トニー賞受賞の傑作ミュージカル『サンセット大通り』が、サラ・ブライトマンさん率いる来日カンパニーのもと、2026年7月より東京で上演されます。約30年ぶりにミュージカルに降臨する世界の歌姫を日本で観られる貴重な機会です。
アンドリュー・ロイド=ウェバーの音楽が彩る傑作ミュージカル
ミュージカル『サンセット大通り』は、1951年に公開されたビリー・ワイルダー監督による同名映画を原作とした作品です。映画の都・ハリウッドを舞台に、サイレント映画時代の栄光に囚われたまま生きる往年の大女優・ノーマが若き脚本家との出会いをきっかけに愛に溺れ、ついに悲劇的な結末へ向かっていく姿を描いています。
本作の脚本・作詞は、ドン・ブラックさんとクリストファー・ハンプトンさんが共同で担当。2人は、ミュージカル『ドラキュラ』や『スティーヴン・ウォード』でもタッグを組んでいます。
作曲を手掛けたのは、ミュージカル『キャッツ』『オペラ座の怪人』『ジーザス・クライスト・スーパースター』など世界的な大ヒットミュージカルを生み出してきたアンドリュー・ロイド=ウェバーさん。壮大なサウンドと耳に残るメロディが登場人物の心情に重なり、ストーリーをよりドラマチックに展開させていきます。
さらに作品を彩る音楽はもちろん、ハリウッドの華やかな黄金時代を彷彿とさせる豪華な舞台セットと衣装も見どころのひとつです。
本作は1993年にイギリスのウエストエンドにて世界初演を迎えると、翌年にはブロードウェイへ進出。1995年の第49回トニー賞にて、最優秀ミュージカル作品賞や最優秀ミュージカル主演女優賞など7部門を受賞しました。
日本では2012年に初演が実現して以来、2015年と2020年に再演されており、ミュージカルファンからの高い人気がうかがえます。
そして、直近では2024年に気鋭の演出家ジェイミー・ロイドさんによる新演出版が上演され、同年のローレンス・オリヴィエ賞でリバイバル賞を含む7冠に輝きました。続く2025年の第78回トニー賞でも、リバイバル作品賞や主演女優賞(ニコール・シャージンガーさん)など3部門を獲得。リバイバル作品として見事な成功を収めたことから、今なおクリエイターの創造力を刺激し、観客の心を惹きつけてやまない名作といえるでしょう。
<あらすじ>
舞台はハリウッド。売れない脚本家ジョー・ギリスは、映画会社への売り込みも意の如く進まず、うだつが上がらない。ある日、借金取りに追われ、サンセット大通りにある荒れ果てた邸宅に逃げ込む。そこにはかつて一世を風靡したサイレント映画の大女優ノーマ・デズモンド(サラ・ブライトマン)が、執事のマックスと共に、過去の栄光にすがりながら過ごしていた。もう一度スターとして返り咲きたいノーマは、ジョーが脚本家だと知ると、主演を念願している映画のシナリオを書くよう命じ、ジョーを邸に泊めさせる。ノーマは次第にジョーに惹かれ、彼を束縛してゆく。そんなノーマに嫌気がさしたジョーは大晦日の晩、屋敷を抜け出す。それを知ったノーマは悲しみにうちひしがれ、自らの手首を切る。世間からの孤立、過去への執着を抱えながら愛に溺れてしまったノーマの結末は…。
サラ・ブライトマンが30年の時を経てミュージカルに復帰
ミュージカル『サンセット大通り』が上演されるたびに注目を集めてきたのが、ハリウッドの光と闇を象徴するような存在であるノーマ・デズモンドを誰が演じるのか、ということです。
そんななか、2024年に新プロダクションのもと開幕したオーストラリア公演で、“世界の歌姫”として名高いサラ・ブライトマンさんがノーマ役を務めたことが大きな話題となりました。
サラさんは、伝統的なクラシック音楽と現代のポップミュージックを融合させたクラシカル・クロスオーバーと呼ばれるジャンルを開拓したソプラノ歌手。3オクターブを超える音域を持ち、美しく圧倒的な歌声で多くの人々を魅了しています。代表曲のひとつである「Time To Say Goodbye」は、日本を含め世界中で大ヒットを記録しました。
実は、サラさんのキャリアのスタートはミュージカルにあります。1980年代より、ミュージカル『キャッツ』をはじめとする数々のブロードウェイ・ミュージカルに出演。とりわけ1986年に初演されたミュージカル『オペラ座の怪人』ではヒロインのクリスティーヌ・ダーエ役に抜擢され、ウエストエンドとブロードウェイの両方で存在感を示しました。
その後は演劇界を離れ、ソロ・アーティストとして音楽活動に取り組んできたサラさん。2024年のミュージカル『サンセット大通り』への出演は、30年以上ぶりとなる舞台へのカムバックでもあったのです。さらに翌年も本作のノーマ役を続投し、シンガポールと中国、台湾でのアジアツアーを実施。そして2026年、ついに日本での特別公演が実現します。
本作では、ノーマが輝かしい過去を回想するバラード「As If We Never Said Goodbye」や、サイレント映画時代にまなざしひとつで観客の心を捉えたスターの自負を歌うナンバー「With One Look」など、名曲が目白押し。それだけに、ファンにとっては「サラ・ブライトマンがあの曲を歌うのか!」と期待せずにはいられないでしょう。また、作曲担当のアンドリュー・ロイド=ウェバーさんは自伝『アンマスクド(Unmasked: A Memoir)』の中で「彼女の歌声は私にとって常に特別である」と語っており、サラさんに確かな信頼を寄せています。歌姫としてはもちろん、俳優として全身全霊でノーマ役に挑むサラさんの姿をぜひ目に焼き付けてください。
ミュージカル『サンセット大通り』特別公演は2026年7月10日(金)から8月1日(土)まで、東京・東急シアターオーブにて上演。英語での上演につき、日本語字幕が付きます。チケットの一般発売は4月11日(土)より開始。詳細は公式HPをご確認ください。
ミュージカル俳優を経て、ソロ・アーティストとして長年世界で活躍してきたサラ・ブライトマンさんだからこそ、自らの人生経験を重ねながら唯一無二のノーマ像を創り上げてくれるのではないでしょうか。



















