日々多くの作品が上演されている演劇界。作品のタイトルに『音楽劇』や『ミュージカル』という言葉がついていることがありますが、「何が違うの?」と疑問に思ったことはありませんか?今回は音楽劇とミュージカルの違いについて、解説します!

音楽劇とミュージカルに明確な違いはない

実は音楽劇とミュージカルには明確な違いはありません。どちらも歌・踊り・芝居の3つの要素を取り入れた作品であるからです。しかし曖昧ですが見分け方は存在します。タイトルに『音楽劇』や『ミュージカル』という言葉が入っている場合は、制作側の意図が表れているのでわかりやすいですよね。例えば、松下洸平さん・白洲迅さん・木下晴香さんら出演の『夜来香(イエライシャン)ラプソディ』(3月12日から上演予定)は音楽家の服部良一さんを描いた作品で、音楽劇として上演されます。またシアタークリエでは「音楽朗読劇」シリーズ作品が度々上演され、生演奏の豪華な音楽が話題になっています。

セリフと芝居がメインの音楽劇

音楽劇は一般的に、セリフと芝居を中心にストーリーが進み、合間に歌や踊りを取り入れている作品のことを指します。メインは芝居で、歌や踊りは演出の一部として表現。歌がなくてもストーリーが成り立つことが多く、台詞と歌、それぞれの場面がはっきり分かれているのが特徴的です。劇団☆新感線の作品は音楽劇が多く、作中でロックミュージックを使用するなど音楽と芝居の化学反応を楽しむことができます。

歌と踊りがメインのミュージカル

ミュージカルは歌と踊りをメインにストーリーが進みますが、全ての要素が合わさることで魅せられる作品です。セリフが歌のみで構成されているものも多く、感情を歌に乗せて表現することでより心に響きやすいという特徴も。過去に聴いていた音楽を久しぶりに聴くと、当時の思い出や感情も一緒によみがえった経験はありませんか?歌と踊りがメインのミュージカルも、劇中歌を聴くことでそのシーンがよみがえります。思わず心の中で再演してしまったという方も多いのではないでしょうか。

かずちぃ

歌や踊りの含まれた演劇作品には、ほとんどの場合タイトルに『音楽劇』や『ミュージカル』という言葉がついています。実際に観比べてみると、はっきりと違いがわかるかもしれません。また同じ役者でも出演作品が音楽劇なのかミュージカルなのかにより、違う魅力を感じることもあります。自分の好みの作品はどちらか考えながら観劇するのもおすすめです!