東京芸術劇場シアターイーストやシアートラムで公演を重ねてきた劇団・イキウメ2年振りの新作となる『人魂を届けに』が5月16日(火)に東京・シアタートラムで開幕。「魂」や「運命」を扱った作品になっています。

『散歩する侵略者』『関数ドミノ』『聖地X』『天の敵』を代表作にもつ劇団イキウメの新作公演『人魂を届けに』

イキウメは、劇作家・演出家として活躍している前川知大さんが主宰を務め、2003年に結成。『天の敵』『散歩する侵略者』『獣の柱』『聖地X』『関数ドミノ』『太陽』『外の道』といった名作の数々を生み出しています。

黒沢清監督によって映画化され、カンヌ国際映画祭で「ある視点」部門にも出品された『散歩する侵略者』は、フランスと韓国で上演されており、それぞれの言語で戯曲も出版。『太陽』はイギリスと韓国で上演され、戯曲は、スペイン語、韓国語、ロシア語、中国語、エジプト語、英語版と、多様な言語に翻訳され出版されており、海外でも高い評価を受けています。また、2021年に初演された『外の道』は、2022年11月にパリで『À la Marge(外の道)』として上演され話題となりました。

所属俳優は浜田信也さん、安井順平さん、盛隆二さん、森下創さん、大窪人衛さん。数々の映画・ドラマでも活躍する実力派メンバーです。

前川さんの演出は、目に見えないものと人間との関わりや、日常の裏側にある世界からの人間の心理を描き、空間・時間をシームレスに編集していきます。イキウメにとって約2年ぶりとなる新作公演『人魂を届けに』は、そんな前川さんの本領が発揮されるような、「魂」や「運命」「神」といった概念を扱った作品となっています。

人魂(ひとだま)となって極刑を生き延びた政治犯。小さな箱に入れられ、独房の隅に置かれており、耳を澄ますと、今もときどき小言をつぶやいています。“偉い人”から、「恩赦である(捨ててこい)」と言われた刑務官は、箱入りの魂を政治犯の母親に届けることに…。

イキウメカンパニーに藤原季節&篠井英介が初参加!

出演者には前川作品の世界観を体現するのに欠かせない、イキウメの浜田信也さん、安井順平さん、盛隆二さん、森下創さん、大窪人衛さん。そして、今回、イキウメ作品に初参加となる藤原季節さん、篠井英介さんが名を連ねます。

浜田信也さんは、2004年にイキウメに参加して以降、全ての劇団公演に出演。イキウメ作品の中核を担っています。2013年には、『ミッション』 『The Library of Life まとめ*図書館的人生(上)』で、第47回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞。活躍は舞台にとどまらず、ドラマ『罪人の嘘』、映画『腐女子、うっかりゲイに告る』、映画『殺人鬼を飼う女』、映画『踊る大捜査線』シリーズなどに出演しています。日曜劇場『ラストマン-全盲の捜査官-』第2話では事件の犯人である医師の青柳役を熱演しました。

2007年に『散歩する侵略者』に客演として出演後、2011年から劇団員として参加している安井順平さん。お笑いコンビ「アクシャン」として活動後、ピン芸人になり、コントや漫談を披露してきた経歴を持ちます。

2014年『地下室の手記』『片鱗』で、第21回読売演劇大賞優秀男優賞を受賞。2022年『関数ドミノ』にて第30回読売演劇大賞 男優賞上半期ベスト5に輝きました。Netflix『新聞記者』や、NHK大河ドラマ『青天を衝け』NHK『ちむどんどん』、ドラマ『極主夫道』、映画『余命10年』『シャイロックの子供たち』といった話題作に多く出演しています。

持ち前の体格と器用さで作品の脇を固める盛隆二さん。劇団外の出演作に、舞台『暗いところからやってくる』、映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たな希望』『SCOOP!』、日曜劇場『ドラゴン桜』、NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』などがあります。

イキウメ結成時からのメンバーで、上演作品の全てに出演しイキウメを支えている森下創さん。劇団外の出演作に、ドラマ『半沢直樹』『アシガール』 映画『ロスト・パラダイス・イン・トーキョー』などがあります。

舞台『散歩する侵略者』で狂気のある大人びた中学生を演じ、鮮烈な印象を残した大窪人衛さん。2010年からイキウメに参加しています。舞台『暗いところからやってくる』『The Name』、映画『贖罪』などに出演。映画 『ロボジー』のサイドストーリー『ロボット大戦・前夜』ではロボットオタクの主役を務め、注目を集めました。

本作でイキウメ初参加の藤原季節さんは、若者を中心に支持されている映画監督の今泉力哉さんや、第67回岸田國士戯曲賞を授賞し、さらに注目が集まる脚本家・演出家の加藤拓也さんの話題作に多く出演しています。アンニュイな雰囲気と、変幻自在の演技が魅力です。

近年の出演作品に、大河ドラマ『青天を衝け』やドラマ『カルテット』『監察医 朝顔』。映画では、『his』『佐々木、イン、マイマイン』『くれなずめ』『わたし達はおとな』『少女は卒業しない』。舞台作品は、『密やかな結晶』『貴方なら生き残れるわ』『サンソン -ルイ16世の首を刎ねた男-』『ぽに』『ドードーが落下する』などがあります。

同じく初参加の篠井英介さんは、男優だけのネオかぶき劇団「花組芝居」で看板女方として人気を博しました。1990年に退団し、現在は女方のみならず、中性的な役や、悪役など、変幻自在の演技派俳優として活躍しています。
フジテレビ『イチケイのカラス』『やんごとなき一族』、日本テレビ『初恋の悪魔』など話題のテレビドラマに出演。また、朗読やナレーションも得意とし、NHKラジオ『マイあさ!篠井英介のシアターへの招待』では取材・構成も担い、演劇への愛が溢れた情報をユーモラスに発信しています。

藤原さんは篠井さんとの共演を喜んでおり、イキウメの稽古環境が刺激的であるとも話しています。

稽古場見学をしたという劇団贅沢貧乏の山田由梨さんのツイートからも、スタッフもキャストも意見出し合いながら作り上げられているクリエイティブな現場ということが伺えます。

イキウメ待望の新作『人魂を届けに』は、5月16日(火)〜6月11日(日)東京・シアタートラムにて、6月15日(木)〜18日(日) 大阪・ABC ホールにて上演です。公式HPはこちら

ミワ

前川さんの描く不思議な人間ドラマ、今回も存分に発揮されることでしょう。イキウメの中での、藤原さんと篠井さんのお芝居にも注目です!