より多くの人が、舞台鑑賞を思う存分楽しめるよう様々な取り組みが行われている今日。今回はその取り組みの中から「鑑賞サポートタブレット」についてご紹介します。
光漏れ防止処理で上演中も安心!「鑑賞サポートタブレット」
障がいの有無や国籍に関わらず、あらゆる人が日本の舞台芸術を楽しめるように行われている「鑑賞サポートタブレット」の貸し出し。聴覚に障がいがある人などを対象にシアタークリエ、帝国劇場、宝塚歌劇団の各劇場や、新国立劇場と多くの劇場が対応しています。
「鑑賞サポートタブレット」では、出演者のセリフ等の文字情報が保存されたタブレット端末を自身で操作し観劇することができます。タブレット端末には光漏れ防止処理が施されているので、画面の明るさを気にする必要はありません。
また、トラブル防止のため、タブレットを使用する方の周りの席で観劇する方々にはタブレット利用について周知されるので安心して使用することができます。
他にも宝塚大劇場では、セリフや音楽をより明瞭に聞き取りやすくする赤外線補聴援助システムを使った「音声補助イヤフォン」の貸出を実施。東京芸術劇場では、磁気コイル付補聴器や人工内耳を使用されている方向けに、舞台上の音声を効果的に伝えるヒアリングループ(磁気ループ)を作動。劇団四季では一部の公演にて、聴覚障がい者の方や外国語を話す方を対象に「字幕グラス」の貸し出しを行っています。
利用希望者は事前にフォームを記入し申し込む形が多く見られます。
帝国劇場 | 紙台本・タブレット端末の事前貸出を実施 ※利用希望の場合は、観劇日の2日前までに申し込み ※紙台本のみの貸出しの場合あり 公式HPはこちら |
シアタークリエ | 紙台本・タブレット端末の事前貸出を実施 ※利用希望の場合は、観劇日の2日前までに申し込み ※紙台本のみの貸出しの場合あり 公式HPはこちら。 |
東京芸術劇場 | 事前説明会の実施、音声ガイドの貸出 ポータブル字幕機サービス(受付やチケットの精算時に手話通訳者が立会い) ※演劇公演の一部公演はチケット事前精算 ヒアリングループ(磁気ループ) 公式HPはこちら。 |
新国立劇場 | 開演前に事前舞台説明会の実施 リアルタイム音声ガイド、音声プログラムの実施 手持ち型ポータブル字幕機の貸出を実施 公式HPはこちら。 |
日生劇場 | ニッセイ文化振興財団(日生劇場)主催の公演にて、出演者のセリフ等の文字情報が保存されたタブレット端末の貸出を実施 ※オペラ、バレエなど一部公演を除く ※利用希望の場合は、観劇日の2日前までに申し込み ※紙台本のみの貸出しの場合あり 公式HPはこちら。 |
劇団四季 | 字幕グラスの貸出 ※利用希望の場合は、専用フォームへ観劇日7日前の17時までに登録が必要 『アラジン』日本語 『ライオンキング』『リトルマーメイド』英語/韓国語/中国語(繁体字・簡体字)/日本語 公式HPはこちら。 |
宝塚歌劇団 | 鑑賞サポートタブレットの貸出を実施 ※利用希望の場合は、観劇日の2日前までに申し込み 劇場改札内インフォメーションにて⾳声補助イヤフォンの貸し出し(宝塚大劇場のみ) 宝塚大劇場公演プログラム(抜粋版)のテキストデイジー図書をサピエ図書館にて提供 公式HPはこちら。 |
詳しくは各劇場または各公演の公式HPをご確認ください。
使用可能な公演や劇場が広がっている鑑賞サポートタブレット。中には「権利の関係で歌詞がタブレットには表示されない」公演もあるそう。難しい問題ですが全ての人が平等に作品を楽しめるような環境が整ってほしいと思います。