『家政夫のミタゾノ』は、2016年から放送が開始された、松岡昌宏さん主演のテレビドラマです。謎多き人物・三田園薫が、派遣先の家庭に隠れた秘密を暴き、崩壊と再生へ導いていく、痛快ヒューマンドラマになっています。そんな人気家政夫が2025年は舞台で大暴れするとのこと!この記事では、『家政夫のミタゾノ THE STAGE レ・ミゼラ風呂』の魅力をたっぷりご紹介します。

待望の舞台第2弾!『ミタゾノ THE STAGE』が帰ってくる

女装した大柄な家政夫・三田園薫が、派遣された家庭の内情を覗き見し、そこに巣食う「根深い汚れ」までスッキリ落としていく痛快「覗き見」ヒューマンドラマシリーズ『家政夫のミタゾノ』。松岡昌宏さん主演で2016年10月に金曜ナイトドラマとしてスタートし、2025年放送の第7シリーズで10年目を迎えました。

タイトルで気づいた方も多いと思いますが、本作はテレビドラマ『家政婦は見た!』(1983年~)や『家政婦のミタ』(2011年~)を下敷きに制作された家政婦ドラマです。他作品のオマージュや時事ネタ、コメディ要素、役立つ家事のテクニックが詰め込まれ、1話完結の構成とは思えない満足感があります…!

作品の舞台化は今回が2回目です。1回目は『家政夫のミタゾノ THE STAGE~お寺座の怪人~』(2022年)と題し、由緒あるお寺での後継者争いと、檀家から集めたお布施がなくなる事件をきっかけに、秘密の数々をミタゾノが明らかにしていくストーリーでした。チケットが即日完売のプレミアとなり、ドラマファンを裏切らない面白さで大好評を博しました。

それから2年半。ドラマ10年目を記念して、ついに待望の舞台第2弾が上演されます。再びテレビを飛び出したミタゾノは、どんな大暴れを見せるのでしょうか?お決まりのフレーズ「痛み入ります」がどこで登場するかも必見です!

レ・ミゼラブル×銭湯!?パロディで魅了する新たなミュージカル体験

むすび家政婦紹介所一行は創立10周年を記念した社員旅行で熱海を代表する旅館「カモヤ」を訪れる事に。期待を膨らませていたのだが、支配人の鴨谷創一に案内された「カモヤ」はレトロというよりは、かなりオンボロ…。温泉は壊れ、料理は冷凍食品というあり様。目玉だった妻の響子による歌唱ショーも高音が出なくなって中止していた。

「カモヤ」は客足も減り経営が立ち行かない状況の中、なんとか盛り上げたい娘のイブキはフランスから料理人を呼び、ショーを観ながら入れる温泉施設へと改革する計画があった。

その名は「レ・ミゼラ風呂」。

しかし、伝統を重んじる創一や料理長の海老沢は改革を頑なに拒みイブキと対立していた。そこへ、イブキと幼馴染の雀原順が長年のフランスでの料理修行から帰ってきて、改革の成否を賭け、海老沢と料理対決をすることに!

改革か伝統か。やがて明らかになってくる「カモヤ」の秘密の数々…またまた、三田園の大掃除が始まる!

新たなミュージカル体験づくりを演出するのは村上大樹さんです。劇団「拙者ムニエル」を主宰し、舞台・映画・テレビと幅広いジャンルで活躍しています。特にコメディ要素を絶妙なバランスで取り入れた演出に定評があり、本作でもその手腕が期待できそうです。

「笑えて感動するけど、ビターなリアリティが盛り込まれている」「観客の予想をうれしい意味で裏切る」「テンポの良さでキャラクターの個性を最大限に引き出す」が村上さんの特徴なので、今回もわたしたちの想像をぐんと超えてくる作品になることでしょう。

さらに、『レ・ミゼラブル』をベースにした壮大なミュージカル風の音楽・歌・ダンスも見逃せません。笑いと皮肉、感動とミュージカルが融合した、まさに「ミタゾノワールド」全開の本作は、ドラマファンだけでなく、ミュージカル・舞台好きも思わず引き込まれてしまうはず!

大人気キャラが勢ぞろい!スペシャルゲストにも注目

主人公・美田園薫は、家事のスキルは完璧、でも無表情で何を考えているのかわからない上、なぜか女装をしています。依頼人の家庭の内情を覗き見しては、秘密をネタに家庭を崩壊させるのが趣味ですが、その唯一無二ともいえるダークヒーローぶりが観る者を虜にしてきました。もちろん舞台版でも松岡昌宏さんが演じますよ。

ミタゾノの相棒となる新人家政婦・荻野千紗子は、乃木坂46を卒業後、俳優として数多くの作品に出演し、飛躍を続ける生駒里奈さん。フランスでの修行を終えてカモヤへやってくる料理人・雀原順に、関西ジュニアAmBitiousのメンバーで、本作が初めての本格的な舞台となる岡佑吏さんがキャスティングされました。

カモヤ創業者の娘イブキに、元宝塚歌劇団花組トップ娘役を務めた蘭乃はなさん。カモヤの番頭兼料理長の海老沢仁に、コントグループ・フラミンゴのメンバーで、俳優から脚本家まで多方面で存在感を発揮する吉田ウーロン太さん。カモヤの仲居、ナカイガ・ワハルは、コメディエンヌという肩書を持ち、自身の一人芝居の作・演出も手掛けている川久保晴さんです。

さらに、熱海市長・蛇辺山剣に、俳優・声優・ナレーターとして活躍する久ヶ沢徹さん。カモヤの創業者の妻・響子に、歌手・ミュージカル俳優として活動するマルシアさん。カモヤの創業者・鴨谷創一は、時代劇から現代劇、シリアスからコメディまで幅広い作品に出演するベテラン・金田明夫さんが演じます。

そしてやっぱり、ドラマの大人気キャラたちも欠かせません。むすび家政婦紹介所の所長を余貴美子さん、そこに所属する家政婦を平田敦子さんとしゅはまはるみさんが演じます。筆者が特にお気に入りなのは平田敦子さん!映画『愛のゆくえ』(2024年)の笛おばさん役や、テレビドラマ『真犯人フラグ』(2021年~)の猫おばさん役など、どの作品でも唯一無二の存在感を残す彼女に、ぜひご注目ください。

舞台『家政夫のミタゾノ THE STAGE レ・ミゼラ風呂』は、2025年5月16日(金)から6月8日(日)までEXシアター六本木にて上演予定です。また、大阪、石川、愛知、広島、宮城での地方公演もあります。詳しい情報は公式サイトをご覧ください。

さよ

世界三大ミュージカルの1つである『レ・ミゼラブル』をパロディしつつ、銭湯と融合させちゃうなんて、どこまでもユニークを追い求める姿勢があふれ出ている内容ですよね...!ワクワクとハラハラに満ちた劇場で、ミタゾノさんの大暴れに笑ったり泣いたりしてみませんか?