この夏、日本を代表するエンターテインメント集団のコラボレーションが実現します。一方は100年以上の歴史ある宝塚歌劇団、そしてもう一方はダンス&ボーカルユニットEXILEをルーツとするLDH JAPAN。LDHが宝塚歌劇団をプロデュース、というビッグニュースは情報解禁直後から話題沸騰でした。いよいよ公演が迫る、夢の2本立てコラボレーション。その情報や注目ポイントをお伝えします。

【コラボ第1弾:6月】LDHのクリエイティブチームが仕掛ける!真風涼帆リサイタル『FLY WITH ME』

EXILE TRIBEと呼ばれる数々のパフォーマンスグループを抱え、日本のミュージックシーンを席巻してきたLDH JAPAN。宝塚歌劇団との初めてのコラボレーション第1弾は、現・宙組トップスター、真風涼帆さんのリサイタル『FLY WITH ME』です。

男役として培った魅力を詰め込んだ、宝塚トップスター主演のリサイタル。「世の男性よりも男らしい究極の男役」を体現する宙組の真風涼帆さんのリサイタルを、LDHのクリエイティブチーム「TEAM GENESIS」が手掛けます。

LDHグループの数々の大型ライブ演出を手掛けてきた「TEAM GENESIS」は、EXILEのHIROさんを中心に、ライブのコンセプト、演出、コレオグラファー、映像、音楽、衣装など各専門分野のスペシャリストが集まるチーム。ストリートダンスで魅せるパフォーマーのライブを演出し、観客を沸かせてきたLDHの心臓とも言えるチームが、真風さん率いる宙組の魅力を引き出します。

現在までに明かされているのは、大空や銀河などをテーマに、ライブ会場を「空港」「宙(ソラ)」に見立てているということ。宙組らしい壮大なコンセプトを軸に、LDHの頭文字が表す「Love(愛)」と「Dream(夢)」と「Happiness(幸せ)」、そして宝塚エッセンスの「Romance(浪漫)」溢れる構成になっているとのことです。

白濱亜嵐の提供楽曲も!LDH×宝塚×オールジャンルのセットリストに期待大!

今回のコラボレーションの目玉はGENERATIONSの白濱亜嵐さんが楽曲提供したメインテーマ曲。公演タイトルを冠した「FLY WITH ME」というオリジナル曲で、LDHらしさ全開のサウンドになっているそうです。LDHといえば、カッコいいEDM(エレクトリック・ダンス・ミュージック)ですよね。白濱さん自身も「この曲調での宝塚の皆様のパフォーマンスがとても楽しみ」とコメントを寄せており、思わず身体が動いてしまうようなキレのある楽曲に仕上がっているのでは、と期待が高まります。

その他のセットリストは開幕までのお楽しみ。過去の宝塚トップスター主演リサイタルでは、宝塚作品の楽曲に限定せず、邦楽、洋楽とオールジャンルの曲構成になっていて、主演のスターさんらしさが前面に打ち出されていました。今回はLDHコラボレーションならではの選曲も期待したいところ。EXILEや三代目J SOUL BROTHERSなど、一世を風靡したダンスミュージックをタカラジェンヌが歌い上げる(踊り狂う?)かもしれません。ライブグッズとしてペンライトやフラッグも用意されているので、会場一体となって盛り上がるリサイタルになりそうです。

長身で圧倒的なオーラを放ち、宝塚男役の美学を追求してきた真風涼帆さん。上品であたたかみのある「男役像」にLDHらしい疾走感がどのように融合するのか。宝塚ファンの間で注目が集まっています。

『FLY WITH ME(フライ ウィズ ミー) Produced by TEAM GENESIS from LDH JAPAN』は有明・東京ガーデンシアターにて、2022年6月10日(金)から12日(日)までの限定開催。チケットはすでに完売していますが、6月11日の16:00公演は映画館でのライブ中継、動画配信サービスでの配信もございます。詳細はこちらの宝塚歌劇団公式サイトをご覧下さい。

【コラボ第2弾:8月〜11月】『HiGH & LOW』シリーズをタカラヅカが舞台化!

注目のコラボレーション第2弾は、LDHが手掛ける『HiGH & LOW』シリーズの舞台化です。これまでドラマ5作、映画7作が公開された『HiGH & LOW』シリーズ(通称:ハイロー)。今もなお進化する抗争の物語を、宝塚歌劇団の世界観で描く『HiGH&LOW -THE PREQUEL-』が8月に開幕します。舞台化に挑むのは、『FLY WITH ME』に引き続き、宙組のタカラジェンヌたちです。

宝塚公演でのストーリーは、シリーズの前日譚として新たに構想され、これまで明かされなかった秘話として上演されます。物語の中心となるのは、ハイローの世界を牽引する、5つのチームのリーダーたち。「山王連合会」のコブラ(真風涼帆さん)、「White Rascals」のROCKY(芹香斗亜さん)、「RUDE BOYS」のスモーキー(桜木みなとさん)、「鬼邪高校」の村山良樹(鷹翔千空さん)、そして「達磨一家」の日向紀久(瑠風輝さん)。抗争が後を絶たない街で展開する、男たちの縄張り争い。そこに現れるカナ(潤花さん)とコブラの悲恋を折り込み、守るべき女性・守るべき街との間で葛藤する男たち、という宝塚ファンにも親しみやすいストーリーになっているようです。

『HiGH&LOW -THE PREQUEL-』は2022年8月から宝塚大劇場、2022年10月から東京宝塚劇場にて公演予定。ハイローは1幕で物語が完結し、2幕の宝塚オリジナルショー『Capricciosa!!(カプリチョーザ)』とセットで上演されます。公演の最新情報はこちら

ファン悶絶!圧倒的なビジュアルのポスター解禁で鉄板コラボの誕生を確信

EXILE TRIBEのパフォーマー総出演のハイローシリーズは不良のオンパレード。荒々しいアクションなども見どころで、ザ・ヤンキー映画という印象です。そんなハイローの舞台化は「清く正しく美しく」の宝塚としては異色の選択と思われる方は多いかもしれません。

そんな不安を吹き飛ばしたのが、最新の公演ポスター。元祖ハイローの粗暴さとタカラジェンヌの品格が絶妙に混ざり合い、美しさすら感じられます。ファン大興奮のこのビジュアルは、誰もがこのコラボレーションに納得し、期待してしまう完成度の高さではないでしょうか。

タカラジェンヌは衣装の捌き方や顔の角度など細部にこだわって演じますし、宙組は高身長の男役さんが多いことで有名。力強い男役さんの雄々しい姿を堪能できる作品となりそうです。

ミュージカルとして上演されるので、ドラマや映画でおなじみのLDHサウンドが舞台にどう組み込まれるのかも注目ポイント。新鮮だけどやっぱりカッコいい、そんなコラボレーションに期待が高まる一方です。

Sasha

Twitterなどを見ていると、宝塚ファンの方、LDHやハイローファンの方、どちらも関心が集まっていることを実感します。お互いのファンの方が、それぞれの魅力を知る機会となりそうなコラボレーション。筆者もとても楽しみです。