宝塚歌劇団では、世界的に有名なミュージカルからオリジナル原作の演目まで、幅広いジャンルの公演を行っています。その中で、漫画やアニメを原作とする作品も数多く上演されてきました。宝塚歌劇団の代名詞ともいえる『ベルサイユのばら』が良い例ではないでしょうか。少女漫画を題材とした舞台は、宝塚ファンからの支持が高いだけでなく、原作ファンからも好評のようです。世代を問わず多くの人を惹きつける少女漫画と宝塚歌劇団、両者の親和性について考えてみましょう。

宝塚歌劇団は少女漫画の世界観にぴったり

花・月・雪・星・宙の5組に加えて専科がサポートに入りながら、宝塚歌劇団は年間に複数の作品を上演しています。過去の人気作品が再演されることもあれば、これまでにないジャンルの新作に挑戦することもあり、観客を飽きさせません。少女漫画を原作とした舞台も、今や宝塚歌劇団の主軸として定着しているでしょう。

一方で、少年少女の恋や友情がテーマである少女漫画は、様々なメディアで実写化されています。ドラマ・映画・舞台など、若手俳優の登竜門となっているケースも多いですよね。このように、少女漫画の実写化そのものは珍しくないと考えられます。

しかし、キャラクタービジュアルが繊細なタッチで描かれていたり、きらきらした雰囲気に溢れていたりと、少女漫画の世界観には独特の要素が盛りだくさん。また、揺れ動く人間関係や恋模様にハラハラドキドキする方も多いはず。少女漫画は、限りなくリアルに近いフィクションなのです。

そんなリアリティを忠実に再現するなら、“女性だけ”が所属する宝塚歌劇団はうってつけの存在ではないでしょうか。特に、女性が男性キャラクターを演じることで、より一層原作に寄せた表現が可能となります。少女漫画の世界と宝塚歌劇団の特徴は、相性抜群といえるでしょう。

少女漫画を原作にした、宝塚歌劇団の公演

1974年初演の『ベルサイユのばら』を皮切りに、宝塚歌劇団では少女漫画原作の公演が多数行われています。

  • ベルサイユのばら
  • はいからさんが通る
  • 天は赤い河のほとり
  • ポーの一族
  • 花より男子

『はいからさんが通る』は、花組のトップお披露目公演にも選ばれるほど、高評価を得ました。また、宙組の『天は赤い河のほとり』のように、タイムスリップや歴史ロマンといった難しいテーマにも挑んでいます。さらに『ポーの一族』では、妖しく美しい少年像と退廃的な世界観を見事に舞台化。ドラマで一大ブームを巻き起こした『花より男子』も、宝塚歌劇団での見事な再現っぷりに注目が集まりました。

宝塚歌劇団が少女漫画の次元を引き上げる!

少女漫画は、宝塚歌劇団の幅広い演目の中でも大きな存在感を放っています。紙の上に描かれたキャラクターがそのまま舞台に現れ、恋のときめきと切なさを歌い上げるシーンの数々。原作ファンにとっては、まさに夢が叶った瞬間かもしれません。宝塚歌劇団における少女漫画作品は、いわゆる2.5次元ミュージカルのはしりともいえるのではないでしょうか。

もこ

筆者は『ベルサイユのばら』『ポーの一族』を観劇していますが、まだまだ未チェックの演目も多いことを思い知りました。宝塚歌劇団のチャレンジ精神と再現度の高さに感動しつつ、今後どんな作品を舞台化してくれるのか、ワクワクが止まりません!