ディズニーが提供するリゾートは、テーマパークだけではありません。ディズニークルーズラインは、ディズニーが作った豪華客船。カリブ海やアラスカ、北欧など、さまざまなルートがあります。豪華な食事やキャラクターとのグリーティング、ブロードウェイスタイルのミュージカルを楽しんでいるうちに寄港地へ着くという夢のような航海です。

サービスやエンターテインメントの全てがディズニーの世界にインスパイアされた船内は、まさに船上のテーマパーク!ディズニークルーズが上演するミュージカルは現在3作品で、そのうち2作品はコロナ禍に伴い自宅でクルーズ気分が味わえるようにYouTubeで全編配信しています。船上で見られるブロードウェイスタイルの本格的なディズニーミュージカルをご紹介します!

ディズニー・マジック号『塔の上のラプンツェル』/全編無料配信あり

ディズニー・マジック号で2015年から上演されているミュージカルは、『ラプンツェル・ザ・ミュージカル』。まだブロードウェイでも舞台化されていない映画『塔の上のラプンツェル』を、ディズニークルーズがいち早くミュージカル化しました。

ラプンツェルといえば、人の傷や老いを癒す長い長い魔法の髪の毛。映画の見どころでもあるラプンツェルが長い髪を使うシーンは舞台上でも健在で、髪を縄跳びのロープにしたり身体に巻き付けながら踊ったり、彼女の多彩なアクションが見られます。マッピング効果を駆使し、魔法の髪が光るシーンを再現しているのは見物です。

さらにラプンツェルファンにはたまらないのが、クルーズミュージカル版だけの新曲が3曲あること。音楽を担当したのはもちろん、映画と同じく作曲家のアラン・メンケンと作詞家のグレン・スレーターです。おなじみの「I See The light」などの名曲に加え、オリジナルナンバーがラプンツェルの世界をより引き立てます。

ディズニー・ワンダー号『アナと雪の女王 ミュージカル・スペクタキュラー』/全編無料配信あり

世代を問わず家族で楽しめると大人気なのが、ディズニー・ワンダー号の『アナと雪の女王 ミュージカル・スペクタキュラー』。上演が始まったのは2016年で、本家ブロードウェイよりも先に舞台化させていました。

内容は、ブロードウェイミュージカルよりもアニメ版に近い印象。キャラクターのビジュアルや衣装は映画のままで、オラフやスヴェンなどのマスコット的なキャラクターはパペットで演じられています。

また、物語の冒頭に登場するパペットにも注目。エルサとアナの幼少期の出来事がパペットで再現されるのですが、パペットを操っているのはエルサとアナ本人です!姉妹がそれぞれ自身の幼少時代のパペットを動かす姿がキュートなので、冒頭から目が離せません。エルサが放つ氷の魔法や氷の宮殿は、プロジェクションマッピングの最新技術で見事に表現されています。

ディズニー・ドリーム号 実写版『美女と野獣 ミュージカル』

ディズニー・ドリーム号で2017年から上演されている『美女と野獣 ミュージカル』は、実写映画の『美女と野獣』を題材にしたミュージカル。前述した2作品よりもプロジェクションマッピングの演出が少なく、野獣の住む魔法の城を俳優の手の動きやダンスで表現したり、魔法にかけられたお城の住人たちをパペットで演じたり、クラシカルな表現が目立ちます。

実写版『美女と野獣』の舞台版なので、衣装やキャラクターデザインのビジュアルは実写映画そのもの。新鮮味があるのにどこか懐かしさを感じるような、あたたかみのある舞台に仕上がっています。全編配信はありませんが、ハイライト動画で舞台の様子をチェックできますよ。

さきこ

夢と魔法の豪華客船・ディズニークルーズで見られるディズニーミュージカルを3作品ご紹介しました。クルーズの中での上演ですが、ミュージカル上演のあるクルーズ船は最新技術を駆使してほとんど揺れを感じない構造になっているそうです。配信動画を見ていても、軽快なアクロバットやダンスシーンが多く、ブロードウェイさながらの見ごたえを感じさせます。クルーズの乗客しか見られないミュージカルが無料で見られる機会を、ぜひお見逃しなく!