ミヒャエル・クンツェさん&シルヴェスター・リーヴァイさんのゴールデンコンビが2006年に生み出し、日本では2008年に初演されたミュージカル『レベッカ』。マキシム・ド・ウィンター役に海宝直人さんを迎え、キャストを一新して7年ぶり4度目の上演が行われます。開幕を前に公開ゲネプロが行われました。

愛と執着が交錯する“マンダレイ”へ

ミュージカル『レベッカ』は1938年に発表されたイギリスの作家ダフネ・デュ・モーリアのゴシックロマンス小説を原作に、亡き前妻レベッカの影が色濃く残る広大な屋敷“マンダレイ”でのマキシムと妻「わたし」、屋敷を取り仕切るダンヴァース夫人の人間模様を描きます。

日本では2008年4月に、シアタークリエ・オープニングシリーズのミュージカル公演第1弾として約3ヶ月に渡って上演され、2010年には大劇場バージョンとして帝国劇場で上演。2019年にはシアタークリエ開場10周年記念ラインナップの締めくくりとして上演されました。

上流紳士のマキシムと、身寄りのない「わたし」。孤独という共通点を持ち惹かれ合った2人ですが、マキシムが暮らすマンダレイには前妻レベッカの面影が至る所にあり、「わたし」は戸惑うばかり。レベッカを強く崇拝するダンヴァース夫人に追い詰められていきます。

マキシムも次第にレベッカの影に苦しみ続け、「わたし」にも心を開けなくなっていきます。ある日、思わぬ事故からレベッカの死体が発見され…。

海宝直人さん演じるマキシムは冒頭、付き人をしている「わたし」にも紳士的に接する、影がありながらも温かく穏やかな人物として描かれます。マンダレイに着くまでの姿と、次第に亡きレベッカの影に怯え、苦悩していく変化を、圧巻の歌声と共に劇的に表現していきます。

一方「わたし」も、身分違いの“女主人”という肩書を与えられて戸惑ってばかりの少女から、意思を持つ強い女性へと、大きく変化していくキャラクター。

マキシムに与えられ、導かれていた存在から、なぜ彼を力強く支えていく人物へと変化していったのか。豊原江理佳さんと朝月希和さん、それぞれの魅力が「わたし」にさまざまな解釈を与えます。

そして本作の影の主役とも言えるダンヴァース夫人を演じるのは明日海りおさん、霧矢大夢さん。凄まじい迫力で「わたし」を追い詰め、マンダレイの屋敷全体を暗い空気で支配していきます。

彼女はレベッカになぜここまで固執しているのか。多くは語られませんが、彼女とレベッカの過去に思いを馳せたくなります。

レベッカの人物像と死の真相が明らかになっていくミステリー・サスペンス要素がありながらも、クンツェ&リーヴァイのドラマチックで脳裏に焼きつく音楽と共に、マキシムと「わたし」の愛を力強く描いた作品です。

出演者から開幕コメントが到着

マキシム・ド・ウィンター役:海宝直人
新たなミュージカル『レベッカ』を、ようやく皆様にお届けできることにドキドキワクワクしております。
演出の山田さんが稽古序盤におっしゃった「みんなで作るレベッカ」という言葉の通り、今回のカンパニーならではの解釈と息づかいが宿った作品になっていると思います。
日々新鮮に、この作品の持つ魅力とエネルギーを劇場でお届けできるよう、千穐楽まで努めます。

「わたし」役(Wキャスト):豊原江理佳
小説、映画そして舞台と、世界中で長く愛される作品に携わることができ、とても嬉しいと共に常に緊張感を持って作品に取り組んできました。
人は誰かを愛し誰かのために生きることができた時、強くなる。そんなメッセージを「わたし」役と向き合わせていただく中で強く感じています。それぞれの形での愛や正義を持ったキャラクター、どの登場人物にも共感していただけるのではないかと思っています。そして最後は皆さまの心も少し癒せたらなとの願いを込めて。
劇場でお待ちしています。

「わたし」役(Wキャスト):朝月希和
まもなく、初日の幕が上がります。
この作品をお客様にお届けできる喜びと、緊張が身を包んでおります。
「わたし」役の目線を通して、お客様にも同じ視点でこの物語を辿っていただけるような存在でありたいと思っております。そして素敵な楽曲を、一つひとつ丁寧にお届けしてまいります。
8月の大千穐楽まで、海宝さん率いるカンパニーの皆さまと共に、心を大切に務めてまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

ダンヴァース夫人役(Wキャスト):明日海りお
ここ数日、まだ細かな段取りやビジュアルの調整に追われていますが、劇場入りをして一番感じるのは、これまで波打ち際を行き来していた感情のうねりを、生のオーケストラの音楽が、さらに大海原へと押し流してくれているな、ということです。
カンパニー一丸となって、繊細に作り上げた『レベッカ』のお芝居、世界観をお客様にお届けできることがとても楽しみです。
偉大な先輩方が演じてこられたダンヴァース夫人を、私も心して大切に、豊かに演じられたらと思っています!

撮影:晴知花

ダンヴァース夫人役(Wキャスト):霧矢大夢
稽古場初日から、皆で丁寧に作品と向き合い、稽古を積み重ねてきた2026年版『レベッカ』がいよいよ開幕致します。
初演から受け継がれてきた精神と、新たなキャストが生み出す新鮮な躍動を、どうぞお楽しみ下さい。
その一員として、ダンヴァース夫人役として存在できる喜びを実感しています。
劇場でお待ちしております!

ミュージカル『レベッカ』は2026年5月6日(水)から6月30日(火)までシアタークリエにて上演。7月10日(金)から7月12日(日)まで福岡・博多座、7月17日(金)から19日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ、7月24日(金)から26日(日)まで愛知・御園座、8月1日(土)から2日(日)まで東京・シアター1010にて上演。公式HPはこちら

Yurika

帰り道にはダンヴァース夫人が歌う「レベッカ」が耳から離れなくなるはず。マキシムと「わたし」のすれ違いや、レベッカの死の真相など、ミステリー・サスペンス要素が面白い作品なので、小説でも読んでみたくなりました。