ノゾエ征爾さんの新作書き下ろし舞台『りんごが落ちる』が、2026年6月に上演されます。新国立劇場の小川絵梨子芸術監督によるシリーズ企画「いま、ここに──」の最後を飾る作品です。新国立劇場初登場となる青年座の気鋭・金澤菜乃英さんが、演出を担当します。出演は浜田学さん、山口森広さん、梅舟惟永さん、宮川安利さん、大西多摩恵さんです。現代人の心の痛みをユーモアかつチャーミングに描く本作に期待が高まっています。

誰もが抱える心の痛みを、ユーモアと愛情たっぷりに描く

新国立劇場の芸術監督、小川絵梨子さんが、変わり続ける世界で人がここに居続けること、そして小さな希望を見いだしていく姿をテーマに展開してきたシリーズ企画「いま、ここに──」。連続上演の第三弾として、2026年6月に登場するのが『りんごが落ちる』です。

脚本をノゾエ征爾さんが手掛け、演出には新国立劇場初登場となる青年座の気鋭・金澤菜乃英さんを迎えることになりました。現代を生きる誰もが抱える他者との壁や心の痛みを、誠実かつユーモアと愛情たっぷりに描き出します。

物語の主人公は、田端光太郎というベテラン舞台俳優です。久しぶりの大舞台に挑みますが、初日に突如セリフを忘れ、ラスト10分を沈黙劇にしてしまいます。そんな彼のもとへ、それぞれの事情や生きづらさを抱えて「息が詰まっている」人々が次々と訪れ、想いが交錯していくことに。登場人物たちが再び人生のセリフを取り戻せるのか追いかける、注目の新作書き下ろし作品です。

【あらすじ】
台所に一人立つ男。ベテラン舞台俳優の田端光太郎。
1時間前、彼は舞台上にいた。近年仕事が減る中、久々に舞台の主役が巡ってきた。
迎えた初日。セリフが止まった。ラスト10分が沈黙劇となった。
田端は今、台所に立ち、料理をしている。二人暮らしの小学生の息子は合宿で不在だ。
そこへ、学生時代の後輩・猿橋が。この舞台の若い演出家・鴨川が。お隣の婦人・鶴野が。それぞれの事情で訪ねてくる。そして地元で働く妹・夢子からは、何度も気遣いの連絡がくる。
行き詰まり、息が詰まっているアンバランスな人々の、ズレた思いやりと身勝手が錯綜する。
田端は果たして、本当にセリフを忘れたのか? 明日セリフは言えるのか?
それぞれの人生で止まっているセリフたちが動き出す。
りんごが落ちる。誰が拾う。

5名のキャスト陣が、思いやりと身勝手の錯綜を表現する

ベテラン舞台俳優・田端光太郎を演じるのは、高い演技力で人間味あふれる役柄を体現する浜田学さんです。これまでNHK大河ドラマ『功名が辻』(2006年)の祖父江新一郎役や、NHK大河ドラマ『江〜姫たちの戦国〜』(2011年)の真田幸村役をはじめ、数々の映像作品や舞台に出演し、確かな存在感を示してきました。

田端の学生時代の後輩・猿橋を、山口森広さんが演じます。11歳からの子役経験を経て、劇団ONEOR8に所属し、シリアスからコメディまで演じ分ける名優です。2019年、出演作『しあわせのかたち』での演技が評価され、福井駅前短編映画祭で最優秀主演男優賞を受賞しました。

田端の出演舞台の演出家・鴨川役には梅舟惟永さん。演劇サークル・早稲田大学演劇倶楽部に入った後、演劇ユニット「ろりえ」を旗揚げしました。舞台を中心に、NHKドラマ『ガラスの家』(2013年)など、映像作品でもレギュラーを務める実力ある俳優です。

田端の隣人・鶴野役を大西多摩恵さんが務めます。仲代達矢さん主宰の「無名塾」に1期生として入塾し、23年間在籍した大ベテランです。舞台『チョコレートドーナツ』(2020年、2023年)やドラマへの出演に加え、海外ドラマ『ダメージ』(2007年〜2012年)で吹き替え声優を担当するなど、豊かな表現力で作品を支えています。

そして、田端の妹・夢子を演じる宮川安利さんは、桐朋学園芸術短期大学を卒業後、渡米してダンスや演劇を学びました。帰国後は父・宮川彬良さんの舞台や、明治座創業150周年記念 舞台『赤ひげ』(2024年)などに出演し、歌やダンスを活かして活躍しています。

新国立劇場 2025/2026 シーズン いま、ここに──[3]『りんごが落ちる』は、2026年6月13日(土)〜28日(日)まで、新国立劇場 小劇場にて上演されます。また、6月19日(金)にシアタートーク、6月26日(金)に公演ガイドツアーも実施予定です。気になった方はぜひ、公式サイトから詳細をチェックしてみてください。

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