映画『ハリー・ポッター』シリーズのダニエル・ラドクリフさん、『アナと雪の女王』などで知られるジョナサン・グロフさんが共演したブロードウェイミュージカル『メリリー・ウィー・ロール・アロング』。2024年トニー賞で4部門を受賞したこの話題作が、全国の映画館で上映されます。巨匠ソンドハイムによる美しい楽曲と波乱に満ちた友情物語を、ぜひ鑑賞してみませんか。
ダニエル・ラドクリフが初のトニー賞を獲得した話題作
6月26日からTOHOシネマズ 日比谷ほかで劇場公開されているミュージカル『メリリー・ウィー・ロール・アロング』。2023-2024年シーズンにブロードウェイで上演されたマリア・フリードマンさん演出版が日本の映画館で期間限定公開されています。
本作の特筆すべきポイントは、本作が2024年トニー賞にて4部門を受賞していることです。最優秀ミュージカル・リバイバル作品賞、最優秀編曲賞のほか、フランク役のジョナサン・グロフさんがミュージカル部門最優秀主演男優賞を、そしてチャーリー役のダニエル・ラドクリフさんがミュージカル部門最優秀助演男優賞を受賞しました。
ジョナサン・グロフさんは2007年にブロードウェイミュージカル『春のめざめ』でトニー賞主演男優賞にノミネートされたあと、演劇界で活躍を続けてきました。世界的大ヒットを記録したドラマ『Glee』シリーズでは、ライバル校のリードボーカルであるジェシー役でも知られています。
さらに、ディズニーアニメ『アナと雪の女王』では自然を愛する山男・クリストフの声優を担当するなど、日本でも馴染み深いスターのひとりです。そんなグロフさんは、3度目のトニー賞ノミネートを経験しており、『メリリー・ウィー・ロール・アロング』が悲願の受賞作となりました。
ダニエル・ラドクリフさんは、映画『ハリー・ポッター』シリーズで長年にわたり主演を務めた世界的な大スターです。ラドクリフさんはこの作品で初めてトニー賞にノミネート&受賞という快挙を達成しており、舞台俳優としてのキャリアを大きく飛躍させました。
グロフさん、ラドクリフさんという日本にもファンの多いふたりの共演作であること、そして主演・助演男優賞を同時に獲得したということから、演劇・ミュージカルファンとしては見逃せない注目作品です。
“逆再生”で描く切ないストーリーと、ソンドハイムの美しい楽曲
『メリリー・ウィー・ロール・アロング』は、1981年初演のブロードウェイ・ミュージカルです。
舞台は1978年のロサンゼルス。とある豪邸で開かれたパーティーで、ショービジネス界で大成功を収めたフランクが、かつて共に夢を追いかけた劇作家のチャーリー、作家のメアリーのことを思い出しています。
かつては固い友情で結ばれていたものの、今では疎遠になってしまった3人。彼らの道はどこで違えてしまったのでしょうか。現在から過去へと時間を遡り、数十年にわたる彼らの人生を辿っていく物語です。
本作は日本でも上演されており、2013年に宮本亜門さん演出によって初演、そして2021年には今回の映像化と同じくマリア・フリードマンさんによる演出で上演されています。2013年の宮本亜門さん版ではフランク役を柿澤勇人さん、チャーリー役を小池徹平さん、そしてメアリー役を宮澤エマさんが演じました。
原作は、ジョージ・S・カウフマンとモス・ハートによる同名戯曲。スティーヴン・ソンドハイム(1930-2021)が楽曲を手がけました。
ソンドハイムは『ウエストサイド・ストーリー』(1957)の作詞や『スウィーニー・トッド』(1979)『イントゥ・ザ・ウッズ』(1987)の作詞作曲など、現在も愛される多くの名作を生み出したミュージカル界の巨匠です。そのキャリアを通じて、アカデミー賞、ピューリッツァー賞、グラミー賞、トニー賞といった数々の賞を受賞しました。
本作では、時間を遡って物語が進むという独特な時間軸に、ソンドハイムの切なく美しい音楽が絡み合います。
隠れた名作を復活させたマリア・フリードマンの演出にも注目
実は、ソンドハイムとジョージ・ファースが手がけた1981年の初演版は、あまり評価されないまま幕を閉じた作品でした。この作品に挑んだのが、演出家のマリア・フリードマンさんです。
フリードマンさんは演出家としてだけではなく、俳優としても優れたキャリアを持っており、英国演劇界で最も権威あるローレンス・オリヴィエ賞を3度受賞しています。そして、1992年の『メリリー・ウィー・ロール・アロング』ではメアリー役を演じ、実際にソンドハイムとファースが作品を再構築する場に立ち会いました。その後2012年には『メリリー・ウィー・ロール・アロング』のロンドン公演で演出を務め、この作品と長い年月を共に過ごしています。
そんなフリードマンさんが演じたメアリー役を受け継いだのは、2007年にミュージカル『グリース』でブロードウェイ・デビューしたリンゼイ・メンデスさんです。
メンデスさんはブロードウェイ公演『ウィキッド』でエルファバ役を演じるなど、パワフルな歌声や存在感が印象的な俳優です。本作へのメアリー役としての出演は2022年からで、2023年のブロードウェイ再演でも同役を再演しています。この時の演技が評価され、トニー賞ミュージカル助演女優賞にノミネートされました。
グロフさん、ラドクリフさん、そしてメンデスさん。名実ともに確かな3人が表現する、複雑で繊細な友情の物語をスクリーンで目撃できます。
『メリリー・ウィー・ロール・アロング』は、6月26日より東京・TOHOシネマズ日比谷や大阪ステーションシティシネマなどで上映中です。
7月10日からは全国各地へと上映館が広がり、北海道から沖縄まで多くのスクリーンで鑑賞可能です。公式HPはこちら
■ 上映劇場
北海道 札幌シネマフロンティア 7/10(金)~7/16(木)
イオンシネマ江別 7/10(金)~7/16(木)
東京 TOHOシネマズ 日比谷 6/26(金)〜
TOHOシネマズ 池袋 6/26(金)〜
大阪 大阪ステーションシティシネマ 6/26(金)〜
神奈川 ローソン・ユナイテッドシネマ みなとみらい 7/10(金)〜
茨城 MOVIXつくば 7/10(金)~7/16(木)
群馬 MOVIX伊勢崎 7/10(金)~7/16(木)
埼玉 MOVIX川口 7/10(金)~7/16(木)
イオンシネマ浦和美園 7/10(金)~7/16(木)
千葉 MOVIX柏の葉 7/10(金)~7/16(木)
岩手 中央映画劇場 6/26(金)〜
石川 イオンシネマ金沢 7/10(金)~7/16(木)
冨山 ほとり座 順次公開
静岡 シネ・ギャラリー 順次公開
愛知 ミッドランドスクエア シネマ 7/10(金)~7/16(木)
ミッドランドシネマ名古屋空港 7/10(金)〜7/23(木)
イオンシネマ名古屋茶屋 7/10(金)~7/16(木)
イオンシネマ常滑 7/10(金)~7/16(木)
イオンシネマ豊田Kitara 7/10(金)~7/16(木)
京都 京都シネマ 7/10(金)~7/16(木)
岐阜 イオンシネマ各務原 7/10(金)~7/16(木)
滋賀 イオンシネマ草津 7/10(金)~7/16(木)
兵庫 イオンシネマ加古川 7/10(金)~7/16(木)
徳島 ufotable CINEMA 順次公開
岡山 シネマ・クレール 順次公開
福岡 ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13 7/10(金)〜
熊本 熊本ピカデリー 7/10(金)~7/16(木)
鹿児島 ガーデンズシネマ 7/12(日)・7/18(土)・7/27(月) *3日間限定上映
沖縄 桜坂劇場 7/11(土)〜24(金)
豪華キャストやソンドハイムの名曲はもちろんのこと、過去にメアリー役として出演歴のあるフリードマンさんが演出を手がけたことに惹かれました。 出演者や演出家が変わっても、長く上演され続けることが演劇やミュージカルの素晴らしいところだと思います。



















