『SPY×FAMILY』は、「少年ジャンプ+」で2019年3月から連載されている大人気漫画です。2022年8月には累計発行部数2,500万部を突破。4月にアニメの第1クールが放送され、official髭男dismさんによるOPと星野源さんによるEDもおしゃれだと話題になりました。

なぜ演劇・ミュージカル専門の当メディアで『SPY×FAMILY』の話をしているのかというと、2023年に帝国劇場にてミュージカル化することが決まったため!この知らせは、アニメ・漫画界とミュージカル界の双方に衝撃が走ったのではないでしょうか?「名前は知っていてもどのような作品か知らない」という人も大勢いると思うので、ミュージカル化に先駆けて『SPY×FAMILY』の魅力を紹介します。

隠し事だらけのファミリーコメディ

『SPY×FAMILY』は、スタイリッシュなスパイアクションと家族団らんのアットホームな空気を織り混ぜた新感覚のコメディ漫画です。

東西の国々が2つに分断された時代、西国ウェスタリスのスパイであるロイド・フォージャー(コードネーム:黄昏)は、対立している東国オスタニアの大物政治家ドノバン・デズモンドへの接触を命じられます。ロイドに課された極秘任務は、「家族を作り、デズモンドの息子が通う名門イーデン校に自分の子供を入学させ、ターゲットに接近すること」。

独り身のロイドは孤児院で出会った少女アーニャ、形式上の夫を探していた市役所勤めの女性ヨルと、スパイであることを隠して家族として暮らし始めました。

一家で秘密を抱えているのは父親“役“のロイドだけかと思いきや、娘“役“のアーニャは読心できる超能力者、母親“役“のヨルはいばら姫のコードネームを持つ凄腕の殺し屋。それぞれが自分の正体を隠しながら暮らす3人の日々が、迫力のあるアクションと、ときどき流れる家族のあたたかな時間と共に描かれています。

個性派揃いのキャラは演じがいがある?難しい?

互いの秘密を抱えたもの同士が、たまたま利害が一致したというシンプルな理由で家族になるという奇想天外な『SPY×FAMILY』の物語。それを支える個性派揃いのキャラクターたちは、ミュージカル化された場合、演じる俳優にとってかなりの手応えがある役ばかりです。

特に作品の主要登場人物となる仮初夫婦のロイドとヨルは、社会の表と裏で異なる顔を持つ複雑なキャラクター。戦闘も変装もスマートにこなす敏腕スパイのロイドは、学校やご近所づきあいでは家族思いな精神科医として振る舞い、良い父親像を演じるのにも隙きを見せないように徹底しています。

ヨルは幼い頃の生活苦から殺し屋としての腕を磨き、その仕事ぶりは、美しく冷酷。普段の生活でも家族以外の第三者に対してたまにその殺意を向けてしまうことがありますが、料理が苦手だったり酔っ払うと豪快になってしまったり、どこか抜けているところが可愛らしい女性です。

ミュージカル版のキャストはまだ発表されていませんが、要となるキャラクターたちには、複数の顔を演じ分ける器量の良さと華やかかつ過激なアクションが求められるのは確実。一筋縄では行かない役ばかりですが、果たして俳優たちにとっては役者冥利に尽きるのか、複雑で演じにくいのか、どちらに転ぶのでしょうか。

いったい誰がロイド、ヨル、そしてアーニャを演じるのか、詳細が待ち遠しいですね。

大人気キャラ・アーニャはオーディションで選抜!

作品を代表するキャラクターといえば、超能力を持ったユニークな女の子・アーニャです。アーニャは人の心の中が読めるため、物語の中で唯一両親の正体と黄昏の重要任務を知っているキーパーソン。すべてを知りつつロイドとヨルを本物の「ちち」、「はは」として慕う無邪気なアーニャは、子供から大人までファンが多いキャラクターです。

そんなアーニャ役は、なんと公募オーディションで選抜されます!年齢は問わず身長70cmから100cm程度、歌唱、演技、ダンスが得意であることを条件として、既に応募受付と通過者の実技審査までが終了しているようです。

9月・10月にワークショップが開催され、最終的に合格者が決まるのは11月頃。愛らしくユニークなアーニャ役を射止めるのはどんな人物なのか、今から気になってしまいます。

アーニャの他にも、彼女が通うイーデン校には個性もビジュアルも強烈な学生たちが揃っているので、子役にも目が離せないミュージカル作品となりそうですね。

2023年に帝国劇場・全国公演でミュージカル化される『SPY×FAMILY』は、漫画は現在も「ジャンプ+」にて連載中。アニメの第2クールは、2022年10月1日からテレビ東京他で放送予定です。勢いが止まらない『SPY×FAMILY』の人気は、ミュージカルの上演でさらに火がつくのではないでしょうか?舞台の幕が開く前に、ぜひ原作の漫画やアニメをチェックしてみてください。