アメリカを舞台に若者たちの恋と運命を描いた、ブロードウェイ・ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』。世界各国で上演され続けている名作が、2023年7月に日本にやってきます。さらに、作品と縁の深い俳優、宮野真守さんがオフィシャルサポーターに就任したことで、ますます目が離せません!

ブロードウェイ・ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』が来日!

ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』は、1957年にニューヨークのブロードウェイで初演。それ以来、日本を含めて世界各国で公演が重ねられており、2度にわたって映画化もされています。

そんなブロードウェイ・ミュージカルの名作が、なんとニュー・バージョンで、2023年7月に来日することに。今回来日するワールド・ツアー版は、昨年2022年12月、ドイツのミュンヘンで開幕して高い評価を得ています。往年の作品ファンはもちろん、海外のミュージカル事情に詳しい方にとっても、必見の来日公演ではないでしょうか。

振付・演出を担当したジェローム・ロビンスに作曲家のレナード・バーンスタイン、脚本家のアーサー・ロレンツ。3人の生み出した物語が、ブロードウェイのベテラン演出家によってさらなる進化を遂げています。躍動感あふれるダンスに一度聴いたら忘れられない楽曲の数々は、言葉の壁を越えて観客の心を震わせてくれるでしょう。

『ウエスト・サイド・ストーリー』の見どころとは

『ウエスト・サイド・ストーリー』は、現代版『ロミオとジュリエット』ともいえる恋の物語です。

1950年代、ニューヨークのマンハッタンにあるウエスト・サイドは、多くの移民が集まる街。そこでは、不良グループの「ジェッツ」と「シャークス」が人種の違いから激しく対立していました。ある日、ジェッツの元リーダー・トニーは、シャークスのリーダーの妹であるマリアと出会います。2人はひと目で恋に落ちますが、お互いの立場が運命の歯車を狂わせていくのです。

若者たちを待ち受ける結末に胸が痛くなるとともに、人種問題に対して深く考えさせられます。

また、劇中歌はどれも名曲ばかりです。トニーとマリアがロマンチックに気持ちを確かめ合う「TONIGHT」や、成功を夢見る移民たちの力強いナンバー「AMERICA」、恋する乙女の心情を歌う「I FEEL PRETTY」など、聴き応え抜群。音楽に乗せて、登場人物たちにも自然と感情移入できますよ。

1961年公開の旧作映画『ウエスト・サイド物語』は、第34回アカデミー賞においてノミネートされた11部門のうち、作品賞をはじめとした10部門で受賞しました。そして2021年、スティーブン・スピルバーグによって再び映画化。この新作では、マリアの兄の恋人であるアニータ役を演じたアリアナ・デボーズが、第94回アカデミー賞の助演女優賞を獲得しています。

アリアナ・デボーズといえば、2022年のトニー賞授賞式で司会を務め、圧巻のパフォーマンスを披露したことでも注目されました。さらについ先日、2023年6月12日(日本時間)に行われたトニー賞も、引き続きアリアナが司会役に。アメリカ演劇界で最も権威のあるトニー賞において、『ウエスト・サイド・ストーリー』の存在はやはり大きなものだと思わずにいられません。

新作の映画については、Audienceでも度々特集を組んできました。興味を持った方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
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宮野真守さんがオフィシャルサポーターに就任!

今回の来日公演にあたって、俳優の宮野真守さんがオフィシャルサポーターに就任されました。宮野さんは、2019年の日本キャスト版『ウエスト・サイド・ストーリー』Season1でトニー役を務めています。また、2021年には、スティーブン・スピルバーグ監督の実写版映画でトニーの日本語吹き替えを担当。舞台俳優として、また声優としてもトニーを演じた経験が、宮野さんの作品に対する思い入れをより一層強くしています。

『ウエスト・サイド・ストーリー』の魅力を伝えたい、と意気込む宮野さんがこれからどんな情報を発信してくれるのか、わくわくしますね!

ブロードウェイ・ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』は、2023年7月5日(水)から7月23日(日)まで、東急シアターオーブにて上演。その後、群馬県の高崎芸術劇場と大阪府のオリックス劇場にて上演されます。上演時間やチケット情報など、詳しくは公式サイトをご確認ください。

もこ

筆者は『ウエスト・サイド・ストーリー』の新作映画を見た際、多様化する社会の中で「人と人がわかりあうこと」に希望を抱きたい、と強く感じさせられました。深い感動と余韻を与えてくれる名作のニュー・バージョンだからこそ、今回の来日公演にはぜひ足を運びたいです!