皆さんはミュージカルのチケットを取る際に、どの辺りの席を選びますか?なるべく近くで観たいからS席という方もいれば、観たいけれどチケット代が高いので諦めるという方もいるのではないでしょうか。実はミュージカルの観劇には、後方席がお得です!今回はいつも後方のB席から観劇する私が、ミュージカルの観劇に後方席をおすすめする理由を紹介します!

ステージ全体を見渡せる!ミュージカルならではの美しい光景

ミュージカルを後方席から観劇するメリットは、何と言ってもステージ全体を見渡せること。大勢で歌やダンスを披露する場面の多いミュージカルでは、キャストが並んで列を成す光景が美しく脳裏に焼き付きます。前方席で観ると表情や気迫をリアルに感じられますが、全体を視界に入れるのは難しいですよね。

それに比べて後方席からはステージ全体が楽々視野に入ります。作品によっては左右それぞれの花道でお芝居する場面もありますが、その場合も首を動かして視線を変えることなく状況がわかるのでストーリーにも集中しやすくなるのです。

またステージの中央で主役級のキャストがセリフを話している時、端の方で他のキャストが細かい演技をしていることもあります。前方席では気付きにくいおもしろさを発見できるのが、後方席の魅力です。

後方席からしか見られない景色!照明や天井の造り、音響も楽しめる

開演前や休憩時間に天井の造りや設備を楽しめるのも、後方席からの観劇をおすすめする理由。前方席だとステージセットやオーケストラピットには目が行きますが、天井を見上げる機会は少ないですよね。3階や4階の後方席の場合は天井が近いので、開演前に思わず見上げてしまう瞬間があります。私が訪れた劇場はそれほど多くないですが、特に印象に残っているのが大阪の梅田芸術劇場メインホールです。

3階のB席から観劇した際に天井のシャンデリアがとても綺麗で、開演前にステージよりもそちらに見入ってしまいました。またこの劇場でミュージカル『レ・ミゼラブル』を観劇中、スポットライトがステージ上のアンジョルラスに向かって道筋を作るように当たっている姿が美しく、感動がさらに深まった経験があります。さまざまな劇場の造りを見比べるのも、後方席を楽しむポイントです。

劇場によって違いはありますが、音響面でも1階の前方席より後方席の方が良く感じることもあるので、合わせて聴き比べてみるのも楽しいのではないでしょうか。

コスパ良し!チケット代が安いので何回も観劇できる

後方席の一番の魅力とも言えるのが、チケットの価格の安さ。お財布に優しいので、その分予算内で多くの公演を観られます。同じ公演をリピートしたり、キャストの違う公演を選んだり、たくさん観られると思うとワクワクしますよね。近年の物価の上昇と共にミュージカルのチケット代も一部でS席が値上がりしましたが、後方席の料金はそれほど大きく変わっていません。

東宝系ミュージカルでは後方席のB席(博多座はC席)はチケットが5,000円から6,000円で購入可能、劇団四季のミュージカルも一番後方のC席は一部の作品を除き、だいたい6,000円以内で購入可能となっています。座席数が前方のS席に比べて少ないため、チケットが入手できない可能性があるのが難点です。

ただでさえチケット代が高く敷居が高いと思われがちなミュージカル。気になっている公演を観に行くきっかけにお手頃価格の後方席を利用してみるのもおすすめします!

かずちぃ

後方席のおすすめポイントを紹介しましたが大前提として役者の表情が見えにくい、ステージからの距離が遠いというデメリットがあります。双眼鏡を使うことで解消されるので、是非一度双眼鏡を持参して後方席から観劇してみてください。さまざまな劇場のB席・C席を体験して、コスパの良い劇場を探してみるのも楽しいのではないでしょうか。きっとお気に入りの劇場が見つかるはずです。私の観劇スタイルは、数千円の双眼鏡を持ち歩き後方席のB席から観劇すること。贅沢をしたい時や、一緒に観劇する友人が近くで観たいという場合はS席を購入することもあります。スタンディングオベーションを3階席・4階席から見下ろした時の光景は圧巻!これもB席にハマってしまった理由のひとつかもしれません。