ベン・E・キングの歌う「スタンド・バイ・ミー」は、誰しもの心にあるノスタルジーを否応なしに刺激する。特徴的なイントロから始まるこの曲は、映画を観たことがない人でもきっと知っているはず。なんとこの映画は、あの俳優も出演した舞台にもなっていたのです!少年たちの青春を描いた不朽の名作をご紹介します!

「線路沿いに死体を探しに行こう」

本作品を観たことがなくとも、「線路沿いに歩いて死体を探す」という青春映画にしてはグロテスクなストーリーだということは知っている人も多いのでは?実は原作はスティーブン・キングの『Different Seasons』という短編集に収録されている「THE BODY」というタイトルです。ちなみにこの短編集には他にも「Rita Hayworth and Shawshank Redemption(邦名:刑務所のリタ・ヘイワース)」も収録されており、こちらは『ショーシャンクの空に』として映画化されました。

さて、青春映画の金字塔とも呼ばれる本作品は、1950年代末のオレゴン州に住む4人の少年たちの物語です。死体探しという一夏の冒険をたどりながら、少年時代独特の葛藤や悩みを描いています。もちろん道中はさまざまなハプニングもあり、その度に彼らの絆は深まっていく。そして全てが終わったときには彼らも少し大人になっている。自分のあの頃はどうだっただろうと、どこか懐かしい思いが呼び起こされる映画です。

デビュー前の嵐が舞台で共演!

本作品は1997年夏に舞台化されましたが、キャストとして並ぶ名前に驚き!内気で文才豊かな主人公ゴーディー役に相葉雅紀さん、家柄のせいで不良だと思われているが実は心優しいリーダー格クリス役に二宮和也さん、軍人の父を誇りに思い憧れるテディ役に松本潤さん、おっとりしていて少々膨よかなバーン役に生田斗真さん。嵐のデビューは1999年11月ですので、まだデビュー前の彼らが軒並み名前を連ねて共演した舞台となりますね!

ちなみにこの舞台は先程ご紹介したジャニーズ組と、俳優組のダブルキャストが組まれており、俳優組には関口明宏さん、山口裕太さん、尾上松也さん、横道智さんがご出演されていました。

他にも1991年には今の市川海老蔵さんや山本耕史さんをキャストに迎え舞台化されており、映画の人気ぶりがよくわかります。何度も描き直したくなるほど、多くの人の心に響く作品ですが、果たして彼らの探している死体は見つかるのでしょうか?

Asa

楽曲「スタンド・バイ・ミー」の「そうダーリン、ダーリン、スタンド・バイ・ミー」というサビに、ダーリン(愛しい人・モノ)は何に対しての呼びかけで、どうしてそばにいてほしいと訴えているのだろうと考えてしまいます。こちらが誰かに寄り添うStand by youではなく、寄り添ってほしいという希望を伝えるStand by meであるということを考えると、私たち自身が、この映画で描かれている青くさくも輝いていた青春の思い出を、本当は欲していると考えても良いのかもしれません。