今年の夏、ミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』が、日本に帰ってきます!バレエの見せられた少年の夢を描く本作は国内のファンも多く、再演を待ち望んでいた人も多いはず。作品の魅力と、気になるキャストについて紹介します。

少年ビリーの夢が、再び希望の光を灯す

『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』は、2000年に公開されたイギリスの青春映画『リトル・ダンサー(原題:Billy Elliot)』が原作のミュージカルです。

舞台は1984年、炭鉱不況真っただ中のイングランド北部の町、ダラム。11歳のビリー・エリオットは、炭鉱ストライキに参加する父と兄、そして軽度の認知症の祖母と暮らしています。

一家は母親を亡くし、父親は男手ひとつで息子たちを育てていました。父は末っ子のビリーに逞しくなってほしいと、家計が貧しいながらもお金を工面し、ボクシングを習わせることに。

こうしてボクシング教室に通い始めたビリーでしたが、ある日、偶然にも同じ場所で開催されているウィルキンソン先生のバレエのレッスンに遭遇し、バレエに心を奪われます。秘かにバレエを習うビリーに、父は大激怒。ビリーはバレエを辞めさせられてしまいますが、バレエの道を手放すことができず、ウィルキンソン先生の指導の元でイギリスのバレエ名門校である「ロイヤル・バレエスクール」の受験を目指します。

バレエダンサーを目指すビリーの夢は幾度も困難を乗り越え、やがて彼の家族、そして町全体に希望の光を灯していき・・・。

2005年のローレンス・オリヴィエ賞4部門、2008年のトニー賞10部門を獲得し大きな話題を呼んだ本作は、2017年に日本で初めて上演されました。2020年の再演に次ぎ、今回の上演は3度目。

ビリーがバレエダンサーの夢に向かってまっすぐに突き進む姿は、劇中のみならず客席にも勇気と感動を与えます。11歳の少年の衝動や情熱を、圧巻のバレエシーンとエルトン・ジョン作曲のミュージカルナンバーで紡ぐ傑作です。

大人キャストに豪華俳優陣が集結

夏から始まる公演に先駆け、早くも今回出演する大人キャストが発表されました。ビリーの厳格な父親ジャッキー・エリオットは、初演時から同役を務めている益岡徹さんと、ドラマ・映画の名脇役として知られる鶴見辰吾さん。

ビリーにバレエの才能を見出すウィルキンソン先生役は、2020年公演でも同役を演じた安蘭けいさんと、今回初出演となる濱田めぐみさんのWキャストです。

ビリーのおばあちゃんを根岸季衣さんと阿知波悟美さん、ビリーの兄トニーを西川大貴さんと吉田広大さんがそれぞれWキャストで演じます。

ビリーのボクシングの先生ジョージ・ワトソン役は、『チャーリーとチョコレート工場』のボーレガード役が記憶に新しい芋洗坂係長さん。

オールダー・ビリー役は、2020年にも同役を演じた永野亮比己さんのほか、厚地康雄さんと山科涼馬さんがトリプルキャストに選ばれています。演技、歌、ダンスで見せる実力派キャストが集結し、注目せずにはいられません。

ビリー&マイケル役、1月にキャスト発表!

そして最も注目すべきが、主人公のビリー・エリオット役と親友のマイケル役です。毎年オーディションで選ばれているこの2役は、本公演でももちろんオーディションからキャストが決定します。

ビリーとマイケルの1年にも及ぶ育成型オーディションは、応募総数1,375名のうち215名が書類選考を通過。第1次オーディションによってビリー役11名、マイケル約9名が勝ち抜き、第2次オーディションでそれぞれの役の候補は7名ずつ絞られました。

そして最終オーディションでは、ビリーとマイケルのキャストが4名ずつ選ばれます。オーディションは既に終了しており、1月中に最終結果が発表される予定です。厳しい審査を勝ち抜いて本公演のビリーとマイケルを演じるキャストは誰なのか、こうご期待・・・!

ミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』は、東京建物Brillia HALLにて2024年7月27日から8月1日までのオープニング公演を経たのち、8月2日から10月26日まで同劇場にて上演されます。11月9日から24日には、SkyシアターMBSにて大阪公演を実施。1月20日より公演チケットの最速抽選販売がスタートします。チケットの詳細は、公式サイトよりご確認ください。

さきこ

不穏な日々を送りながらもバレエダンサーの道を一心に目指すビリー、彼に感化されて希望を見出していく大人たちの姿に、胸を打たれる本作。 1幕最後にビリーが踊る「アングリーダンス」を初めて見た時、「ダンスでここまで感情を爆発させられるのか!」と驚きました。 はたして今回はどんなビリーが踊るのか、オーディションの結果が気になります!