東京芸術劇場はコンサート・演劇作品の上演はもちろんのこと、展示会や講座、ワークショップも積極的に開催していて、芸術の魅力に一年中触れることができます。その芸術発信活動の一環として、劇場ツアーが開催されていることをご存知でしょうか?客席では目にすることが出来ない芸劇の裏側を見学できる劇場ツアーについて、ご紹介します。
「芸劇」の名で親しまれる池袋発の芸術発信基地
東京芸術劇場は、都内の主要なターミナル駅の一つである池袋駅から徒歩2分でアクセスできる大劇場です。通称は、芸劇。地下4階、地上8階建ての複合施設で、音楽・演劇・ミュージカル・舞踊などの芸術文化作品の上演と創作が行われています。
クラシックコンサート専用の大ホールに設置されたパイプオルガンは世界最大級で、芸劇音楽ホールのシンボルです。
演劇やミュージカルを上演するのは、中ホールのプレイハウスと2つの小ホールのシアターイーストとシアターウエスト。11月7日からは、プレイハウスにて村上春樹さんの人気小説を舞台化した『ねじまき島クロニクル』が開幕します。
東京芸術劇場は1990年に開館し、2012年にリニューアルオープンしました。リニューアル後は美術品の展示ギャラリーの増設や劇場前の池袋西口公園の再整備が行われ、観劇の予定がなくてもゆっくり滞在したくなるような、賑わいと憩いの場として親しまれています。
毎月開催!東京芸術劇場の劇場ツアー
専門性の高い4つのホールと、劇場内外に様々な美術品を所有する東京芸術劇場。そんな芸術に溢れた劇場の魅力を体感できるのが、劇場ツアーです。
東京芸術劇場では、各ホールや劇場内外の美術品、パブリックスペースの楽しみ方などを紹介するツアーを毎月開催しています。
芸劇をこよなく愛するツアーガイドと一緒に館内を歩き回るので、劇場の歴史やホールの特徴、劇場スタッフのみぞ知る裏話などを聞く絶好のチャンスです!客席からだけでは味わえない発見があり、劇場や演劇の世界がより身近に感じられます。
ツアーの所要時間は約60分。参加費は500円で、劇場公式サイトより事前申し込みをし、現地で現金支払いとなります。
ツアー内容は毎回変わるので、何度も訪れたくなる楽しさがあるというのも魅力的です。一般のツアーは小学4年生以上の方が対象となりますが、今年の4月には親子で楽しめるこどもツアーも実施されていました。
11月の開催は14日と17日!各ツアーの内容は?
11月の劇場ツアーは、14日(火)と17日(金)に開催されます。
14日(火)のツアーは、シアターイーストで22日(水)から26日(日)まで開催される『東京演劇道場 ワーク・イン・プログレス/Dojo WIP』の仕込みを見学します。
東京演劇道場は、東京芸術劇場の芸術監督の野田秀樹さんが様々な演劇人が出会える場を作りたいという思いから立ち上げた団体です。本作は民族舞踊や演劇、マイムといった8つのパフォーマンスをショーケース形式で披露する舞台ですので、仕込み風景も見応えがありそうですね。
17日(金)は、コンサートホールの見学ツアーを夜に開催します。
この日は指揮者の井上道義さんと読売日本交響楽団によるコンサートの前日で、コンサートホールの構造の仕組みを学びながら、本番前のオーケストラのセッティングを実際に見ることが可能です。遅い時間のツアーなので、仕事や学校帰りの華金に出かけてみるのも良いかもしれません。
各ツアーの定員は、20名まで。詳細と申し込みフォームは、劇場ツアーの公式サイトよりご確認頂けます。
初めて芸劇で観劇したとき、美術館に来たかのようなアートに囲まれた空間に感動したのを覚えています。 劇場の2階にあるイタリアンレストランの「アル・テアトロ」もパスタやドルチェが絶品ですので、劇場ツアー前後の腹ごしらえにいかがでしょうか?