賀健太さん、アラナ役に高野菜々さん・宮澤佐江さん。コナーの母シンシア役に瀬奈じゅんさん・マルシアさん、父ラリー役に石井一孝さん・新納慎也さん。
さらに登場人物の内面を表現する“影”をダンサーが演じます。
<あらすじ>
エヴァン・ハンセン(柿澤勇人/吉沢 亮)は学校に友達がおらず、唯一の家族である母親ハイディ(安蘭けい/堀内敬子)にも心を開けずにいる。社交不安障害の治療のため毎日自分宛ての手紙を書いており、ある日「Dear Evan Hansen(親愛なるエヴァン・ハンセンへ)」から始まる手紙を、学校で同級生のコナー(立石俊樹/廣瀬友祐)に持ち去られてしまう。それは誰にも見られたくないエヴァンの心の声が書かれた手紙だった。
後日、校長室に呼び出されたエヴァンは、コナーの父ラリー(石井一孝/新納慎也)と母シンシア(瀬奈じゅん/マルシア)からコナーが自ら命を絶った事を知らされる。悲しみに暮れるコナーの両親は息子が持っていた手紙を見つけ、コナーとエヴァンが親友だったと思い込み、二人の友情を詳しく知るためにエヴァンを夕食に招待する。夕食の席で妹のゾーイ(木下晴香/松岡茉優)から疑いの目を向けられるものの、エヴァンはとっさの思いやりで嘘をついてしまう。
さらにエヴァンは、友人のジャレッド(上口耕平/須賀健太)の力を借りて、友情の証拠であるメールのやり取りをでっち上げる。コナーの両親にメールのやり取りを見せ、“コナーとの楽しかった思い出”を語り、嘘を塗り重ねてしまう。
エヴァンとジャレッド、同級生のアラナ(高野菜々/宮澤佐江)は、コナーの存在を忘れないためにコナー・プロジェクトを学校で立ち上げる。エヴァンの感動的な作り話のスピーチがSNSで急速に拡散され、彼と周囲の人々の人生を大きく動かす。
やがて〈思いやりでついた嘘〉の真実が少しずつ明らかになり、事態は思いもよらぬ方向に進んでいく―――。
コメント到着
<翻訳・演出 小山ゆうなコメント>
『ディア・エヴァン・ハンセン』初演時から10年、コロナ禍を経て、SNSと人間の関係・他者とどう繋がるかといった価値観も大きく変わってきました。
今上演するには、作品にどのように光をあてれば良いか、クリエイティブメンバーと打ち合わせを重ねています。
私自身ブロードウェイ初演時には、斬新な発想、素晴らしい楽曲・演者達、全てに衝撃を受け、日本での上演を楽しみにしていたので、お話をいただいた時は驚きすぎて言葉を失いました。
今台本に向き合い、作品の素晴らしさを改めて感じています。
日本のお客様の期待に応えられるようスタッフ・キャストともに、作品に最大の敬意を払いクリエイトしていきますので応援して頂ければ幸いです。
<エヴァン・ハンセン役 柿澤勇人コメント>
ブロードウェイでこの『ディア・エヴァン・ハンセン』が開幕した直後、すぐに音源や英字台本を取り寄せました。
気付いたら貪るように今作品とエヴァンについて勉強をしていて、いつしか漠然と「この役やりたいなあ」と…。
普段、滅多に我を主張する方ではないのですが、まさか自分にそのチャンスが巡ってくるとは思っていませんでした。
そして一方的に大好きで且つファンである素敵なキャストの方々が集いました。 カンパニーと共に最高の作品になるよう、そして自身も少しでも作品に貢献できるよう、実は今年の初めからトレーニングを始めています。
先日誕生日を迎え38歳になったばかりですが(笑)、まだまだ悪あがきする所存でございます。
<エヴァン・ハンセン役 吉沢 亮コメント>
数年前、ブロードウェイで初めて観た時からずっと心の中に残り続けていた『ディア・エヴァン・ハンセン』。
どうしようもない絶望の中で、誰かが手を差し伸べてくれるのを期待してしまう。
SNS などを通して世界と不確かな繋がりを持ちながら、常に孤独がまとわり付く現代を象徴する傑作だと思います。
精一杯やらせていただきます。
よろしくお願いします。
ミュージカル『ディア・エヴァン・ハンセン』は2026年7月~8月にEX THEATER ARIAKEにて上演。8月~9月にツアー公演(愛知、大阪)が行われます。