全編楽曲で進行していくソングスルーミュージカル『Ordinary Days』。N.Y.で生きる男女4名の人生の重なる瞬間が描かれています。先日行われた稽古場オンライン取材会の様子はこちら

4名の登場人物とピアノの演奏だけで紡ぐ物語

ソングスルーミュージカル『Ordinary Days』は、2008年オフ・ウエストエンドで初演、翌年2009年オフ・ブロードウェイで上演され話題を呼びました。 作詞・作曲を手掛けたのは新進気鋭のクリエイターの1人アダム・グウォン。 出演者は4人だけ、演奏もピアノ1台というとてもシンプルな作品です。

N.Y.で暮らす男女4人の人生が描かれている『Ordinary Days』。ジェイソンとクレアは、互いを想いながらも、最近は衝突ばかり。

アーティストを目指しているウォーレンは、地道に手書きのチラシを地道に配布する活動をしています。ある日、大学の論文に追われているデイブのパソコンを偶然拾い、二人は知り合います。日々を懸命に生きる4人の人生が、思わぬ形で繋がっていき…。

私たちの人生の物語が見知らぬ誰かの人生に交差しているという、儚さと美しさを思い出させてくれる作品です。

ジェイソン役は、相葉裕樹さん。『レ・ミゼラブル』のアンジョルラス役をはじめ、『ダブル・トラブル』ではジミー・マーティンと他5役を見事に演じ分け、6月には音楽劇『ダ・ポンテ〜モーツァルトの影に隠れたもう1人の天才〜』への出演が控えています。

ジェイソンの恋人・クレア役を、『東京ラブストーリー』では関口さとみ役を演じ、5月には『ファインディング・ネバーランド』と話題作に多く出演している夢咲ねねさん。

デイブ役は、斎藤瑠希さんと浜崎香帆さんのWキャスト。
齋藤さんはディズニー映画『ミラベルと魔法だらけの家』でヒロインのミラベル役を演じました。
浜崎さんはミュージカルや音楽劇で活躍しながら、TBS「神業チャレンジ」や、情報バラエティ番組『ZIP!』の「流行ニュースBOOMERS/流行ニュースキテルネ!」などのコーナーを担当していたこともあり、様々な活躍を見せています。

ウォーレン役は、小池竜暉さん(GENIC)と中本大賀さん(円神)のWキャスト。
小池さんは男女7人組のダンス&ボーカルグループ「GENIC」のメンバーで作詞・作曲なども手掛けています。
中本さんは、オーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN」出演の元練習生9名により結成されたパフォーマンスユニット「円神」のメンバー。
初めてのミュージカル出演というフレッシュなお二人です。

等身大のキャラクターたちに共感

登場人物が4人だけで、しかもピアノ1台の演奏で進んでいくミュージカル。本作の魅力は、私たちが共感しやすい等身大のキャラクターたちです。

ジェイソン、クレア、デイブ、ウォーレンの4人は、実現したい夢やなりたい自分になるために、地方からニューヨークという街にやってきました。それぞれが、N.Y.にはきっとなにかがあるのではないか、夢を掴めるのではないかと、必死で踏ん張っています。

ドラマチックな大きな出来事は起こりませんが、日々の些細な出来事と登場人物の日常が重なって見えるのではないでしょうか。

ソングスルーミュージカル『OrdinaryDays』が、2月8日~2月12日東京・俳優座劇場で、2月18日大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールで上演されます。

ミワ

劇場という場所に同じ作品を見るために集まって、またそれぞれの生活に戻っていく。観客にとって作品や俳優の方々との出会いも奇跡のようなものだなぁと感じました。