東野圭吾さんの小説『祈りの幕が下りる時』が、成井豊さんの脚本・演出で初の舞台化となりました!5月17日より東京のサンシャイン劇場にて開幕します。今作は東野さんの小説を舞台化していく「東野圭吾シアター」の第一弾として上演。原作の評判と合わせて、舞台『祈りの幕が下りる時』の魅力について解説します。

原作となる小説は人気の加賀恭一郎シリーズ10作目!

舞台『祈りの幕が下りる時』の原作となるのは、2013年9月に発行された東野圭吾さんの同名小説。累計発行部数1400万部を突破し、2018年1月には映画化もされています。今作は東野さんの作品の中でもファンが多い加賀恭一郎シリーズの10作目。レビューには「ラストに号泣した」「読み終わってからも余韻が抜けない」との声もあり、東野圭吾ファンにとっても忘れられない作品となっています。

原作の帯に書かれている「悲劇なんかじゃない。これが私の人生。」というワードは、読了後に改めて見返すと深く胸に刺さります。多くの謎が解かれていくたびに明らかになる悲しく切ない真実、そして深い親子愛に涙する作品です。

【あらすじ】
東京都葛飾区小菅のアパートで腐乱遺体が発見される。
被害者は滋賀県在住の30代女性・押谷道子。
殺害現場となったアパートの住人・越川睦夫は消息を絶っていた。

捜査一課の松宮は、殺害時期や現場が近い新小岩での河川敷で発生した「ホームレス焼死事件」との関連性を調査していた。
やがて松宮は、道子が中学の同級生で演出家の角倉博美を訪ねて、上京したことを突き止める。
しかし角倉博美には確かなアリバイがあり、捜査は進展しない。

捜査を進めるうちに、現場の遺留品に日本橋を囲む12の橋の名が書き込まれていることを発見する。その事実を知った加賀恭一郎は激しく動揺する。
それは失踪した加賀の母に繋がっていた。

松宮脩平役・小西詠斗と加賀恭一郎役・多田直人のW主演

舞台『祈りの幕が下りる時』で加賀の従兄弟であり警視庁捜査一課の刑事でもある松宮脩平役を演じるのは、舞台『刀剣乱舞』やミュージカル『黒執事~寄宿学校の秘密2024~』に出演した小西詠斗さん。

日本橋署の刑事・加賀恭一郎役に、演劇集団キャラメルボックス所属の多田直人さん。舞台『容疑者Xの献身』『ナミヤ雑貨店の奇蹟』でも主演を務めてきました。

被害者の中学時代の同級生であり演出家の角倉博美役に、演劇集団キャラメルボックス所属で舞台『ナミヤ雑貨店の奇蹟』『仮面山荘殺人事件』にも出演した原田樹里さん。

その他にも田中穂先さん、筒井俊作さん、岡田さつきさん、関口秀美さん、中嶋海央さん、早海亜衣理さん、辻合直澄さん、石橋徹郎さんが出演。さまざまな劇団から集結した俳優陣のお芝居に期待が高まります!

脚本・演出は劇団キャラメルボックス成井豊!東野圭吾シアター第一弾作品

舞台『祈りの幕が下りる時』の脚本・演出を担当するのは、演劇集団キャラメルボックスの成井豊さん。成井さんが東野圭吾さんの作品を舞台化するのは『容疑者Xの献身』(2012年、2019年、2021年上演)、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(2013年、2016年上演)、『仮面山荘殺人事件』(2020年、2023年上演)に続き今回で4回目。

東野圭吾さんの原作×成井豊さんの脚本は相性が良く、公演後の感想では絶賛する声が多く見受けられます。原作が人気の作品は再現度が求められがちですが、成井さんは今作のコメントで「過去3回とも、できるだけ原作に忠実に、と心がけてきました。原作の持つ深さや熱さがそのまま表現できれば、それで舞台は成功すると確信するからです。だから、今回もできるだけ原作に忠実に。頑張ります」と話しています。

また今作から東野圭吾さんの小説を舞台化していく東野圭吾シアターが開催決定。第一弾としてもふさわしく、見応えのある作品になるのではないでしょうか。

東野圭吾シアター 舞台『祈りの幕が下りる時』は2025年5月17日(土)~5月25日(日)まで東京・サンシャイン劇場、5月31日(土)~6月1日(日)まで大阪・サンケイホールブリーゼにて上演。詳細については公式HPをご覧ください。

かずちぃ

筆者にとっても東野圭吾さんの加賀恭一郎シリーズといえば今作が真っ先に浮かぶほど、忘れられない作品です。この複雑な作品がどう舞台化されるのか、是非劇場に足を運んでみてください。