2024年と2025年に韓国で大反響を巻き起こした“永遠のグラムロック・ミュージカル”『ETERNITY』が、早くも日本初上陸。2026年7月から8月にかけて、東京・愛知・大阪で上演されます。
観客を熱狂させた韓国発のロック・ミュージカル
ミュージカル『ETERNITY』は、グラムロックを題材に人間の抱える孤独、そして時を越えて思いをつなぐ音楽の力を描いた作品です。
グラムロックとは、1970年代初頭から後半にかけてイギリスで流行したロック音楽の一種。その名前は「魅惑的」を意味する英語の「グラマラス」に由来し、奇抜な衣装やメイク、ヘアスタイルによって独自の文化を築きました。代表的なアーティストにデヴィッド・ボウイが挙げられます。
本作は2024年に韓国の演劇・ミュージカルの中心地である大学路(テハンノ)で初演されるとたちまち観客の心を掴み、客席占有率96%、観客評価9.8点を記録。劇中の主要なナンバーはデジタル音源で発売され、韓国内の音楽チャートにランクインしました。さらに公演終了後に行われた異例のアンコールコンサートでは、4公演ともチケットが即日完売。この熱狂っぷりを受け、2025年12月から2026年3月まで再び大学路にて上演されました。再演時もチケットの即日完売が続出したといい、人気の高さがうかがえます。
“永遠のグラムロック・ミュージカル”を称する本作では、6人編成のライブバンドが生演奏を披露。熱量溢れるパフォーマンスに、ミュージカルを観ながらロックコンサートに参戦しているかのような、今までにないエンターテイメントを体感できます。また、光り輝く照明や華やかな衣装など細部にまでこだわり、幻想的なグラムロックの世界観を再現。過去と現在を交錯させる斬新な演出に引き込まれ、100分間のステージがあっという間に感じられます。
<あらすじ>
金色のウィッグとグリッターに全身を輝かせ、世界を熱狂させた1960年代の伝説的なグラムロックスター「ブルードット」。ステージの上では神のように崇められていた彼だが、心の奥には誰にも見せられない深い孤独と喪失を抱えていた。彼は最後のレコーディングで、地球を去る人類へ向けた“永遠に残るメッセージ”を一枚のゴールデンレコードに刻み、太陽系を脱出する探査機と共に宇宙の彼方へと送り出す。現在に生きるグラムロッカーになることを夢見る孤独なシンガー「カイパー」は、古いレコードプレーヤーで偶然手に入れた一枚のレコードを再生する。針が落ちた瞬間、消えたはずのブルードットの歌声が、まるで今ここで歌っているかのように響き始めた。その瞬間、時間と空間が歪み始める。過去と現在という二つの世界をつなぐ神秘的な存在「マーマー」の導きで、二人は互いの姿を見たこともないまま、同じ歌を歌い、同じ痛みを分かち合う。レコードが回るたびに交錯する二人の人生。マーマーの手招きによって、過去と現在のステージが重なり合い、二人のロックスターは互いの姿を知らぬまま、同じメロディを歌い、同じダンスを踊り、同じ涙を流す。シンメトリーに交錯する光と音。レコードの溝に深く刻まれるたびに、二人の孤独が共鳴し、痛みが溶け合い、やがてひとつの大きな歌へと変わっていく。
河原雅彦×森雪之丞のタッグで生み出す日本版
このほど韓国で再演されたばかりの話題作が、日本のスタッフ・キャストのもとで初演を迎えます。
日本版の上演台本・演出を担うのは、演出家・脚本家であり俳優でもある河原雅彦さん。1992年に演劇やライブ活動を行う「HIGHLEG JESUS」を結成し、2002年に解散するまで全作品の作・演出を務めました。2006年のシス・カンパニー公演『父帰る/屋上の狂人』の演出で第14回読売演劇大賞の優秀演出家賞、また2015年のパルコ・プロデュース“ねずみの三銃士”第3回企画公演『万獣こわい』の演出で第22回読売演劇大賞の優秀作品賞を受賞。近年の主な演出作品に2025年のKERA CROSS 第六弾『消失』やPARCO PRODUCE 2025 ミュージカル『アメリカン・サイコ』、『歌喜劇〜蘇る市場三郎 冥土の恋〜』、音楽劇『謎解きはディナーのあとで』などがあります。
2026年4月からは、演出を手掛ける舞台『AmberS-アンバース-』が東京に誕生したEX THEATER ARIAKEのこけら落とし公演として開幕。今後は、2024年に引き続き演出・共同脚本を担当する舞台『メイジ・ザ・キャッツアイ』の再演が9月に控えています。過去には2017年、2022年と2度にわたってロックミュージカルの金字塔『ロッキー・ホラー・ショー』を演出した実績もあり、韓国版へのリスペクトとロックへの愛を持って日本版の初演に挑みます。
そして訳詞を務めるのは、作詞家・詩人・戯曲家・作曲家といくつものクリエイティブな顔を持つ森 雪之丞さんです。1976年に作詞・作曲家としてデビューし、2026年はちょうど50周年の節目。ポップスからロック、アニメソングに至るまで数々のヒットチューンを生み出し、これまでリリースされた楽曲は2800曲を超えるといいます。とりわけ近年は舞台やミュージカルでの活躍も目覚ましく、劇団☆新感線作品の作詞をはじめ、『CHICAGO』『キンキーブーツ』などブロードウェイミュージカルの訳詞を担当。
韓国ミュージカルに関しては『フランケンシュタイン』や『ルードヴィヒ』『SMOKE』などで訳詞を担いました。直近の4月末まで上演されていたミュージカル『チャーリーとチョコレート工場』の訳詞も、森さんによるものです。一方でオリジナル戯曲にも取り組み、作・作詞・楽曲プロデュースを手掛けた5作品のうち、2021年の『ザ・パンデモニアム・ロック・ショー』では演出の河原さんとタッグを組んでいました。本作では音楽が重要なテーマとなっているだけに、原曲に込められたメッセージを軸に日本語で紡ぎ出された歌詞も聴き逃せません。
さらに、韓国版にならってバンドが生演奏するのも楽しみなポイントです。音楽監督の阿蒐禰(あかね)さんは舞台作品における音楽スタッフの経験も豊富で、今回はKEYBOARD兼CONDUCTとして参加。このほかDRUM・PERCUSSIONの楠瀬タクヤさん、BASSの平野なつきさん、E.GUITARの大橋英之さん、VIOLIN・E.VIOLINの三國茉莉さん、CELLO・E.CELLOの伊藤修平さんと各楽器の精鋭が集結します。
出典キャストは確かな実力を持つ俳優5名

本作に登場するシンガーの1人、1960年代のグラムロックスター・ブルードット役は、小池徹平さんと小西遼生さんのWキャストです。
小池さんは2002年の俳優デビュー以来、さまざまなドラマや映画に出演する一方で、培ってきた演技力と歌唱力を武器に、近年は舞台やミュージカルで確かな存在感を示しています。2017年にはミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』『キンキーブーツ』での演技が評価され、第42回菊田一夫演劇賞を受賞。直近では2026年3月にミュージカル『どろんぱ』で主演を務め、日本発のオリジナルミュージカルを世界へ発信するという「MOJOプロジェクト」の挑戦を支えました。演出の河原さんとは、『ロッキー・ホラー・ショー』でともに作品を創り上げた信頼関係があります。
小西さんは2005年に特撮『牙狼-GARO-』の主人公・冴島鋼牙役で注目され、その後はミュージカルや舞台を中心に活動。2007年と2009年のミュージカル『レ・ミゼラブル』ではマリウス役を好演しました。2024年のリーディング・ミュージカル『アンドレ・デジール 最後の作品』や2025年のミュージカル『ボニー&クライド』などに出演し、2026年3月より全国ツアー公演中のミュージカル『メリー・ポピンズ』ではWキャストでジョージ・バンクスを演じています。
もう1人のシンガーで現在を生きるカイパー役には、同じくWキャストで小野田龍之介さんと伊藤あさひさん。
小野田さんは演技・ダンス・歌唱の三拍子揃った俳優として、癖のあるキャラクターも含め幅広い役を演じてきた実力派です。ミュージカル『レ・ミゼラブル』や『ミス・サイゴン』、『マチルダ』、『ピーター・パン』など人気のミュージカル作品に数多く出演。2026年5月現在はミュージカル『メリー・ポピンズ』にてバート役のトリプルキャストに名を連ね、大きな話題を集めています。9月にはミュージカル『アニオー姫』~ Hẹn gặp lại 再び~、12月にはミュージカル『ミー&マイガール』と出演予定が続きます。
俳優・モデルとして活動する伊藤さんは、ドラマや映画に加え、近年は大型ミュージカルにも挑戦。なかでも2025年のミュージカル『エリザベート』では、孤独を抱え破滅に向かっていく皇太子・ルドルフを見事に演じ切りました。20256年5月には音楽劇『OLD WATERCOLOR FISH』で初主演を果たすとあって、本作での演技にも期待が高まります。
そして、過去と現在を繋ぐ不思議な存在であるマーマー役に、美弥るりかさんがキャスティング。美弥さんは元宝塚歌劇団の男役であり、星組・月組に所属して数々の作品に出演しました。2019年の退団後は自らの感性を活かし、舞台のみならずライブやファッションなど多彩なフィールドで活躍。近年は舞台『ゲゲゲの鬼太郎2025』『キングダム』などに出演していて、2026年9月には河原さん演出の舞台『メイジ・ザ・キャッツアイ』への続投も決定しています。
ミュージカル『ETERNITY』は2026年7月10日(金)から26日(日)まで、東京建物 ぴあ シアターにて上演。その後、7月31日(金)・8月1日(土)に愛知県の御園座、8月8日(土)・8月9日(日)に大阪府の東京建物Brillia HALL箕面にて公演を行います。チケットの一般発売は、東京公演が5月16日(土)、名古屋・大阪公演は6月6日(土)より開始予定です。詳細は公式HPをご確認ください。
初演、再演ともに韓国で熱狂的なまでに支持されたミュージカルが、こんなに早く日本で観られるとは。しかも日本版には実力も才能も確かなキャスト・スタッフが参加するとあって、期待せずにはいられません!



















