2020年秋、約6年ぶりにシリーズ再始動が発表された「Axis Powers ヘタリア」(以下ヘタリア)。長期休載が続いていた原作漫画とアニメの再始動のニュースは昔からのファンを歓喜させ、Twitterトレンドを席巻しました。ライターも青春を捧げた国擬人化漫画と、そのミュージカルについて、今日はご紹介します。
01 世界史が好きになる?大人気漫画『ヘタリア』
ヘタリアは、作者・日丸屋秀和さんの個人サイトで公開されていたweb漫画が始まり。2006年からオープンしていたこのサイトは、残念ながら2019年で公開が終了しています。タイトルのヘタリアとは「へたれなイタリア」の意味。Axis Powersと冠しているように、第二次世界大戦の枢軸国(イタリア、ドイツ、日本)を中心に、国家をキャラクター化し、史実とパロディを交えた国際関係を描いています。
こう表現すると堅苦しいイメージを持つかもしれませんが、実際は可愛いタッチのキャラクターたちのドタバタコメディです。ヘタリアのおかげで世界史が好きになったという方も多いとか。
ヘタリアは2009年にアニメ化、その後断続的にアニメ製作が続き、2015年にはミュージカルが制作されました。ヘタリアのミュージカル、通称「ヘタミュ」は2018年のFINAL LIVE以来沈黙が続いていましたが、冒頭の再始動の発表に続いてこちらも新作上演が決定。こちらも古参ファンにとってはビッグニュースになりました。
02 2次元は「尊い…」。でも2.5次元も「尊い…」。
こうした漫画原作の舞台化は、2次元派と2.5次元派で対立しがちなもの。その漫画やアニメのキャラクターや世界観を深く愛する人ほど、それが現実になることに抵抗を覚えるものだと思います。しかしそんなヘタリアファンにこそ、ヘタミュを観てみてほしいのです。原作・アニメが大好きな人ほど、ミュージカルの最後に俳優さんたちが一人ずつ「まるかいて地球」(注.アニメのエンディングテーマ)を歌っていく場面で感じることでしょう。「尊い…」と。
もちろん原作を知らない方が初見されても、キャラクターを分からず楽しめないということはないと保証します。へたれなイタリア、生真面目なドイツ、他人に合わせがちな日本、ヒーローになりたがるアメリカ、ロックのイギリス、美と芸術を愛するフランスなど、国民性がそのままキャラになっているので、事前情報無しでも楽しめる舞台だと思いますよ。
実はライターも再始動をきっかけに配信サイトで一気見して、ヘタミュの奥深さにハマった口です。現在U-NEXT等の各種配信サイトで配信されています。ミュージカル三部作だけでなくミュージカルライブのFINAL LIVEまで観終わったら、あなたはもう“ヘタミュ沼”の住人になっていることでしょう。ぜひとも、2021年12月の新作を一緒に待ちませんか?