2023年の1年間で上演された演劇・ミュージカルの中で、印象に残った作品や演出、出演俳優について投票いただくAudience Award 2023。ミュージカル作品部門・演劇作品部門・小劇場作品部門の結果に引き続き、演出部門・楽曲部門・脚本部門・美術部門の結果を発表いたします。

演出部門
大賞:マギーさん(『OUT OF ORDER』)


「マギーさんのセンスがとても好きで、観劇後優しい気持ちになれるのが非常に心地良いです」(kappajizoさん)


「コメディってこんなに幸せな気持ちになるんだと思えた演出。コメディだからとドタバタ凸凹することもなく、きちんと律されたストーリーの中で素直に軽やかに笑え、美しい音楽のようなコメディだった」(抹茶みかんさん)

「込み入ったシチュエーションコメディをわかりやすくし、あざとくない会話劇自信がもつ笑いでつなぐ芳醇なコメディに仕上がっていた。音楽から映像まで全ておしゃれで多幸感に溢れていた」(あんさん)

「この役者さんをこの役に選んだところ。選んだ意味! その役者さんの良いところを思い存分出るように演出されていて、回を重ねる事にパワーアップされてた感じ。 計算つくされた笑いはさすがマギーさんだと感じた!」(ももんがさん)

「OUT OF ORDERを拝見しましたが、とても楽しくたくさん笑いました。観客を笑わせる事って凄く難しくて、演者の台詞の発し方間の取り方一つでまるっきり変わるものだと思うので、OUT OF ORDERのあの次から次へと起こる笑いはマギーさんの繊細な演出ならではではないかと思いました」(nanaさん)

第2位:福原充則さん(『浅草キッド』『ジャズ大名』)

『浅草キッド』
「浅草キッドがとても良かった。たくさん笑って泣いて、板の上と客席の隔たりなく劇場全体が一体になった。悲しい顛末にもかかわらず最後にまた笑わせて帰してくださったことに感謝」(すんさん)

『ジャズ大名』
「舞台化は難しいのでは?と思われる作品を役者の台詞、美術、生演奏を絶妙に混ぜ合わせ、観客もライヴ参加しているような素晴らしい作品を見せてくれました」(ひなひなさん)

第3位:堤幸彦さん(『巌流島』)

「墨絵のようなシンプルな舞台設営・照明・曲で、武士の世界観を見事に、説得力・迫力のある演出をされていました」(ペコさん)

「舞台『巌流島』での、LEDパネルを使用した舞台演出が見事だった。新しい演劇美術」(megmegさん)

その他、白井晃さん(『サンソン-ルイ16世の首を刎ねた男-』『ある馬の物語』『ジャンヌ・ダルク』)、藤田俊太郎さん(『ラグタイム』ラビット・ホール))、ウォーリー木下さん(『チャーリーとチョコレート工場』)などに投票いただきました!

楽曲部門
大賞:音楽劇『浅草キッド』(「浅草エンターテイメント」)

「音楽劇浅草キッドのオリジナル曲。これ聞くと舞台の楽しさが蘇ってくる。オリジナル曲全部素晴らしかったけど、やっぱりこの一体となって盛り上がった曲が忘れられない」(やびさん)

「人生の悲哀と滑稽さと素晴らしさを謳歌した楽曲は、いつまでも心と耳に残り、観客誰もが口ずさむことのできる人生のエールとなった」(たさん)

「林遣都さん演じるタケと山本耕史さん演じる深見師匠の師弟の歌とタップダンスが最高」(めけさん)

「浅草の影を感じさせない華やかさとエンターテイメントの楽しさをすべて詰め込んだ楽曲。一度聴いたら忘れられない覚えやすい曲」(sakiさん)

「観客と劇場全体を包み込むエネルギッシュな歌と踊りとタップダンスを堪能できた曲でした」(はるやすみさん)

第2位:『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』(「Welcome to the Moulin Rouge!」「Firework」「Backstage Romance」ほか)

「ポピュラーミュージックがマッシュアップされていて聞きやすかった。みんなでCANCAN!」(マナさん)

「お祭り的な、明らかな非日常に連れて行ってくれた作品、楽曲。コロナの閉塞感からの脱却という感じで、今年を象徴していると思った」(chiさん)

第3位:『シェルブールの雨傘』(「シェルブールの雨傘」)

「とても美しい曲で情緒に溢れています。この曲が流れると自然に涙が溢れてきます」(ぽんぽこさん)

「シェルブールの雨傘といえば、これ。というミュージックが場面によって悲しくも、儚くも、鮮やかにも捉えられました。何年も前に作られた楽曲でありながら、これこそ色褪せない音楽だと感じました」(ゆかこさん)

その他、『ラグタイム』、『チャーリーとチョコレート工場』、『マチルダ』などに投票をいただきました!

脚本部門
大賞:福原充則さん(『浅草キッド』『ジャズ大名』)

『浅草キッド』
「鬱屈さと哀愁と華やかさと切なさの塩梅が素晴らしかった。役柄みんなが愛しくなる脚本です」(こぱさん)

「説明的な台詞に頼らなくてテンポがよい。フランス座のコントの場面は自分もフランス座の客になったようだった。終わり方も見事」(blueさん)

「当時の浅草をどこまで表現するのかすごく難しいところだったと思いますが、とても良い塩梅で当時をよく知らない自分のような世代でも楽しめる内容だったと思います」(Haruさん)

『ジャズ大名』
「時代物ですが、わかりやすい台詞、心に留めたい台詞がフッと降ってくるような内容に力まずに観劇できました」(まろんさん)

「言いたことの輪郭がはっきりわかる筋書き、コメディタッチだがインパクトもあった」(ジュリアさん)

第2位:マキノノゾミさん(『巌流島』)

「新しい解釈は胸熱。時代が変わるなか「小次郎、お前もつらいのか」の台詞が胸を打ちました」(くみちゃんさん)

「新解釈の巌流島は武蔵と小次郎の人柄生き様が強く美しく儚く混じり合う生涯 今までに無い心に響く脚本でした」(りまちんさん)

第3位:中島かずきさん(『天號星』『ジャンヌ・ダルク』『サンソン-ルイ16世の首を刎ねた男-』)

『天號星』
「観たい!聴きたい!台詞をダイレクトヒットしてくれる爽快感。あと、地獄道だろうと、暗闇に一筋強く光るような希望を感じ、見終わってからもずっと、生きるエネルギーを貰ってます。感謝」(のののさん)

『ジャンヌ・ダルク』
「歴史に詳しくなくてもわかりやすく、また愛に満ちた脚本でした。そしてまさにそれぞれの役者を当て書きしたんじゃないかと思わせるくらい役者陣との親和性が高く、役者を信頼した脚本だったと思います」(ゆきちさん)

その他、北村想さん(『ケンジトシ』)、野田秀樹さん(『兎、波を走る』)、藤沢文翁さん(『キングダム』)などに投票をいただきました!

美術部門
大賞:『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』

「唯一無二のゴージャスな装飾。真っ赤に染まった帝国劇場にいやおうなくテンションが上がったのはもちろん、作品への没入感は段違いでした。美術の大切さを知った作品です」(てぃらみすさん)

「会場の中に風車と大きな象が出迎えてくれるところから異次元。セットの転換もとても鮮やかで美術による世界観の作り込みは圧巻だった」(オムライスらぶのきぃさん)

「豪華絢爛!セットは勿論、劇場に入った瞬間から作品の一部として参加できたような多幸感。まさに現実から離れて夢の国へ来たような気分を味わう事ができました」(ママザベートさん)

「あの豪華さを置いて、ほかの作品を選ぶことができましょうか?」(むってぃさん)

「開演前から世界観に引き込まれました。華やかで衣装も印象的でした。そこにいるだけで満たされるように感じました」(ちはるさん)

第2位:ミュージカル『チャーリーとチョコレート工場』

「ポップでカラフルなファンタジーの世界を、アナログと最新技術を織り交ぜ、五感でも楽しめる新たな舞台美術を体験させてもらえた」(ai51さん)

「増田セバスチャンさんの圧倒的な世界観が作品の力となっていた。世界中で上演されているけれど、日本版が世界一!と日本の魅力を世界に誇れる作品だと思います」(ゆきこさん)

第3位:『巌流島』

「モノトーンの映像による美術演出が、まるで水墨画のようでもあり、水墨画にも深い関わりのある、宮本武蔵を見事に表現されていた」(ぽんきちさん)

「デジタル機器を最大限に使いながら、むしろアナログに感じられる水墨画的な背景画に驚いた。ラストの斬り合いは一転して色鮮やかなゴッホを思わせる画となり、血飛沫のCGなども大変効果的だった」(RRR子さん)

その他、『浅草キッド』、『太平洋序曲』、『アナスタシア』、『シェルブールの雨傘』、『マチルダ』、『ねじまき鳥クロニクル』などに投票をいただきました!

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