2024年2月10日より、世田谷パブリックシアター・シアタートラムで舞台『う蝕』が上演されます。6人の個性豊かな俳優陣が集結した、シリアスな会話劇が繰り広げられる舞台です。

モデル、大河俳優、『ショムニ』のコミカルなバイプレイヤー…多彩な演者の経歴

「う蝕」とは虫歯の意味で、大阪を中心に活動する劇作家・横山拓也さんの作。演出は演劇ユニット「ミナモザ」を主宰し、『THE NETHER』で第27回読売演劇大賞優秀演出家賞と第70回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞した瀬戸山美咲さんです。立場の違う人物たちの葛藤を、会話劇で描き出す作劇に定評のある横山さんと、現代注目の演出家の1人である瀬戸山さんのタッグが実現しました。

舞台は天変地異に襲われ、たくさんの人が土砂に埋もれてしまった島。歯科医師と役人が歯のカルテで遺体を照合するために集められます。ところが、土砂を掘り起こす作業員がやってこない中で、一人の男の「この中に、ここにいるべきではない人間が混ざっている」という言葉をきっかけに、6人は「なぜ自分たちはこの場に集められたのか」を皆でさぐり、真相を明かそうとしていきます。

出演者には、20代から60代まで実力派俳優が揃いました。板東龍汰さんは、初主演映画の『フタリノセカイ』で第32回日本映画批評家大賞新人賞を受賞し、ドラマの出演歴も豊富な26歳。劇団『大人計画』に所属する名バイプレイヤーの近藤公園さん、ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト出身で、23年秋ドラマ『恋愛のすゝめ』でも主演を果たした綱啓永さんも出演。またドラマ『ショムニ』『HERO』での個性的な役柄が忘れられない正名僕蔵さんや、『真田丸』豊臣秀次、『鎌倉殿の13人』阿野全成と、大河ドラマでインパクトを残した新納慎也さんも出演します。そして90年代から『ショムニ』など数多のドラマ・映画に出演してきた、芸能界に欠かせない名脇役俳優の相島一之さんという顔ぶれで、閉鎖された空間での会話劇が展開されていきます。

なぜ6人は孤島に集められたのか?不条理な会話劇で謎が謎を呼んでいく『う蝕』は、2月10日(土)から3月3日(日)までシアタートラムで、また3月9日(土)と10日(日)には西宮市の兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールで、3月16日(土)には名古屋市のNiterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホールでも上演されます。詳細は公演HPもご確認ください。

シアタートラムの濃密な空間で、6人の男性俳優だけでの会話劇。少しも気が抜けない、見ごたえのあるシリアスなお芝居になりそうです!