2025年9月から再演が行われるミュージカル『SPY×FAMILY』。アーニャ役に、泉谷星奈さん、月野未羚さん、西山瑞桜さん、村方乃々佳さんが決定し、森崎ウィンさん、平方元基さん、唯月ふうかさん、和希そらさん、脚本・歌詞・演出のG2さんと共に製作発表会見に登壇しました。
『SPY×FAMILY』は「永遠の新作」
遠藤達哉さん原作(集英社「少年ジャンプ+」連載中)による累計発行部数3,800万部突破の超人気コミックをミュージカル化した『SPY×FAMILY』。2023年に帝国劇場で初演され、早くも2025年に再演されます。

製作発表会見にはまず、ロイド・フォージャー役の森崎ウィンさんと平方元基さん、ヨル・フォージャー役の唯月ふうかさんと和希そらさん、脚本・歌詞・演出を務めるG2さんが登場。
G2さんは「厳密には再演ですけれど、あえて新作と言いたい。『SPY×FAMILY』は永遠の新作」と意気込みます。

大掛かりなセットが話題となった初演を振り返り、「素晴らしい原作をなんとかミュージカルとして成立させたいという想いで、スタッフ・キャストの力が結集して。帝国劇場に劇場入りしてからもあまりにもやることがいっぱいあって、通し稽古が出来ないんじゃないかというくらいだったのですが、ウィンが一幕だけでも通したいと言ってなんとか通しをやり、終わった瞬間に幕にいたスタッフキャストからうおーっ!と歓声が上がりました。そういうエネルギーを忘れないように」と想いを語ります。
今回は日生劇場に劇場が変わりますが、「巨大な建物を乗せた5つの盆が回り、漫画のコマ割りのようにしながら歌も魅せていく装置は変わらずに、劇場のサイズに合うように少し小さくしていく」ことを想定しているそう。「ただそこに入れる魂や、こうしたら良いんじゃないかということはキャストの皆さんと話し合ってブラッシュアップしていきたい」と語りました。

森崎さんは初演を「俺ら凄い頑張ったなと(笑)。裏側を見せないことが美しさだったりしますが、本当に初演は凄かったんです。大変でした」と苦労を明かしながら、「今セットが小さくなると聞いて嬉しくて。裏で走る歩数が減ると、早替えに少し余裕ができるから」と喜び、新キャストの平方元基さんは「歩数を一歩でも減らしたいくらい大変なの?ドキドキしてきた」と驚きの表情に。

平方さんは「とんでもない初演だったようなのでプレッシャー」と語りつつ、「久しぶりのミュージカル出演となるので、楽しんで作品に没入していけたら」と意気込みます。

唯月ふうかさんは「(初演は)大変だった分、カンパニーの団結力が強く、みんなが一つの大きな家族のようでした。初日の公演が終わった瞬間はみんなが雄叫びのような声をあげたのを覚えています。今回はどんなカンパニーになるのか、新キャストによってどんな色が加わるのか楽しみです」と語ります。

和希そらさんは「お話を聞きながらハラハラドキドキしているんですけれども、先輩方に付いていきながら全身全霊で進んでいきたいと思います」とコメント。
好きなシーンや思い出深いシーンについて問われると森崎さんは「ヨルさんの弟のユーリが登場して、ロイドとユーリの胸の内を詮索し合うシーンがあるんですけれど、音楽とお芝居と回る盆が緻密で、なんて美しいシーンなんだろうと個人的に好きです」と明かします。
唯月さんは「二幕の三者面談のシーンもセットや盆が綿密に作られていて、アーニャが一生懸命歌って頑張っている姿を見ると本当に胸がグッとなって。本当に母親の気持ちになっていて、母性ってこういうことなんだと実感した思い出深いシーンです」と語ります。

平方さんは「ロイドとヨルさんがキスするかしないか…というシーンがものすごく綿密に作られていて好きです。あと個人的にはヨルさんがお酒を飲むと酔っ払ってしまうので、その演技を稽古場で見られるのが楽しみ(笑)」とコメント。
和希さんは「ロイドさんもヨルさんも自分の任務のモードに切り替わる時のギャップが魅力的で、自分も楽しみにしています」と語りました。
アーニャ役4名が初お披露目!
そして、ついにアーニャ役が会見に登場。アーニャ役はオーディションで選ばれた10名が長期ワークショップに臨み、最終的に4名に決定しました。
アーニャ役は、2024年放送のフジテレビ系ドラマ「海のはじまり」で南雲海役を演じて話題となった泉谷星奈(いずたに らな)さん、小学館「小学一年生」2024レギュラーモデルを務めた月野未羚(つきの みれい)さん、映画やテレビドラマに出演する西山瑞桜(にしやま みお)さん、2021年5月に史上最年少童謡歌手としてデビューし“ちいさな令和の歌姫”として話題を呼んだ村方乃々佳(むらかた ののか)さん。

「ちょっと前からちちとははのこどものラーニャです。よろすすおねがいするます」と早速アーニャになりきって挨拶した泉谷星奈さん。「本日は皆さん、お忙しい中来てくださってありがとうございます」と取材陣にも配慮を見せ、「ずっと大好きだったアーニャになれてとても嬉しいです。私は変顔が得意なので、皆さんを楽しませるアーニャになりたいです」と意気込みます。
オーディションについては「ドラマと映画のオーディションしかやったことがなくて、舞台のオーディションは初めてでした。何をするのかなと思ったんですけれど、歌う時の息の出し方とか、上を向いた方が皆さんに声が届きやすいよとか教えてもらって、舞台のオーディションって楽しいんだなと思いました」と振り返り、オーディション合格時は泣いて喜んだことを明かしました。

月野未羚さんは「得意なことは青森の方言です」と個性を見せ、「アーニャが大好きだから頑張らなきゃ」を青森弁で披露。『SPY×FAMILY』が大好きだという月野さんはご両親のことも「ちち」「はは」と呼び、妹のことは「ボンドちゃん」と呼んでいるのだとか。アーニャ役が決まった時は「私もははも目がこーんなまん丸になって、やったぁ!ってぴょんぴょんして喜んでいたら、ボンドちゃんも来て一緒にぴょんぴょんしました」と明かしました。
またオーディションについては「アーニャが「ちち、アーニャ眠い。歩けない」というシーンがあるんですけれど、そこでお姫様抱っこされるのがすっごく楽しみでした。お姫様抱っこしてもらってめっちゃ嬉しかったです」とお話しされ、会場を和ませました。

西山瑞桜さんは「アーニャが大好きでどうしてもなりたかったのでとっても嬉しいです。見にきてくださったお客様に、“本当にアーニャだった”“また観たい”と思ってもらえるように頑張ります」とご挨拶。
アーニャ役の決定はお母様がサプライズのケーキで知らせたそうで、「きゃーほんと?!と叫んじゃいました。パパは“え、聞いてない。俺聞いてないよ”と言っていました」と話し会場を沸かせました。

村方乃々佳さんは「小学1年生になりました。アーニャになりたかったから、アーニャになれてとっても嬉しいです。アーニャのことが本当に大好きです」とアーニャ愛を語ります。アーニャ役が決まった時については「おうちで、YouTubeでお歌のカラオケを流してカラオケをしていました。合格だよって言われた時はよっしゃー!って叫んで喜びました」と語りました。
将来の夢と尊敬する人について聞かれると、泉谷星奈さんは「女優さんです。保育園の先生と小学校の先生にもなりたかったんですけど、女優さんになればその2つもできるかもしれないと思って女優さんにしました。尊敬している人は、共演した皆さんが凄いと思っているんですけれど、例えば大竹しのぶさんと目黒蓮さんです。2人の舞台やライブを見て、私も2人みたいに舞台に立ってみたいなと思って今回は『SPY×FAMILY』を受けました」、
月野未羚さんは「女優さんとアイス屋さんです。私をみてくれた人を元気にできるような女優さんになれたら素敵だなーっていうのと、アイスが大好きだからです。尊敬しているのは王林ちゃんです。王林ちゃんは青森の観光大使なんですけど、おじいとおばあが青森に住んでいて私もよく行きます。王林ちゃんは歌もダンスも上手で、ランウェイを歩くのもかっこいいし、おしゃべりも上手で、ぜーんぶすごいな、未羚も王林ちゃんみたいになりたいなって思います」、
西山瑞桜さんは「前までは小学校の先生だったんですけど、子どもの世話は大変だなと思って。先生が腕に牛乳をかけられたり、友達が何度も注意をされたりしているから、大変と思って辞めました。だから将来の夢は考え中です。尊敬している人は谷川俊太郎さんです。今国語で「スイミー」を習っていて、外国のお話だけど谷川俊太郎さんが日本の子どもたちも楽しく読めるように訳をしてくれたので凄いなと思いました」、
村方乃々佳さんは「お母さんになりたいです。お母さんは大変そうだけどいつも優しくて、赤ちゃんも可愛いから、お母さんみたいなお母さんになりたいです」と答えました。

4人それぞれの個性が見え、会場が笑顔に包まれた会見となりました。ミュージカル『SPY×FAMILY』は2025年9月20日(土)にウェスタ川越 大ホールにてプレビュー公演が開幕。本公演は10月7日(火)から28日(火)まで日生劇場で上演されたのち、大阪・福岡・山形・静岡・愛知のツアー公演が行われます。公式HPはこちら


森崎ウィンさんと平方元基さんは「実は飛行機好き」という共通点が見つかり大興奮!早口で好きな機体を語るお二人、早くもチームワークバッチリです。アーニャ役の4人は個性と元気溢れる皆さんで、それぞれのアーニャが楽しみになる会見でした。再演ということで、よりミュージカル作品としての深みが出ることを期待しています!