言わずと知れたシェイクスピアの代表作『ロミオとジュリエット』。舞台、ミュージカル、バレエ、映画と様々な形で愛されてきた名作に、高杉真宙さん・藤野涼子さんが挑みます!演出を手がけるのは、蜷川幸雄さんの演出助手・演出補を長年務め、昨年は中村芝翫さんら出演の『夏の夜の夢』を手がけた井上尊晶さんです。
実力と瑞々しさを兼ね備えた2人がロミオとジュリエットに
キャピレット家とモンタギュー家、対立する名家の2人の若者が愛し合ったことで起こる悲劇を描いた『ロミオとジュリエット』。「あなたはどうしてロミオなの?」という名台詞が有名なバルコニーシーンを始めとする美しい恋の物語と、子どもたちが大人の憎しみ合いに巻き込まれる様は、作品が誕生してから400年以上経った今でも、人々の心を打ちます。
今回ロミオを演じるのは、映画『東京リベンジャーズ』やNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』、ドラマ『PICU 小児集中治療室』、舞台『カリギュラ』などで活躍を見せる高杉真宙さん。昨年はバラエティー番組『ぐるぐるナインティナイン ゴチになります!23』に出演し、天然で可愛らしい一面も話題に。2024年大河ドラマ『光る君へ』への出演も決定しています。
本作の出演にあたり高杉さんは「さまざまな方達が演じてきた、さまざまな方達が知っている物語。若さゆえの葛藤と愚直さが愛おしく、僕も僕自身がどのように演じるのか楽しみです。藤野さんと一緒に真っ直ぐ、未来を見たロミオとジュリエットを知っていきたいと思います」とコメントしています。
ジュリエット役を演じるのは、映画『ソロモンの偽証』で約1万人のオーデイションを勝ち抜き、主演デビューを飾った藤野涼子さん。第37回ヨコハマ映画祭 最優秀新人賞、第39回日本アカデミー賞 新人俳優賞など多くの賞を受賞しています。また2021年には、吉田羊さん率いるオール女性キャストで上演された森新太郎さん演出の舞台『ジュリアス・シーザー』に出演。シーザーの養子であり、後のローマ帝国初代皇帝オクテイヴィアスを演じました。
ジュリエット役の出演が決まった時について、「あまりにも嬉しくて、大きな声を出してしまい、周りの人がびっくりしていました(笑)」と語った藤野さん。「14歳のジュリエットの純粋で情熱的にロミオを愛する気持ちを、自分が持っているものに重ねて演じられたらと思っています。シェイクスピアはすごく難しそうなイメージがあると思いますが、今の自分たちの悩みなどがそのまま台詞として出ていてリンクすることもあり、お客様は、この作品を通して共感できる部分や自分の体験を重ねるものがたくさんあるのではと思っています」とコメントを寄せています。
演出は、シェイクスピアを熟知した井上尊晶
演出を手がけるのは、蜷川幸雄さん最後の作品2016年『尺には尺を』まで演出助手・演出補を務めた井上尊晶さん。中村芝翫さん主演の『オセロー』(2018年)、『夏の夜の夢』(2022年)の演出を手がけたほか、市村正親さんの代表作であるミュージカル『スクルージ~クリスマス・キャロル~』の演出も務めています。
井上さんは本作上演に関して、「演劇は、開演したら誰にも止めることができない。ヤジが飛ぼうが、石が飛んでこようが…役者たちは、全てを曝して突っ走らなければならない―――これは、ロミオとジュリエットそのものの姿じゃないか。ならば、僕らスタッフ、高杉くんと藤野さんとで、このシェイクスピアの言葉を全身全霊で劇場に起ち上がらせ、千人の観客の眼差しに耐え得る作品にしなければと考えています」と意気込みを語りました。
舞台『ロミオとジュリエット』は、9月・10月、東京・有楽町よみうりホール、大阪・森ノ宮ピロティホール、富山・富山県民会館、愛知・東海市芸術劇場、福岡・キャナルシティ劇場、仙台・電力ホールにて上演予定。その他出演者含め、公演詳細は後日発表となります。公式HPはこちら。
爽やかな印象も強い高杉さんが、どのように恋に悩み苦しむロミオを演じるのか、とても楽しみです!