ファニー・ブライスの伝記ミュージカルとして1964年にブロードウェイで初演、2022年にリバイバル上演されたミュージカル『ファニー・ガール』。ファニー役をドラマ「glee/グリー」のリア・ミシェル、ニック役を『レ・ミゼラブル』ほか多くの作品で主演を務めるラミン・カリムルーが演じたことも記憶に新しい話題作が、早くも日本に上陸します。9月8日(火)の開幕を前に、囲み取材とゲネプロが行われました。

「ミュージカルを続けてきて本当に良かった」

囲み取材にはファニー役の望海風斗さん、ニック役の坂本昌行さんと、演出のマイケル・メイヤーさんが登壇しました。

「いよいよ皆さんに観にきてもらう時が来たんだなと非常にワクワクしています」と心境を語った望海さん。初共演となる坂本さんについては「ニックと重なるところがあって、登場するだけで人を魅了してしまうオーラに毎回新鮮に驚いています。お稽古中から、そして舞台稽古になってさらに衣裳を纏われると、(台詞にもあるように)“ゴージャス!”となって、役とご本人が段々重なってきているような気がします」とコメント。また「登場されるシーンや、踊るシーンには釘付けになります。稽古中から間近で観られて幸せでしたし、特にダンスシーンは、私は早替わり中なんですけれど、いかに早く終わらせて袖で観るかをずっと考えるほど楽しみにしているシーンがあります」と明かしました。

坂本さんは「稽古中から観ている時間の方が長かったので、お客様と同じような感覚で観てワクワクしておりました。1分でも1秒でも早くお客様にお届けしたい」と期待感を語ります。望海さんの印象については「お芝居中はもちろん集中していらっしゃるんですけれど、普段は非常にニュートラル。僕は稽古の休み時間でも集中しちゃって皆さんともあまりコミュニケーションを取らないタイプなんですけれど、望海さんはとてもフラットな方なので、僕にない凄さを持っていらっしゃる。とは言え、稽古に入るとまたガラッと変わる、そのギアチェンジに、非常にクレバーなところを感じています」とリスペクトを語りました。

マイケル・メイヤーさんは「今回の作品がいかに特別かということは、お二人を含めたキャストの皆さんが素晴らしいということもありますけれど、日本オリジナルのバージョンが創れたということだと思います。長年に渡ってこの作品を創ってきましたが、色々と直したかったところを反映できました。アメリカから来日したクリエイティブチームにとって今回の『ファニー・ガール』が一番お気に入りです」と太鼓判を押します。

また望海さん、坂本さんについて「2人がとにかく素晴らしいのは、とてもプロ意識が強く、お互いを尊重しあっていること。それが初日から見られました。そして、それぞれのキャラクターとこの物語に、本当に真摯に向き合ってくれた。演出家として役に入るよう無理強いする必要が全くありませんでした。この作品はコメディーですので、よくおふざけになってしまうことがありますが、2人は本当に真摯に向き合ってくださった。コメディーというのは、そういった緊張感から生まれるものだと思います。そういったところが本当に素晴らしいなと思いました。そして最終的にはラブストーリーです。お客様が“この2人は恋しているんだな、応援したいな、上手く行ってほしいな”と思っていただけるような作品になっていると思います」と語りました。

最後に坂本さんから「『ファニー・ガール』に参加できたことを心から嬉しく思います。日本のミュージカル史の中でも皆さんの心に残る作品だと思います。この作品を観ないと後悔することになると思いますので、ぜひ劇場にお越しください」、

望海さんから「ミュージカルを続けてきて本当に良かったなと思える瞬間がたくさんあって。素晴らしい音楽もそうですし、ストーリーもそうですし、皆さんの人生に重なる瞬間、人生に寄り添ってくれる作品でもあります。これぞミュージカル、というシーンもたくさんあります。やっている私はミュージカルが大好きだなと感じていますし、この作品がたくさんの方に届いてほしいと願ってやみません。ぜひ劇場でそれを体感していただけたらなと思います」とメッセージが贈られ、会見が締めくくられました。

望海風斗×坂本昌行、新たな魅力で贈る『ファニー・ガール』

ニューヨークのブロードウェイレビュー、「ジーグフェルド・フォリーズ」の大看板だった実在の喜劇女優ファニー・ブライス(1891-1951)を描いたミュージカル『ファニー・ガール』。下町育ちの彼女がショービジネスの世界で、持ち前のユーモアを武器に活躍する様と、ギャンブラーでハンサムなニック・アーンスティンとの愛の物語を「People」「パレードに雨を降らせないで」といった名曲と共に贈ります。

先日日本でも上演されたミュージカル『ジプシー』も手がけたジュール・スタインが音楽を、ボブ・メリルが歌詞、イソベル・レナートが脚本、そしてリバイバル版からはハーヴェイ・ファイアスタインが改訂脚本を担当。訳詞は森 雪之丞さんが手掛けています。

ファニー役に望海風斗さん、ニック役に坂本昌行さんのほか、ファニーを支えるダンサーで振付師のエディ・ライアン役に水田航生さん、ファニーの母親ブライス夫人に中尾ミエさん。

ブライス夫人のポーカー仲間・ストラコシュ夫人役を高泉淳子さん、フォリーズの生みの親でプロデューサー・演出家のフローレンツ・ジーグフェルド役を益岡 徹さんが務めます。

美しいコーラスガールたちの華やかな衣裳やエディたちが繰り広げるタップダンスなど、エンターテイメント性溢れる本作。

望海さんは、“取り立てて際立った容貌やスタイルでない”ながら持ち前のユニークさと根性でスター街道を駆け上がっていくファニーを熱演。一幕ラスト、「パレードに雨を降らせないで」では周囲に左右されずに自分の想いを貫くファニーの力強さを存分に表現していきます。

読売演劇大賞 最優秀女優賞を受賞した『マスタークラス』『エリザベート』を経て更に磨かれた演技力で魅了。どんな困難に直面してもステージの上で輝きを放ち続けるファニーの姿は、望海さんご自身の生き様にも重なって見えるのではないでしょうか。

どんなに「可愛くなくちゃ、美しさを磨かなきゃ」と言われても。「綺麗な女の子がいつまでも流行ると思う?私はそう思わない」と、自分の才能を直向きに信じ続ける彼女の姿は、他者の評価ばかりが目に入る現代に眩しく輝きます。

坂本さんは、コメディ作品として、またファニーの視点としてコミカルに描かれるニックの“ゴージャス”さをさらりとこなす姿が流石。優雅な身のこなしでファニーを惹きつけながらも、目をギラリと光らせ、自由でありたい、成功したいと願うギャンブラーな一面を垣間見せます。ニックの決意溢れる激しいダンスシーンは必見!

59歳という若さで亡くなったファニー・ブライスの短くも情熱的な人生が、美しい音楽の数々によって描かれます。

撮影:蓮見徹

ミュージカル『ファニー・ガール』は2026年9月8日(火)から29日(火)まで日生劇場、10月9日(金)から18日(日)まで大阪・梅田芸術劇場メインホール、10月24日(土)から11月1日(日)まで福岡・博多座、11月10日(火)から15日(日)まで愛知・御園座にて上演されます。公式HPはこちら

Yurika

これぞブロードウェイ・ミュージカル!な華やかなステージにワクワクしました。リア・ミシェルがトニー賞で「パレードに雨を降らせないで」を圧巻のパフォーマンスで魅せたことがとても印象に残っていたので、生で望海さんの力強い「パレードに雨を降らせないで」を観て、オーケストラの音色を聴けて感動的でした。