お笑いの常識を覆し、演劇界でも異彩を放つ劇団かもめんたる。キングオブコント優勝コンビの率いる劇団が、第15回公演『奇跡かな』を上演します。作・演出の岩崎う大さんが「史上もっとも賑やかな作品」と自信を持って送り出す本作は、極上のコメディーになる予感がします。

舞台『奇跡かな』のあらすじ

かつてその町にはたくさんのスター・カエルがいた。リョクオウとかフロギー・フロッグ・ジュニアとか、ケルなんかもそうだ。「遠くまで飛ぶカエルは良いカエル」って、諺があるぐらい「KAWAZU」は時代に浸透していた。カエルの飛距離を競うことで人々は、何を晴らしていたのだろう。一匹のスター・カエルの後ろには36の人間がいると言われていたあの頃のあの町の活気も今は昔。でも、たしかにそんな時代があって、僕はそこで青春を過ごせたことが、今も不思議なんだ。(めちゃくちゃコメディーです)

キングオブコント優勝コンビによる「劇団かもめんたる」

そもそも「かもめんたる」は、岩崎う大さんと槙尾ユウスケさんのお笑いコンビです。特に、岩崎さんが手がける緻密な構成と独特な世界観を持つコントは高く評価されており、2013年には「キングオブコント」で優勝。コント師として活躍する一方、その才能を演劇のフィールドにも広げ、2015年に「劇団かもめんたる」の活動を開始しました。

劇団かもめんたるの特徴といえば、お笑いコンビによる劇団でありながら、本格的な演劇作品として観客を魅了し続けていることです。作・演出を岩崎さんが担当し、「演劇でしかできないコメディー」を追求しています。日常に潜む狂気や人間の滑稽さを鋭く描き出し、ブラックユーモアを交えつつも、どこか哀愁漂う独自のコメディースタイルを確立しました。

そのクオリティは演劇界でも認められており、第64回・第65回の岸田國士戯曲賞で最終候補にノミネートされました。彼らの舞台は、お笑いファンだけでなく、演劇ファンからも熱い注目を集めているのです。第15回公演『奇跡かな』にも期待が高まりますね。

史上もっとも賑やかな作品が誕生!

『奇跡かな』は、岩崎さんが「劇団かもめんたる史上もっとも賑やかな作品」と語る、期待のコメディーです。劇団メンバーに加え、豪華な客演キャストを迎えて上演されます。

まずはもちろん、かもめんたるの岩崎さんと槙尾さん。続いて劇団かもめんたるから、もりももこさん、土屋翔さん、野口詩央さん、宮下雄也さんが出演します。劇団のDNAを知り尽くした彼らの演技が、物語の核を支えてくれることでしょう。

お笑いコンビ「ザ・ギース」の高佐一慈さん、尾関高文さんも参戦します。キングオブコントで4回のファイナリスト経験を持つ2人が、どんな化学反応を見せてくれるのでしょうか?

さらに成松修さん、平岡純米さん、平田敦子さん、酒井若菜さんが出演するということで、ユーモアがあふれる賑やかな舞台になりそうです!岩崎さんも「やり過ぎ?いいや、やってやりますよ!任せてください!う大ですよ!本多劇場で、このメンバーで、最高傑作の予感…これは奇跡じゃない。」とコメントしています。

わたしが特に注目しているのは、劇団員の野口詩央さん。中学時代からかもめんたるの大ファンで、劇団最年少ながら、思い切りのある表現力が観客の心を掴んで離しません。「お芝居が好きです。表現が好きです。」とブログに綴っていて、まっすぐにそう言える、芯の強さのようなところに、わたしはとても惹かれています。これからの活躍も追いかけたいと思います。

劇団かもめんたる第15回公演『奇跡かな』は、2025年12月25日(木)から29日(月)まで、本多劇場で上演です。詳しい情報は公式サイトをご確認ください。

さよ

劇団かもめんたるの舞台は、まさにコメディーの限界を広げる挑戦です。わたしも、『奇跡かな』は劇団を代表する最高傑作コメディーになる予感がします。観劇後の興奮と感動を、ぜひ劇場で体感してくださいね。