レジナルド・ローズの名作戯曲『十二人の怒れる男』が、2026年5月〜6月に上演されます。殺人罪に問われた少年の運命を巡り、12人の陪審員が密室で繰り広げる、法廷劇の金字塔です。1人の異議から始まる議論を通じ、「正義」の真価をわたしたちに問いかけます。
レジナルド・ローズの名作戯曲『十二人の怒れる男』とは?
レジナルド・ローズによる戯曲『十二人の怒れる男』は、1954年にアメリカのテレビドラマとして発表されました。緻密な構成の脚本と鋭い人間描写から、高い評価を受けています。レジナルド・ローズ本人が殺人事件の陪審員を務めたことが、執筆のきっかけだったそうです。
1957年には、シドニー・ルメット監督の映画監督デビュー作として、リメイク版の映画が公開されました。第7回ベルリン国際映画祭金熊賞と国際カトリック映画事務局賞を受賞し、世界的名作としても知られています。
その後、『十二人の怒れる男』は舞台作品としても世界各国で上演されてきました。密室で展開される白熱の議論劇として、現代に至るまで不朽の古典として愛されています。
演出・蜷川幸雄さん、主演・中井貴一さんで2009年に舞台化されるなど、実は日本演劇界にも影響をもたらしてきた本作。2026年、世代とフィールドを横断した豪華キャストが集結し、「現代の観客に最も刺さるエンターテインメント」として再構築しようと動き出しています!
<STORY>
殺人罪で起訴された少年の運命を決めるのは、12人の陪審員。証拠は揃い、目撃証言もある。陪審員たちは「有罪」に票を投じ、議論はすぐ終わるはずだった――
しかし、たった一人の陪審員8番が「合理的な疑いがある」と異議を唱える。
「本当に彼は犯人なのか?」「証言は信用に値するのか?」
閉ざされた陪審員室で繰り広げられる、緊迫の心理戦。証拠の矛盾が浮かび上がるにつれ、12人の間には亀裂が生まれ、理性と感情、偏見と真実が激しくぶつかり合う。
「正義」とは何か?「公平な目」を持つことはできるのか?そして、最終的に彼らが下す決断とは――。
密室劇の最高峰にして、時代を超えて問い続けられる名作。あなたなら、この評決にどう向き合うか?
一瞬も目が離せない「正義」と「怒り」の会話劇
『十二人の怒れる男』の魅力はやはり、1人の意見で議論が揺らぎ、スリリングな会話の応酬に発展するところではないでしょうか。人間の偏見、先入観、怒り、良心、そして「合理的な疑いとは何か」という問いが、次々とあぶり出されていきます。
本作の演出を手掛けるのは松森望宏さん。三島由紀夫の戯曲『わが友ヒットラー』を現代的に再解釈した舞台で評価を受け、2022年読売演劇大賞・上半期作品賞ベスト5にも選出されました。俳優の身体と言葉の力を極限まで引き出し、本作を「現代の観客に最も刺さるエンターテインメント」として再構築します。
陪審員役として、和田琢磨さん、中村梅雀さん、相葉裕樹さん、今江大地さん、陳内将さん、長江崚行さん、小松準弥さん、國島直希さん、佐藤信長さん、モロ師岡さん、大鶴義丹さん、佐藤B作さんが出演します。さらに判事役を福山潤さん(声の出演)、守衛役を今井聡さんが務めることになりました。
若手からベテランまで、世代を超えた俳優たちが一堂に会し、それぞれの「正義」と「怒り」をぶつけ合う。そんな一瞬も目が離せない会話劇が、全身全霊のアンサンブルで立ち上がることでしょう。
社会に情報があふれ、空気によって「正しさ」が決まってしまいかねない中、「多数決」と「正義」は本当に同じなのか。他者の人生を裁くとき、私たちはどこまで誠実でいられるのか。『十二人の怒れる男』は観客にそう問いかけます。
たった1人の異議申し立てが、集団の思い込みを揺さぶり、議論そのものの意義を取り戻していく。そこには分断と対立が深まる現代に必要なメッセージが詰まっていると思います。12人の俳優が、言葉と沈黙を賭けてぶつかり合う舞台が、観客一人ひとりに「あなたならどう裁くか」を考えさせてくれるはずです。
さらに本公演では、本格的な舞台芸術に触れてもらえるよう、小学生から18歳以下の方を対象に無料招待を実施しています。19歳以上の同伴者にも、特別価格でチケットを提供するとのこと。次世代を担う子どもたちが「対話の力」を体感できるよう、作品への門戸を広く開いています。
舞台『十二人の怒れる男』は、2026年5月30日(土)〜6月7日(日)まで東京・博品館劇場にて上演されます。アフタートーク付きの回もありますので、気になった方はぜひ公式サイトをチェックしてみてください。
「考えることをやめない」ための舞台。公式サイトの一文に引き付けられました。情報があふれる現代において、「多数決は本当に正義なのか」と考えさせる本作のメッセージは重く響きます。他者の人生を裁く上での誠実さを、ぜひ劇場で目撃してください。



















