みなさん、突然ですが『ロミオとジュリエット』『ハムレット』を手掛けた劇作家はご存知ですか?「甘くみるな!」という声が聞こえてきそうですが、正解はウィリアム・シェイクスピアですよね。では!そのシェイクスピアの全作品をご存知でしょうか?
もしスラスラと全タイトルを言える方がいらしたら、感服し尊敬致します。16年も俳優をやっておきながらシェイクスピアの全作品を言えなかった私をお許しください…となぜか台詞口調になってしまいましたが、そんなシェイクスピアの全作品を日本で上演しよう!という試み。それが今日ご紹介する「彩の国シェイクスピア・シリーズ」なんです!!
01 シェイクスピアの全37作品を上演する「彩の国シェイクスピア・シリーズ」
そもそも、シェイクスピアが生涯書き上げた作品は一般的に「37作品」と言われています。 研究者によって作品数などには諸説ありますが、大きく分けて「悲劇」「喜劇」「史劇」の3つに分類されます。シェイクスピアと言えばやはり『マクベス』『オセロー』などの悲劇が有名ですよね。でも実は『じゃじゃ馬ならし』や『ヴェニスの商人』など喜劇の方が作品数は多いんですよ。あまり日本では上演されない作品を楽しむことができるのも、この「シェイクスピア・シリーズ」の魅力と言えます。
「彩の国シェイクスピア・シリーズ」は埼玉県にある彩の国さいたま芸術劇場にて、芸術監督に蜷川幸雄さんを迎え1998年にスタート。第1弾『ロミオとジュリエット』~第32弾『尺には尺を』まで演出を手掛け、地方公演や海外公演も実施。本シリーズは蜷川さんの代名詞ともなりました。
02 バトンは蜷川幸雄から吉田鋼太郎へ
2016年に蜷川さんが他界後、後継人として蜷川作品に多数出演してきた吉田鋼太郎さんが二代目芸術監督に就任。第33弾『アテネのタイモン』では自ら主演を務め、“蜷川さんが育てた”とも言われる藤原竜也さんも出演。蜷川さんの遺志を継ぐ作品となりました。
シリーズ開始から23年目の2021年5月には、いよいよ最後の作品である喜劇『終わりよければすべてよし』が上演予定。蜷川さんの命日にちなんで5月の上演が決定したそうです。主演に藤原竜也さん、ヒロインは石原さとみさん、そして演出・吉田鋼太郎さんご自身も出演されます。石原さとみさんは「シェイクスピア・シリーズ」初登場。この大きな歴史の最終章をあなたもぜひ劇場でご覧ください!!