KAAT神奈川芸術劇場が贈る大人気シリーズ、KAATカナガワ・ツアー・プロジェクトの第3弾『冒険者たち ~JOURNEY TO THE WEST~』『帰ってきた冒険者たち 〜闇に落ちたカナガワを救え!〜』が2026年2月11日(水・祝)より始動します。同劇場の芸術監督・長塚圭史さんが、舞台芸術の魅力を多くの県民に届けたいという熱い思いを込めた企画です。シリーズ第3弾となる今作は、『西遊記』の個性的なキャラクターが神奈川の光と闇を行き来する冒険譚となっています。

「ひらかれた劇場」が体現する、神奈川×演劇

本プロジェクトは、長塚さんが芸術監督就任当初から掲げる「ひらかれた劇場」を目指し、KAATで創作した作品を神奈川県内各地で巡演するものです。

巡演によって、舞台芸術の魅力を身近に感じてもらうことを目指しています。

その他にも、ワークショップやトークイベントなどの活動も積極的に行い、地域とアートの交流の場を創出している魅力的なプロジェクトです。

2022年には、第1弾『冒険者たち ~JOURNEY TO THE WEST~』で、『西遊記』のキャラクターが神奈川県内の伝説や昔話の世界に迷い込むという設定を活かし、神奈川県内の6か所で作品を上演。

続く第2弾の『箱根山の美女と野獣』、『三浦半島の人魚姫』(ともに2024年に上演)でも、神奈川県内の名所とおとぎ話を掛け合わせ、演劇とダンス、そして音楽を融合させたステージで観客を魅了しました。

そして第3弾となる今回は、第1弾の『冒険者たち ~JOURNEY TO THE WEST~』と、新作『帰ってきた冒険者たち~闇に落ちたカナガワを救え!~』が交互に上演されます。

『西遊記』とは?天竺を目指す三蔵法師と弟子たちの大冒険

今作の題材となる『西遊記』とは、一体どのようなお話なのでしょうか。

『西遊記』は、中国の四大古典小説のひとつです。16世紀に、明時代の小説家・呉承恩(ごしょうえん)によって書き上げられ、現在も多くの人に親しまれています。

ストーリーは、僧侶である三蔵法師が大乗仏教の真経を中国にもたらすため、天竺(てんじく/インド)への取経(しゅきょう)の旅に出るお話です。

三蔵法師は旅の途中、彼の命を狙う邪悪な生き物たちと戦わなければなりませんでした。なぜなら、「徳の高い僧侶を食べると不死不滅になる」と言い伝えがあったからです。観音菩薩のはからいにより、三蔵法師は弟子たちと旅を共にすることになりました。

それは岩から生まれた猿の孫悟空(そんごくう)、怠慢で大食いの猪八戒(ちょはっかい)、川に住む妖怪・沙悟浄(さごじょう)など、一筋縄ではいかない者ばかり。

天竺への冒険譚はもちろんのこと、三蔵法師を取り巻く個性的なキャラクターも、『西遊記』の魅力です。

見どころは?要注目の2つのポイント

本作で特に注目したいのが、『西遊記』に登場する強烈なキャラクターたちを演じる豪華キャスト陣です。

三蔵法師役は、舞台から映像までさまざまな分野で活躍中の個性派俳優・柄本時生さん。

孫悟空役は、『しあわせは食べて寝て待て』『不適切にも程がある!』などのドラマにも出演している菅原永二さんです。馬(玉龍)役には、『アメリカの時計』『GOOD -善き人-』など長塚さん演出作品にも多く出演する佐々木春香さん。

沙悟浄役には、本作の上演台本と演出を担当する長塚圭史さん、そして「カナガワ県」役には、数多くの演劇・ミュージカルの舞台に出演している成河さんがキャスティング。それぞれの役柄を魅力的に演じてくれそうな実力派が揃っています。

次に注目すべきは、新作『帰ってきた冒険者たち~闇に落ちたカナガワを救え!~』の演出を務める大澤遊さんです。

大澤さんは演劇ユニット「空っぽ人間<EMPTY PERSONS>」を主宰し、すべての作品の構成・演出も手掛けています。平成28年には、文化庁新進芸術家海外研修制度の研修員として、イギリスで1年間研修しました。

古典劇である『ロミオとジュリエット』の演出から現代演劇まで、さまざまな作品を手掛けている大澤さん。気鋭の演出家が『西遊記』と神奈川県をどのように繋ぎ、表現するのか、非常に興味深い点です。

KAATカナガワ・ツアー・プロジェクト第3弾『冒険者たち ~JOURNEY TO THE WEST~』と『帰ってきた冒険者たち 〜闇に落ちたカナガワを救え!〜』は、2026/2/11(水・祝)から2026/2/23(月・祝)まで神奈川芸術劇場(KAAT)中スタジオで上演されます。公式ホームページはこちらです。

糸崎 舞

中国の四大古典小説のひとつ『西遊記』。とてもメジャーな作品ですが、今作がご当地・神奈川県を絡めているのが非常に面白いです!『西遊記』のメンバーが冒険を繰り広げることで、神奈川の魅力を再発見できそうですね。