18世紀のフランスで、革命に翻弄される男女の愛を描いたフレンチ・ロック・ミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』。世界中で人気のあるこの作品が、8年ぶりに宝塚歌劇団に帰ってきます。星組の公演を6月に控え、宝塚歌劇団との関係や作品の魅力について取り上げました。
ミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』とは
『1789 -バスティーユの恋人たち-』は、フランス革命前夜における若者たちの愛をドラマチックに描いたミュージカル作品です。2012年にフランスで初演されて以降、世界各国で上演されて大ヒットを記録。製作プロデューサーのドーヴ・アチアとアルベール・コーエンは、『太陽王』『ロックオペラ モーツァルト』といったフレンチ・ロック・ミュージカルの人気作品を手がけていて、過去には宝塚歌劇団でも上演されました。
舞台は18世紀末のフランス。貧しい青年ロナンは、貴族への復讐心から革命派に参加し、仲間と共に王政の打倒を目指していました。そんな彼が、パリの街で偶然にも、宮廷に仕える侍女・オランプと出逢います。
2人は次第に惹かれ合っていきますが、立場の違いが大きな壁に。ついに1789年7月14日、バスティーユ牢獄の襲撃を皮切りに革命が始まるなか、2人の運命はどうなってしまうのか…パリに咲いた愛の結末を、見届けませんか。
日本初の『1789』は宝塚歌劇団で上演!
実は、日本で初めて『1789』を上演したのは、宝塚歌劇団なんです。2015年に、月組が『1789』の日本初公演を行いました。当時の月組トップスター、龍真咲さんがロナン役を務め、小池修一郎さんが潤色・演出を担当。歴史ロマン溢れるストーリーと、熱く力強いロックナンバーで観客を魅了し、人気作のひとつとなりました。
そして2023年6月、星組が8年ぶりに『1789』の再演に挑みます。『エリザベート』の演出でも知られる小池さんが、宝塚版として紡ぐ『1789』の物語。フランス革命といえば、宝塚歌劇団の代表作『ベルサイユのばら』でもおなじみですよね。今回の『1789』で、星組のタカラジェンヌたちが激動の時代に生きる人々の姿をどう演じるのか、とてもワクワクします。
宝塚版と東宝版で『1789』を予習してみて
ミュージカル『1789』は宝塚歌劇団の公演で高く評価され、東宝版も製作されました。2016年、2018年と過去2回にわたって上演されていることから、ファンの多さがうかがえますね。
2018年公演では、かつて月組でロナンを演じた龍真咲さんが、マリー・アントワネット役にキャスティング。男性役から女性役への転身にも注目が集まりました。こんな風に宝塚版と東宝版を見比べてみると、星組による新しい『1789』の舞台が、さらに楽しめるのではないでしょうか。
ちなみに、2015年の月組公演と2018年の東宝版については、それぞれ公式オンラインショップでDVDが購入できますよ。
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「1789 -バスティーユの恋人たち-」 | 東宝 モール
宝塚歌劇団の星組公演『1789 -バスティーユの恋人たち-』は、2023年6月2日から7月2日まで宝塚大劇場にて上演予定です。その後、7月22日から8月27日までは東京宝塚劇場で上演され、千秋楽を迎えます。チケットの一般発売は、5月13日より開始。その他、公演の詳細については公式ホームページをご確認ください。
筆者が『1789』という作品を知ったのは、2018年東宝版の公演情報からでした。当時は観に行けなかったので、今回の星組公演はぜひとも大劇場で観劇したいところです…!