6月から東京・福岡・大阪で上演される劇団☆新感線46周年興行・夏公演 SHINKANSEN☆RSP 怪奇骨董音楽劇『アケチコ!~蒸気の黒ダイヤ、あるいは狂気の島~』。脚本家に福原充則さん、ゲストに宮野真守さん、神山智洋さん、石田ニコルさん、浜田信也さん、志田こはくさんを迎え、新感線流音楽活劇ミステリーを繰り広げます。開幕に先駆け、製作発表会見が実施されました。

生バンド×福原流ミステリー×ドタバタ劇

2025年、45周年という大きな節目を迎えた劇団☆新感線。46年目となる今作で新たに挑むのは、福原充則さんを脚本に迎え、いのうえひでのりさんがこれまで書き下ろしてきた“ネタもの”のエッセンスと掛け合わせた生バンド形式の音楽劇。オリジナルのロック楽曲が生バンドで演奏される「Rシリーズ」の新作“RSP”(レヴュー・スチーム・パンク)となります。

SHINKANSEN☆RSP 怪奇骨董音楽劇『アケチコ!~蒸気の黒ダイヤ、あるいは狂気の島~』の製作発表会見には、脚本の福原充則さん、演出のいのうえひでのりさん、本作に出演する宮野真守さん、神山智洋さん、石田ニコルさん、浜田信也さん、志田こはくさん、粟根まことさん、古田新太さんが登壇しました。

舞台『ジャズ大名』や音楽劇『浅草キッド』、ドラマ『あなたの番です』などの脚本を務めてきた福原充則さんは「一応社会派として真面目に社会について書いているんですけど、これまで一度も気づいてもらったことがなくて、今回も誰も気づいてくれないと思うんですけど(笑)。昨今の社会情勢を睨みながら真面目に書いたので、それを馬鹿馬鹿しく、舞台で展開してもらえると思います。自分も観客として楽しみにしています」とコメント。

演出のいのうえひでのりさんは「この前の年末にやった『爆烈忠臣蔵~桜吹雪THUNDERSTRUCK』はOBOG揃って、ザ・新感線というお祭りのような公演だったので、次は全く違う芝居をやりたいなと。新しく出来た有明の劇場EX THEATER ARIAKEが音にこだわって建てられているというお話でしたので、生バンドを入れたRシリーズをやろうと思いました。今まであまり扱ったことのない昭和初期を背景にした、横溝正史さんや江戸川乱歩さんのようなロマンチックで怖い感じのミステリーをベースにした、ドタバタをやろうと。ドタバタな空気はあるんですけども、ただそれだけでは終わらない、福ちゃんならではの不思議な世界、問いかけが残る読後感は今までとは違う。そこにマモちゃんや神ちゃんが加わり、歌もいっぱい入っているので楽しみにしていただけたら」と作品への想いを語ります。

タイトルロールのアケチコ五郎役を務めるのは、新感線3度目の登場となる宮野真守さん。「また新感線の舞台に出られるということで、かなり気合いが入っております。宮野真守は歌えるんだと思ってもらえて、Rシリーズに参加させていただけるのが非常に光栄です。もう稽古も始まっておりまして、かなり社会派でやってます(笑)。自分は探偵として事件に介入していく立場で、そこでの胡散臭さが肝になってくると思うので、色々と試しながらやっています。いのうえさんがつけてくださる振付が面白いので、それに食らいついていくのがいつも大変で。既に僕もお客さんのように笑ってしまうくらい、コメディ渦巻くシーンが多いので、皆さんに気持ちよく笑っていただきながらメッセージを残していけたら。かなり順調に面白いものが出来上がっているので、ぜひ期待していただきたいなと思っております」と手応えを語ります。

アケチコとともに事件に挑む、マニラ育ちの帰国子女であり名探偵の新田一耕助を演じるのは10年振りの新感線出演となるWEST. 神山智洋さん。前回の『Vamp Bamboo burn〜ヴァン・バン・バーン〜』出演を「芝居への向き合い方が大きく変わった作品」と振り返り、「また新感線の舞台に立って、皆さんと一緒に馬鹿騒ぎしたいとずっと思っていたんです。オファーをいただいて役柄を聞いて、マニラ育ちの帰国子女…??と(笑)、どんな感じなんやろうなとワクワクとドキドキがあったんですけれども。いざお稽古が始まってみると、耕助という役はまっすぐで、1本の芯を持って探偵として事件と向き合ってきた人物だということが見えて、少しずつ骨組みが出来上がってきています。熱いまっすぐな役の中に、内に秘めたる新田一耕助がぼっと顔を出すシーンもあったりするので、どんな感じになるか非常に楽しみです。劇団を46年やられてきた中でさらに新しいことに挑戦する姿勢や思いに感銘を受けますし、そこに参加させていただけることもありがたいです」と語ります。

事件が起こる人気劇団「黒ダイヤ歌劇団」の女優・菊川民子を演じる石田ニコルさんは「民子のミステリアスなキャラクターにワクワクします。歌劇団を演じる劇団員の皆さんが本当に面白くて、笑わないようにしなきゃいけないんですけれど、クセ強歌劇団になっています」と語ります。作中には歌劇団のレビューシーンもあるのだそう。また福原さんの脚本について「言葉1つ1つに違和感があったり、音楽にも半音が多かったり。違和感が面白い作品になっている」と語りました。

民子と何やら関係がありそうな蒸気自転車屋の阿久沢正治を演じるのは、劇団イキウメに所属する浜田信也さん。「出身は東京なんですけれども、大学の4年間だけ大阪に行っていまして、そこで演劇をやり始めたんです。なので新感線はずっと身近に感じつつも、すごく遠くにいるでっかい背中という感じで演劇をやり続けていました。当時、大学の部室で安いお酒を飲みながら“いつか新感線とか出られたら良いよな”と話していたことを思い出し、ずいぶん時間が経ったんだなということと、その間も新感線が演劇界の先頭をずっと走り続けていたことに、考えられないくらいの労力があるだろうなと。歴史の中に飛び込んでいくチャレンジだと思って、毎日楽しく過ごしています」と思い入れが語られました。イキウメとはまた違った、歌って踊る浜田さんの姿に注目です。

アケチコ五郎の助手、その名も助手林鳩美を演じるのは志田こはくさん。劇団☆新感線の印象を「踊るように芝居をする人たち」だと語り、「体を大きく動かして、楽しくお芝居ができたら。稽古も本格的に始まっていて、既にワクワクが止まらない現場です」と目を輝かせます。

黒ダイヤ歌劇団の親衛隊隊長・堀田半太を演じる粟根まことさんは「生バンドで、歌のとても上手なゲストの方をお招きしていますので、色々なタイプの楽曲が山ほど出てきます。楽しみにしていただければ。福原さんの脚本は、我々(劇団員)には悪意のあるあて書きとしか思えないネタがたくさん散りばめられているんですけれども(笑)。福原さんの本は難しいんですよ、感情をどう持っていったら良いかわからない。芝居の後半にとても難しい展開を迎えます。そこを俳優部がどうやるのか、いのうえさんがどう演出をつけるのか。福原さんはもう丸投げしているので(笑)、どういう形になるのか楽しみにしていただければ」と見どころを語ります。

町一番の大富豪で性別不明の怪人アンダルシアン・クーガーを演じる古田新太さんは、「怪人の役しかやったことないのでどうって言われてもどうってことない」とぼやきつつ、「福ちゃんとは新感線では初めてですけど僕は何本か一緒にやっているので、社会派なことは重々知っています(笑)。僕は今違う芝居をやっているのでまだ稽古に参加できていないんですけど、稽古に行ったら3分の2くらいの長さにしたい。ここいらない、ここいらない、とカットしていくから、全部覚えなくていいよ。自分の中でここいらないなと思ったものは省いて大丈夫」とキャストにまさかのアドバイス?!宮野さんに「今から?!(笑)稽古だいぶ進んでいますけど…!」と突っ込まれつつも、「なんとか短くしたい」と古田さんらしい意気込みが語られました。

神山さんは宮野さんとの共演にあたり、「アケチコと新田一耕助、2人の対比が非常に大事になってくるかなと思うので、稽古をしながら一緒に詰めて行きたい。僕はアニメが大好きでして、宮野さんがお声を担当されているアニメもいっぱい観させて頂いています。稽古をしながらも、宮野さんが担当されたキャラクターに変換される瞬間があって、それが本当に幸せ」と喜びを語ります。

宮野さんも「そうやって喜んでくださるのが嬉しいです。明確に2人の探偵のキャラクターが分かれているので、その見え方が面白いと思うし、楽曲の雰囲気も全然違う。キャラクターの性質が音に表れているのが気持ち良いです。あと(神山さんは)身体能力が高いから、ちょっとした動きが機敏で面白い」と印象を語りました。

撮影:晴知花

音楽についていのうえさんは「いつもはゴリゴリのロックなんですけれど、今回は懐かしい感じのバンドのロックサウンドになっているので、そこも楽しみにしていただけたら」とアピール。

宮野さんからは、「僕の好きな劇団員さんのフレーズや仕草もふんだんに盛り込まれていて、流れるように脚本になっているのが気持ち良いなと思いながら読ませていただきました。宮野のことは初めましてで書いていただいたと思うので、僕なりの個性で、しっかりと物語の中で立ち回っていけるように稽古場でチャレンジをしていかなきゃと臨んでいます。僕のチャレンジもぜひ確かめに来て欲しいですし、作品はドタバタで面白いものになることは間違いないので、ぜひ笑いに来てください。そしてメッセージを受け取ってください。僕らは全力で舞台の上で生きているので、ぜひそこでお会いしましょう」と観客へメッセージが送られました。

2026年劇団☆新感線46周年興行・夏公演 SHINKANSEN☆RSP 怪奇骨董音楽劇『アケチコ!~蒸気の黒ダイヤ、あるいは狂気の島~』は6月12日(金)から7月12日(日) までEX THEATER ARIAKE(東京ドリームパーク内)、7月24日(金)から8月8日(土) まで福岡・キャナルシティ劇場、8月20日(木)から30日(日)まで大阪・フェスティバルホールにて上演されます。公式HPはこちら

Yurika

新感線ならではのエンタメワールドに、福原さんのエッセンスがどのように加わるのかが楽しみです!EX THEATER ARIAKEではさまざまな演出が可能な機構が用意されており…これをオープニングイヤーで使えるチャンスを、いのうえさんが逃すはずがありません!サプライズな演出が生まれるのではないかと期待が高まります。