東京駅前のTOFROM YAESU TOWER(トフロム ヤエス タワー)内に2026年5月にプレオープンした東京建物 ぴあ シアターで、オープニングシリーズとして上演されるミュージカル『シークレットステージ』。市村正親さんと渡辺えりさん、舞台芸術学院の先輩・後輩でありながら今まで一度も共演がなかったという2人が、念願の共演を新作ミュージカルで果たします。タワー内にある東京建物 ぴあ カンファレンスで製作発表会見が行われました。

50年越しの願いが実現「こんなに役者冥利に尽きる作品はない」「お芝居をやることが平和への祈り」

ミュージカル『シークレットステージ』製作発表記者会見は、本作に出演する市村正親さん、中川晃教さん、影山優佳さん、東島京さん、渡辺えりさんによる歌唱披露からスタート。(ピアノ演奏:近藤達郎さん)

“どこから来てどこに行くのか”、想いを馳せる叙情的なバラードナンバー<秘密の花>を披露しました。

本作の舞台は、初日を1週間後に控えた稽古場。架空の舞台『迷路』の上演を目前に、主演で102歳の人間国宝である歌舞伎俳優が突如病に倒れ、一番弟子の山田正男(市村正親さん)に代役の白羽の矢が立つも、致命的な弱点が。

そこで毒舌なミュージカルスター・森山英一郎(中川晃教さん)が主演を引き受けたものの、山田と森山、若手女優の百合子(影山優佳さん)、韓流スターのパク・スビン(東島 京さん)の4人で20人以上の登場人物を演じ分けなければならないという窮地のドタバタ劇に挑みます。

山田正男を演じる市村正親さんは「僕の後輩である、素晴らしい才能の持ち主、山形から出てきた(笑)渡辺えり。後輩なので。(僕は)永遠に先輩です(笑)」と渡辺さんとの関係性を明かしつつ、「“えりさんの芝居は相当稽古が大変だよ”と他の芸能人の方から聞いているんですけれど、僕は大変なのは大好きなんです。大変なことをやれるというのは生きている証なので。休ませなくても良いし、台詞が多くても良い、何でもやると(伝えた)。そうしたら(劇中劇で)十数役やるということで面白いし、こんなに役者冥利に尽きる作品はないと思います。どこまでもとことん付いていきます」力強く語られます。

急遽主役を引き受けることになった“毒舌ミュージカルスター・森山英一郎”を演じるのは、中川晃教さん。中川さんは「今日はちょっと早めに会場に足を運ばせていただいて、楽屋で発声などをしながら、“あぁ、新しい建物だぁ”と思いながら。これからこの建物・この劇場・この空間から色々な感動が生まれていくんだなという思いの中で、そして『シークレットステージ』の製作発表会見ということで、全てが今日ここから生まれていく、そんな一日を過ごすことができています。思い返せば、僕が19歳で初めてミュージカルにトライした『モーツァルト!』で父・レオポルト役として市村さんとご一緒し、実は『モーツァルト!』ぶりにご一緒させていただきます。こういった1つ1つのことが僕にとって本当に大事なこと」と感慨深げにコメント。

また渡辺さん主宰の「劇団3〇〇(さんじゅうまる)」への出演経験もあることから、「えりさんはちょっと煮詰まったりお疲れになったりすると、演出家席で豆菓子をボリボリ食べながら段々頭が動き始める…というのがありまして、今回も美味しい豆菓子をチョイスして差し入れたい」と稽古場の微笑ましい光景を明かしながら、「えりさんが作品の中に込めていらっしゃる部分を見逃したくない」と意気込みます。

若手女優の百合子を演じる影山優佳さんは「初めてミュージカルに挑戦させていただきます。舞台が小さい頃から大好きなんですけれど、錚々たる皆さんと同じステージに立たせていただけること、本当に光栄に思いますし、私の人生の中でも大変な宝物になる舞台であると感じております。老若男女の皆様に愛していただけるような作品にできるよう、がむしゃらに皆さんに食らいついていきたい」とコメント。

さらに「将来、劇作家になるのが夢なんです。日本産のミュージカルを作る、ものづくりというのを勉強したくてお芝居をしているので、真正面から戦っているえりさんのそばで見学させていただけることがまず光栄に思います。ミュージカル・舞台の一線で戦われている皆さんの隣で芝居を学び、私も自由に挑戦させていただける、こんな機会はもう二度とないと思います。私らしさを見つける旅を稽古中に出来たら良いなと思いますし、皆さんの明日を作れるような役者に、ものづくりの創り手になりたい」と熱く壮大な夢が語られました。

東島京さんは韓流スターのパク・スビン役ということで、韓国語で挨拶をし始め、影山さんから「まだまだ!」、市村さんから「日本語で!」とツッコミを受けつつ、歌唱披露を終えて「いよいよこの物語が始まり出すんだなと思うと、この作品に巡り合わせてくださった全ての縁に感謝をしております。大尊敬を込めて、“演劇界の化物の皆様”とご一緒させていただけることが本当に光栄すぎるので、稽古場から1つでも多くのものを吸収して、少しでも食らいついていけるように頑張ります。ぜひ劇場で僕の勇姿も見ていただければ幸いです」と会場を和ませながらコメントしました。

そして本作の作・演出を手がけ、マネージャー・岩崎直子を演じる渡辺えりさんは「市村さんとは52年間のお付き合いになります。参宮橋の喫茶店で初対面なのに“後輩です、観にきてください”とチラシを渡したら本当に観にきてくださった。真面目で後輩思いな方だなと思ってから50年経ったんですけれど、今まで映画・ドラマ・バラエティでも一度ども共演したことがないんです。52年の夢の先に『シークレットステージ』があります。夢が現実になりました。(歌唱披露では)鳳蘭さんになったような気持ちで(笑)。一生涯の後輩ですから、新人のつもりで頑張りたいです。市村さんは“できるだけ疲れる芝居がやりたい。休みたくない。できるだけ厄介で面倒くさくて疲れる役を書いて”とおっしゃったので、今回出ずっぱりです。出ていない時も袖で花びらを切っています(笑)」と語ります。

ボタンのかけ違いによって生まれるドタバタ喜劇を描きながら、劇中劇ではイギリス人の演出家が手がける「みんな平和を祈っているのに、なかなか実現できない。平和の象徴として<秘密の白い花>が咲くことができるのかどうか」を描く真面目な物語を演じる、というギャップの面白さが描かれるそう。

音楽に関しては「20曲ぐらいあります。披露した<秘密の花>はテーマ曲となっていて、もっとコミカルな楽曲やラップのような楽曲、(東島さん演じる)韓流スターのパク・スビンはアイドルグループのリードボーカルという設定なのでそういう歌も歌っていただきたいと思っています」とコメント。

また「お芝居をやることが平和への祈り。戦争でみんな死んでしまったらお芝居は成り立たないわけですから。皆さんの心にある、“人のためにやりたい”という想いが舞台の中で現出できるような芝居にしたい」と語られました。

撮影:岩堀和彦

ミュージカル『シークレットステージ』は2026年9月9日(水)から24日(木)まで東京建物 ぴあ シアターにて上演。全席指定:12,500円で、25歳以下を対象にした当日引換券U-25:6,500円、20歳以下を対象にした当日引換券Yシート:2,000円も販売されます。公式HPはこちら

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Yurika

新劇場のオープニング作品の1つである本作が、芝居について描いた作品であるのが嬉しいです。キャストの皆さんの演劇愛がふんだんに盛り込まれた作品になりそうですね。そしてミュージカルファンとしてはやはり、市村さん、中川さんのご共演が楽しみすぎます!