2016年に公開され、日本中を感動の渦に包んだ映画『湯を沸かすほどの熱い愛』が、演劇集団キャラメルボックスの成井豊さんによって舞台化されます。

「自身の手でこの物語を舞台で届けたい」

宮沢りえさんが主演を務め、オダギリジョーさん、杉咲花さん、松坂桃李さんらが出演し、多くの観客の心を掴んだ、映画『湯を沸かすほどの熱い愛』。日本アカデミー賞をはじめ数々の賞を受賞しました。

今回、演劇集団キャラメルボックスの成井豊さんが脚本・演出を務め、舞台作品として上演します。
家族をテーマに脚本を書き続けてきた成井さんの「自身の手でこの物語を舞台で届けたい」という熱い思いから実現した企画です。

成井さんは上演にあたり以下のようにコメントしています。
「『湯を沸かすほど熱い愛』は、2016年10月に公開された映画。中野量太監督の商業用長編映画のデビュー作で、数々の賞を獲得しました。僕は公開当時に映画館で見たのですが、嗚咽が出るほど泣いてしまって、一生忘れられない作品になりました。そして、「これを舞台でやりたい!」と思いました。それから8年。ついに夢が実現する日がやってきました。死を前にして怯まない「双葉」の勇気、母の思いを真っ直ぐに受け継ごうとする「安澄」の愛情を、一人でも多くの人に見てほしい。劇場でお待ちしています」

銭湯「幸の湯」を営んでいる幸野家でしたが、父・一浩が1年前に蒸発し、銭湯は休業状態。母・双葉はパン屋でパートをしながら、高校生の娘・安澄を育てています。

ところが、ある日、双葉はパン屋で倒れた双葉は、病院で検査してもらったところ、癌が悪化しており、余命がわずか2ヶ月と判明します。絶望のどん底に突き落とされた後、双葉は「私にはまだやらなければいけないことがある」と決心。なりふり構わずに行動し出して…。

涙と生きる力が沸き上がる、驚きと感動の詰まった物語です。

キャストにはキャラメルボックスの名優たちが!

映画では宮沢りえさんが演じていた幸野双葉役を、キャラメルボックスの多くの作品でヒロインを務めている岡内美喜子さんが演じます。岡内さんは、「お客さまが舞台を観終わって劇場から出たときに、まるで銭湯に入った後のような、身体が芯からあったまったみたいに、心の奥がぽかぽかとあたたかくなっていただけたら嬉しいです。この熱い愛の物語が、明日からを生きる勇気になりますように」とコメントしています。

映画では杉咲花さんが演じていた双葉の娘・幸野安澄役には、エースを務めていたSTU48を卒業してから、個人としての初舞台となる瀧野由美子さん。

そして、映画ではオダギリジョーさんが演じていた双葉の夫・幸野一浩役は、中村誠治郎さんとキャラメルボックスの看板俳優・鍛治本大樹さんのWキャスト。
殺陣・アクションを得意としている中村さんは、2017年ジャパンアクションアワードでは最優秀賞受賞。舞台『戦国BASARA』、舞台『戦国BASARA』、ライブ・スペクタクル『NARUTO-ナルト-』などに出演しています。

映画版では松坂桃李さんが演じていた向井拓海役には、ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』鳥野高校・月島蛍役や、舞台『刀剣乱舞』『文豪とアルケミスト』『ブルーロック』など人気作品に多数出演している小坂涼太郎さんです。

舞台『湯を沸かすほどの熱い愛』は、5月18日(土)~5月26日(日)に東京・サンシャイン劇場にて、6月1日(土)~6月2日(日)に大阪・サンケイホールブリーゼにて上演です。詳細は公式HPをご確認ください。

ミワ

『湯を沸かすほどの熱い愛』は、筆者自身もとても好きな映画の1つです。成井さんが舞台化を熱望していたという本企画。作品自体の魅力はもちろん、キャスティングも含めて非常に楽しみです!