全英を虜にしたバレエ界の鬼才マシュー・ボーンの『ロミオ＋ジュリエット』がついに日本初上演！マシュー・ボーン作品の日本での上演は、2019年の白鳥を男性ダンサーたちが演じた『白鳥の湖』以来5年ぶりとなります。

シェイクスピア悲劇の名作『ロミオとジュリエット』の舞台を近未来の若者矯正施設へと翻案

古典を大胆な解釈で再構築してきた英国の鬼才マシュー・ボーンさん。今回日本初上演となる『ロミオ＋ジュリエット』は、シェイクスピア悲劇の名作『ロミオとジュリエット』の舞台を、近未来の反抗的な若者を矯正する教育施設“ヴェローナ・インスティテュート”に翻案した作品です。

ジュリエットに密かに想いを寄せる従兄のティボルトは、ここではジュリエットをはじめ、施設の若者たちを恐怖と暴力で支配する看守に。ローレンス神父は、若い恋人たちの頼れる存在のまま、女性に。そしてロミオの親友であるマキューシオはゲイとして描かれており、マシュー・ボーンならではの“ずらし”に注目です。

“ヴェローナ・インスティテュート”では、厳しい監視下で自由を奪われた若者たちが、男女の接触を禁じられて暮らしています。
有力政治家の両親から見放されて施設に入れられたロミオと、暴力的な看守ティボルトのハラスメントにおびえるジュリエット。施設で出会った2人は恋に落ち、看守の目を盗んで逢瀬を重ね、愛を誓いあいます。
しかし、突如酒に酔ったティボルトが現れ、銃を振りかざし、乱闘のあげく仲間のマキューシオが命を落としてしまいます。
怒りに燃えるロミオとジュリエットたちはティボルトに立ち向かうも、さらなる悲劇が彼らを待ち受けていて…。

演出・振付を担うマシュー・ボーンさんは今回の上演にあたり、以下の様にコメントしています。
「新作として『ロミオとジュリエット』に取り組むことには長年ためらいがありました。これほど多くのバージョンが上演されている原作からこれ以上新しいことができるのだろうか？と考えたからです。しかし、2019年に始まった英国全土の若い才能を育成するプロジェクトの中にインスピレーションを得ることになりました。私がいつも仕事をしている世界的なクリエイティブ・チームに、新進気鋭のクリエイターやキャストを迎えて、素晴らしい作品を創ることができました。そして、それは予想外の大ヒット作となったのです！
この作品がニュー・アドベンチャーズのレパートリーとして再演を果たし、若者たちの力強い愛の物語を皆さまにお届けできることを大変楽しみにしています」

マシュー・ボーンファンにとって必見のキャスト陣

ニュー・アドベンチャーズ来日公演でおなじみの顔ぶれも多い、今回のキャスト陣。

ナイーブで心優しい若者のロミオを演じるのは、パリス・フィッツパトリックさん、ロリー・マクラウドさん、ジャクソン・フィッシュさんの3名。

注目は初演からロミオ役を演じているパリス・フィッツパトリックさん。
複雑なリフトや激しい動きをしなやかに踊るテクニックを持ち、品の良さと繊細さをもった良家の青年がジュリエットに強く惹かれていく様子を情感豊かに演じてます。

ロリー・マクラウドさんは、ロミオ役以外にマキューシオ役も演じる予定。ジャクソン・フィッシュさんは、初演から演じて好評のバルサザーというゲイのキャラクターを今回も日替わりで演じる予定です。

傷ついた心を抱えながらも強い意志で愛を貫くジュリエットを演じるのは、モニーク・ジョナスさん、ブライオニー・ペニントンさん、ハンナ・クレマーさんの3名。

爆発的な身体の動きを通じて感情を鮮やかに表現するモニーク・ジョナスさんは、本作の初演のツアー時からジュリエット役を演じています。

ブライオニー・ペニントンさんのジュリエットは、過酷な運命に負けずに愛のために戦う姿が印象的。
ハンナ・クレマーさんは、日本人の血を引いており、2022年の“ニュー・アドベンチャーズ新進注目アーティスト”に選出された注目のダンサーです。

恐怖と暴力で支配するサディスティックな看守・ティボルトを演じるのは、ダニー・ルーベンスさん、アダム・ガルブレイスさん、キャメロン・フリンさん、マシュー・エイモスさんの4名。

ダニー・ルーベンスさんは本作の初演から演じており、暴力的な中でも誰にも理解されない哀しみやトラウマを背負った孤独な影を覗かせる姿が魅力的。

アダム・ガルブレイスさんは、今回、ティボルト役で9年ぶりにカンパニーに復帰します！

キャメロン・フリンさんは、本作の初演からベンヴォーリオ、エドマンドと演じてきて、今回ティボルトに抜擢されました。。
そして、日本人の血を引くマシュー・エイモスさん。英国ダンス界に多くの人材を輩出するランベール・スクール出身の確かな技術に注目です。

マシュー・ボーンの『ロミオ＋ジュリエット』は、4月10日（水）〜4月21日（日）に東京・東急シアターオーブにて上演です。上演時間は1時間50分 （休憩含む）を予定しています。詳細は公式HPをご確認ください。