2020年に大地真央さんと花總まりさんが初共演を果たし、上演された『おかしな二人』が3年の時を経て待望の再演です。シアタークリエにて4月8日(土)に開幕します。

喜劇作家ニール・サイモンの代表作『おかしな二人』

『おかしな二人』は、シチュエーションコメディの元祖・ニール・サイモンの代表作と言われている作品。ニール・サイモンは、アメリカの劇作家で、幼少期にチャーリー・チャップリンなどから多大な影響を受けたのだそう。膨大な量の台詞での小粋なやりとりが特徴的です。

日本で上演された『裸足で散歩』や『23階の笑い』も彼の作品です。舞台だけに留まらず、映画やドラマの脚本も手がけ、ゴールデングローブ賞やピューリッツァー賞を受賞しています。
日本を代表する演出家の一人である三谷幸喜さんは大学在学中に見た舞台『おかしな二人』が作家を志すきっかけになったと語っており、2020年には『23階の笑い』の演出を手掛けています。

『おかしな二人』は、1965年にブロードウェイで初演されると、1000回近くも上演され、ロングランを記録しました。そして、1968年には、ジャック・レモンとウォルター・マッソー主演で映画化され大ヒット。第19回トニー賞劇作家賞を受賞しました。

そんなコメディ作品の王道『おかしな二人』をニール・サイモン自身が1985年に“女性版”として、出演者を男性から女性に置き換えたバージョンが発表されました。

本作は、その“女性版”の戯曲をベースに、舞台設定を1970年代へと変更して描いた作品です。

マンハッタンにある、TVプロデューサーとしてバリバリ働くキャリアウーマンのオリーブ・マディスンのアパート。オリーブの部屋には女友達が毎日のように集まってはゲームやおしゃべりに明け暮れています。

ある日の話題は、最近夫から離婚を切り出されたというフローレンス・アンガーのこと。
「傷心の彼女が自殺でもしかねない」と話していると、オリーブの部屋にフローレンスがやってきます。夫に未練タラタラのフローレンスに、オリーブは「新たな人生を送るべき」と自分との同居を提案します。
そうしてオリーブの家にフローレンスが転がり込む形での同居生活が始まります。しかし、オリーブは片付けが苦手で無精者。部屋は古新聞や雑誌が散らかり、夏だというのに冷蔵庫は2週間壊れたままと荒れ放題。一方フローレンは病的なまでの綺麗好き。
正反対の二人は共同生活の中で衝突を繰り返しますが…。

オリーブとフローレンがそれぞれの幸せを見出すまでの姿を描いた、抱腹絶倒のウェルメイド・コメディです。

(2020年版)

テンポのいい会話に魅了されますね!

70年代ニューヨークのレトロでポップな世界観で巻き起こるドタバタコメディ

コメディエンヌとしても知られている大地真央さんがオリーブ役。
『エリザベート』では1996年の初演からタイトルロールを演じてきて、今年エリザベート役を卒業することを発表した花總まりさんがフローレンス役を演じた『おかしな二人』は2020年に上演され、今回は3年ぶりの再演となります。

花總さんは本作について「ニール・サイモンの戯曲で、現代にも通じる上質なユーモアを、お客様に楽しんでいただける作品」と公式HPにてコメント。

大地さんは、初演を振り返って「全てが70年代のニューヨークにタイムスリップしたようで、それでいて”今”を感じさせるお洒落な舞台。ストレートプレイなのに歌があるのが楽しくて、そして、何よりスタッフ・キャストのチームワークの良さをそのままお客様にお届け出来たのではないかと思います」とコメントしています。

共演は、2020年版に引き続き、宮地雅子さん、平田敦子さん、山崎静代さん(南海キャンディーズ)、渡辺大輔さん、芋洗坂係長さんが出演。そして、今回新たに、青木さやかさんを迎えます。

また、本作で衣装を担当するのは、宝塚歌劇団の有村淳さん。有村さんは1996年に『エリザベート』が日本初演を迎えた時から衣装デザインを手掛けています。作品の世界観を構築する華やかな衣装デザインが特徴。

外部公演でも『モーツァルト!』や『ダンス・オブ・ヴァンパイア』『マリー・アントワネット』『ロッキー・ホラー・ショー』など数多くの公演で衣装を手がけています。本作では、ポスターでも着用されている70年代のレトロでポップな可愛らしい衣装が作品を彩ります。

舞台『おかしな二人』は4月8日(土)〜4月26日(水)までシアタークリエにて上演です。その後、宮城、富山、大阪を周ります。公式HPはこちら

ミワ

軽妙な会話のやり取りにどんどん惹き込まれていきます。大地さんはなんと今年で芸能生活50周年!ぜひこの機会に劇場で大地さんのお芝居を観てみては。