3月1日(日)から東京建物Brillia HALLに開幕したミュージカル『ロマンティックス・アノニマス』。ロンドンで2017年に初演された本作を、演出にスコット・シュワルツさんを迎えて日本版初演として上演します。開幕を前に公開ゲネプロと囲み取材が行われました。

「幸福感を味わえる作品」に

囲み取材には本作に出演する岩﨑大昇さん、吉柳咲良さん、大谷亮介さんと、演出のスコット・シュワルツさんが登壇しました。

「楽しい作品だし、やっている我々も幸福感を味わえる作品」と語った岩﨑大昇さん。初演ということで苦労もあったようですが、「日々色々なことが変わっていく中で、自分の大切なものを見つけていく作業はすごく大変だけれど楽しいなと思いました」と充実ぶりを語ります。

吉柳咲良さんは「繊細な人間の痛みと幸福を描いているすごく素敵な作品です。たくさんの方に共感をしていただけると思うので、ぜひ楽しんでいただけたら」とコメント。

大谷亮介さんは「こんな本格的なミュージカルに参加させていただくのは初めての経験だったので、本当に素晴らしい2ヶ月でした」と稽古期間を振り返ります。

演出のスコット・シュワルツさんは本作の魅力について「お客様にとって、感動的な瞬間、心が動く瞬間、面白かったり喜びを感じる瞬間がたくさんあると思うんですけれども、僕としては主役の2人が、人間関係に対する対人恐怖であったり社交的な不安を抱えつつも、自分を発見しパートナーシップを築いていくところが見どころ」と語ります。

また囲み取材に参加した3名について「何よりも寛大で優しく、コラボレーション精神溢れる役者さんたちです。咲良さんはクリスタルの結晶のようなすごい声の持ち主。その声を通じて、色々な表現ができる類まれなる女優さんです。そして稽古場の中でもディスカッションの中でも、必ず大きな広がりを見つけてくださいます。大昇さんは、凄く深く考えた上で、誠心誠意役に向き合ってくださっていることを感じます。それと同時に遊び心がある方です。稽古場ではよく、新しいことにいきなりトライして、僕のことを驚かせてくれました。それが本当に楽しかったですし、本番にも活かされています。亮介さんは本当に優れた素晴らしい役者さんで、こんなにも経験・スキルを持った方とミュージカルでご一緒できることは本当に珍しく、幸いなことだなと感じています。そして煌めきと遊び心を持った方。ミュージカルが初めてだとは思えない、ミュージカルにぴったりハマっています」と絶賛しました。

そして岩﨑さんから「ブリリアホールで9人で舞台上のスペースを埋めてストーリーと感動を届けるというのは、なかなかにストイックだなと思います。キャスト、スタッフ全員が素晴らしい作品を作ろうと頑張ってきた結晶がここにあると思います。お客様にはコメディなので笑いもありますし、ロマンスもありますし、観終わった時に言葉で言い表せないような幸福感と、皆さんの日常をほんの少し、大幅ではないですけれど、背中を押せる作品になっていると思います。最後までチーム全員で駆け抜けられるよう、頑張りますので、応援のほどよろしくお願いします」とメッセージが送られ、会見が締めくくられました。

「チョコレートはみんな、魔法なんです」

ジャン=ピエール・アメリスとフィリップ・ブラスバンド脚本による2010年のベルギー・フランス合作映画「Les Émotifs Anonymes」を原作にした『ロマンティックス・アノニマス』。

人から注目されると気絶してしまう、という極度の対人恐怖症を抱えた天才チョコレート職人アンジェリークと、コミュニケーションが苦手で多汗症のチョコレート工場の社長ジャン=ルネのロマンスを描きます。

内気な2人のやり取りは、可愛らしくももどかしいシーンばかり。周囲の人々がヤキモキしながらも、2人の恋を後押ししていきます。そしてジャン=ルネが父から受け継いだ伝統あるチョコレート工場は経営難に苦しんでおり、新たな決断を迫られます。

岩﨑大昇さんは持ち前のチャーミングさを生かしながらジャン=ルネを好演。柔らかな歌声としなやかなダンスも本作の世界観を形づくり、次々に訪れる、ジャン=ルネにとっては大きな試練に豊かな表情で挑んでいきます。

吉柳咲良さんはその繊細な演技力と芯の強い歌声で魅力溢れるアンジェリークに。自身の弱みと向き合って少しずつ前に進んでいく姿は、私たちにも大きな勇気を与えてくれます。

さらに特筆すべきは、時にジャン=ルネのチョコレート工場の従業員として、時にアンジェリークが通う「émotif(エモティフ)」、感受性の強い人々のためのコミュニティの一員として、その他様々な役柄で2人を見守る朴 璐美さん、勝矢さん、花乃まりあさん、ダンドイ舞莉花さん、こがけんさん。様々な役柄を様々な衣装で次々に演じながら、本作の温かでキュートな世界観を創り上げています。

そしてチョコレートの“魔法”を信じた、チョコレート愛に溢れる演出もたくさん。入場の際に配られるチョコレートも、観客と共に本作の世界を旅したいという温かな愛が感じられます。

ミュージカルらしい、ジャズを基調としたロマンティックなダンスシーンも!

コミュニケーションに関する悩みは多くの人が抱えているはず。2人のようにありのままの自分を受け入れながらも、少し新しい挑戦に踏み出せる、ポジティブなエネルギーをもらえる作品です。

撮影:晴知花

ミュージカル『ロマンティックス・アノニマス』は2026年3月1日(日)から24日(火)まで東京建物 Brillia HALL、4月1日(水)から5日(日)まで東京建物 Brillia HALL箕面 大ホールにて上演が行われます。公式HPはこちら

Yurika

とってもほっこりとした気持ちで劇場を後にできるミュージカル!複数役を演じる皆さんは裏では早替え続きでかなり大変なのでは?!と想像してしまいました。