2025年9月から12月まで、東京都と公益財団法人東京都文化財団が打ち出すキャンペーン 「オールウェルカムTOKYO」 は、まさに誰でもウェルカムな芸術の祭典です。手話や音声ガイドといった鑑賞サポートを通して「みんなでつなげるサポートの輪」を広げます。世界陸上・デフリンピックが開催される2025年だからこそ、ここには芸術と共生の新しい出会いがあるはず。「東京が、誰にとってもやさしいアートの舞台になる」そんなワクワクする体験をしてみませんか?
芸術でつながる秋!「オールウェルカムTOKYO」開幕
今秋、東京が「誰もが楽しめるアートの舞台」になります。2025年9月から12月にかけて開催される「オールウェルカムTOKYO」は、見たい、聞きたい、触れたいといった気持ちに応える、芸術文化の特別なプログラムです。
このキャンペーンは、世界陸上・デフリンピックの東京開催を機にスタートされ、多様な人々が芸術にアクセスしやすい共生社会を目指すもの。手話通訳やバリアフリー字幕、音声ガイドのような鑑賞サポートがあり、アクセシビリティ向上の機運を高めようとしています。
11月に予定されている「オールウェルカムTOKYO〜デフ・スペシャル〜」も見逃せません。こちらでは、手話付き動画による施設案内、音声を文字に変換して多言語で表示する透明ディスプレイやタブレットなど、新しい技術を駆使して、きこえない・きこえにくい方へのおもてなしが展開されます。
さらに、民間団体による芸術活動への支援も強化され、「東京都芸術文化鑑賞サポート助成」には、今年度「2025機運醸成枠」が新設され、助成上限額も引き上げられました。これにより、より多くの団体が参加し、鑑賞サポートの輪が広がっていきそうです。
「オールウェルカムTOKYO」は東京の街を舞台に、アートとサポートの出会いを届けます。「きこえる・きこえない」「みえる・みえない」などに関係なく、感動と共感が未来を変えていく。みなさんも気軽に、そして新鮮に、芸術と出会う秋を楽しんでみませんか?
手話・音声ガイド・字幕…安心して楽しめるサポートが充実
アートやお芝居を安心して楽しめるよう、「オールウェルカムTOKYO」では「鑑賞サポート付きプログラム」がたくさん準備されています!
たとえば、東京芸術劇場にて上演される舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」芸劇オータムセレクションの一篇『Planet[wanderer]』では、「見えない・見えにくい方のための音声ガイド(タッチツアー付き)」に加え、「触察模型」「筆談」「聴覚補助機器」などのサポートがあります。
- 音声ガイド(タッチツアー付き):視覚に障害のある方が舞台美術や演出を音声で辿れます。会場のリアルな感触が伝わるタッチ体験もあります。
- 触察模型:手で触れて舞台の設計や造形を確認できる触感的なガイドです。
- 聴覚補助機器(ヒアリングループ):磁気コイル付補聴器や人工内耳を使用されている方に、舞台音声を効果的に伝えられる聴覚支援システムです。
芸術鑑賞に不安のある方にとって「誰でも安心して行ける」と感じられるかどうかは、参加へのハードルを大きく下げるポイントになります。この舞台芸術祭のように、丁寧に配慮された環境が揃っているイベントは、まさにオールウェルカム。ぜひ緊張をほどいて、のびのびと秋のアートを味わってみませんか?
「TOKYO FORWARD 2025 文化プログラム」で会場が1つの作品に!
アートは観るものであり、一緒につくるものでもあります。そこで「オールウェルカムTOKYO」期間中、関連事業として「TOKYO FORWARD 2025 文化プログラム」が開催予定です。
これは、多種多様な参加者とつどい・つながり・つくりあげるアートプロジェクト。「TOKYO わっしょい」、ろう者と聴者が遭遇する舞台作品『黙るな 動け 呼吸しろ』、舞台『TRAIN TRAIN TRAIN』の3つで構成されています。観客もアーティストも、誰もが等しく表現の担い手、まさに「全員が主役」になれる体験が待っていそうです。
例えば「TOKYO わっしょい」なら、伝統的なお祭りや地域振興としてのお祭り、伝統芸能など、東京で親しまれているお祭りの魅力を凝縮したパフォーマンスが披露されます。会場には江戸文化体験ブースやユニバーサルスペースもあり、言語や障害の壁を越え、都民と観光客と演者が一緒に楽しめる空間になることでしょう。
「見ている人」と「演じる人」の境界線がなくなり、会場全体が1つの大きな作品に変わるとき。そこに集うすべての人が、お互いの違いを尊重し合いながら、ワクワクした気持ちで一緒にいられると思います。そんな共感と発見の瞬間を、ぜひ会場で体感してみてください。
「オールウェルカムTOKYO」は2025年9月から12月まで東京都の各地で実施予定です。詳細は公式サイトをご覧くださいね。

「共生社会」「アクセシビリティ」なんて言葉を聞くと、ちょっと難しそうに感じるかもしれません。けれど「オールウェルカムTOKYO」で大事なのは、知識よりも体験です。気軽にイベントをのぞいて、一緒に楽しんでいるだけで、自然と「見えない壁」は薄れていきます。 アートを楽しむ気持ちは誰もが同じ。難しく考えずに、まずはふらっと参加してみてください。きっと「こんなに自由で、こんなに心地いい世界があるんだ」と感じられるはずです。