初の3Dアニメーションで描かれるディズニープリンセス物語として、日本では2011年に公開。吹き替え版では中川翔子さんがラプンツェル役を演じ、話題となりました。(歌の吹き替えは小此木麻里さん)現在でも名作と呼び声が高い『塔の上のラプンツェル』を掘り下げます。

18年間外に出たことがない金色の髪の少女・ラプンツェルの冒険活劇

金色に輝く髪を持つ少女・ラプンツェルは、森の奥深くにある塔に暮らしていました。母親の言いつけを守り、18年間塔の外へ出たことがないラプンツェルは、毎年自分の誕生日に夜空に舞うたくさんの灯りに憧れを抱きます。今年こそ塔を出て灯りを観に行きたいと願うラプンツェルでしたが母親は猛反対。その後、母親が塔を出て行ったところへ、城からティアラを盗みだし追われていた盗賊・フリンが塔に忍び込みますが、油断したところをラプンツェルに気絶させられます。ラプンツェルはティアラを隠し、フリンにティアラと引き換えに、自分を灯りが現れる場所まで案内し、塔まで送り届けることを提案します。渋々提案を受け入れたフリンとともに、ラプンツェルは外の世界へ踏み出します。それは新たな世界への一歩となり、自身の運命を変える出来事となるのでした。

夢を抱く全ての人々の背中を押す台詞や歌の数々

18年間塔の中で暮らし外の世界を知らなかったラプンツェル。彼女が「夢」として抱いた、灯りを観に行きたいという強い想いが自身の運命を変えていく物語は、夢を抱いている人や、夢をいま叶えようとしている人の背中を押してくれるような台詞や歌が多く出てきます。

筆者的印象的なシーンは、物語後半、ラプンツェルがフリンに連れられて灯りが舞い上がるところを待っている場面。いよいよ自身の夢が叶うという時に、ラプンツェルは「もし夢みたほど美しくなかったら?」とフリンに語りかけます。フリンは「美しいとも」と答えますが、「もしそうだったら そのあと何をすれば?」と夢が叶った後の未来に不安を持つラプンツェルにフリンは「まだ見ぬ新しい夢を探せばいいのさ」と背中を押します。その後、多くの灯りが舞い上がり、アカデミー賞歌曲賞にもノミネートされた名曲「I See The Light(邦題:輝く未来)」が流れ二人のデュエットが始まります。ラプンツェルが夢を叶えたと同時に、フリンも自身の新しい夢を見つけるという象徴的な場面です。

おむ

ラプンツェルが勇気をもって行動をおこし、自身の運命を変えていく様は観ていて感動…。(エンドも涙なしでは観られません!)約100分と短めなので、ぜひラプンツェルのように家に籠っているおうち時間にいかがでしょうか。