11月6日(日)から東京公演が開幕する、音楽劇『歌妖曲~中川大志之丞変化~』のライブビューイング(生中継)開催が決定!中川大志さんは本作が本格的な舞台は初めて、そして、初座長ということで注目が高い作品です。11月17日(木) 12:30 / 17:30 公演で、新宿バルト9他、全国映画館約100館にて上映を予定しています。
『リチャード三世』×昭和の歌謡界 唄と殺しの華麗な復讐劇
音楽劇『歌妖曲~中川大志之丞変化~』は、シェイクスピアの戯曲『リチャード3世』を昭和 40 年代の歌謡界へと大胆に翻案した舞台となっています。
彗星のごとく登場し、瞬く間にスター街道を駆け上がった桜木輝彦ですが、彼のベールに包まれた経歴の裏側には、戦後の芸能界に君臨する「鳴尾一族」の存在がありました。
元映画スター・鳴尾勲が社長を務める“鳴尾プロ”は、“国際芸能”社長の大松盛男のバックアップもあり、今や世間からは、大手芸能プロダクションと謳われています。鳴尾の愛娘・一条あやめと愛息・鳴尾利生は、スター街道を邁進中。
しかし、鳴尾一族には、存在を闇に葬られた末っ子がいたのです。彼の名は鳴尾定と言い、ねじ曲がった四肢と醜く引きつった顔を持っています。
定は、闇医者の施術により絶世の美男子・桜木輝彦に変身を遂げ、裏社会でのし上がろうとするチンピラ・徳田誠二と手を組みます。同じく鳴尾家に恨みを抱いているレコード会社の女社長・蘭丸杏と政略結婚をすることで、自身の一族に対する愛の報復を始めるのでした…。
自身の血縁、そして運命に復讐を遂げるべく、桜木輝彦の唄と殺しの華麗なショーが幕を開けます。
肉親をも欺き王座を手に入れる、リチャード3世の栄光と転落の人生
『リチャード3世』とは、1455年から約30年に及んだイングランドの薔薇戦争の最後の数年間が描かれた作品。
王座を手に入れるためなら人殺しも厭わない男・リチャードの栄光と転落の人生を描いた物語です。
薔薇戦争は、ヨーク家とランカスター家が王権を奪い合う権力闘争でした。
リチャードは、背骨が曲がっており醜い風貌をしている、ヨーク家の兄弟の末弟。兄のエドワード4世は、ランカスター家から王権を奪い取りましたが、病気で精神が不安定。そんな兄の病に付け込んで、リチャードは、自らが王冠を戴くための足掛かりを築き始めます。
まず、次兄クラレンス公・ジョージをロンドン塔に幽閉、さらに暗殺します。また、既に敵対するランカスター家のヘンリー六世とその皇太子をすでに殺害していたリチャード。未亡人となった皇太子妃アンを口説き、結婚に同意させてしまいます。
そんな折、エドワード四世は病死。本来は嫡子のエドワード五世が即位し、叔父であるリチャードが摂政を務めるはずでした。しかし、王位奪取を企むリチャードは、巧みにその母后エリザベスと二人の息子たちを引き離します。そして王子2人をロンドン塔に幽閉し、暗殺します。
また、エドワード五世が私生児であり王家の血筋を引いていないという事実を作り出し、自らが王位に就くことの正当性を市民の称賛に委ねます。市民は納得しませんでしたが、ついにリチャードは王位に就きます。
しかし、国外にいたランカスター家の血筋を引く、テューダー家のヘンリー・テューダーが挙兵し、王位奪還を狙って、上陸。リチャード軍を撃破し、自ら戦地に赴いたリチャードは戦死してしまいます。
ヘンリー・テューダーは「ヘンリー7世」として即位し、王女エリザベスと結婚し、ヨーク・ランカスター両家の和解を実現したのでした。
演出・倉持裕×主演・中川大志 本格舞台初挑戦にして初座長作品
音楽劇『歌妖曲~中川大志之丞変化~』のテーマは、『リチャード三世』×昭和の歌謡界。本作の作・演出を手掛けるのは、舞台だけでなく、ドラマやバラエティ番組まで、縦横無尽の活躍を見せる倉持裕さん。ドラマ『中学生日記』や『13歳のハローワーク』、映画『十二人の死にたい子どもたち』、舞台『お勢、断行』や岸田國士戯曲賞を受賞した『ワンマン・ショー』など、数々の作品を手掛けてきた倉持さん。初のシェイクスピア作品に挑みます。
主演を務めるのは、今作が本格的な舞台には初挑戦で、初座長を務める中川大志さん。醜い風貌を持って生まれ、不遇な宿命を背負った主人公「鳴尾定」が、美貌の歌手「桜木輝彦」となり歌謡界で脚光を浴びるも、破滅の道へ突き進んでしまう、昭和歌謡版『リチャード三世』を演じます。
NHKのコントを中心としたバラエティ番組「LIFE!~人生に捧げるコント~」で中川さんのことを知り尽くした倉持さんだからこその、当て書きされた役、そして作品になっているのではないでしょうか。
共演には、鳴尾家に怨恨を抱くレコード会社の女社長・蘭丸杏役に、本作と同じくシェイクスピア作品の『ジュリアス・シーザー』に出演経験のある松井玲奈さん、鳴尾家の長男で期待の新人歌手・鳴尾利生役に劇団唐組所属の福本雄樹さん。
裏社会でのし上がるために定と手を組むチンピラ・徳田誠二役に、数々の大河ドラマや、ドラマ『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』等に出演し活躍している浅利陽介さん。鳴尾家の愛娘でスター街道を邁進中の一条あやめ役に、シンガーソングライターで女優としても活躍している中村 中さん。
“鳴尾プロダクション”を裏から支える“国際芸能”社長・大松盛男役に、映像作品だけでなく『世界は笑う』や『セールスマンの死』など舞台作品にも多数出演している山内圭哉さん。元映画スターで“鳴尾プロダクション”社長・鳴尾勲役に、2013年に紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞している芝居巧者の池田成志さんと、数多くの舞台で活躍する超実力派たちが勢ぞろいしました。
昭和の歌謡界を舞台に、中川大志さんと愉快な仲間達が、生バンドの演奏で唄い踊る“お祭り感満載”の作品となっています。
本作品のライブビューイング(生中継)の開催が決定!11月17日(木)の12:30公演と、17:30 公演の2回。新宿バルト9他、全国映画館約100館と台湾の映画館でもご覧いただけます。
そして、チケットの先行販売が、本日10月31日(火)15時から“チケットぴあ”にてスタート。映画館の大スクリーンで生の舞台の感動と興奮をお楽しみ下さい
チケットはこちらから。
公演は、11月6日(日)〜30日(水)東京・ 明治座、12月8日(木)〜12日(月)福岡・キャナルシティ劇場、12月17日(土)〜25日(日)大阪・新歌舞伎座で上演です。公演について詳しくはこちらをご覧ください。
昭和歌謡界へと背景が移された『リチャード3世』、生演奏の迫力もあり、とても興味深いです!公演に足を直接運べない方も、このライブビューイングで悲劇の行方を見届けてみては?