ミュージカルソングと聞くと、壮大なオーケストラが奏でる伝統的な音楽、をイメージする方も多いかもしれません。それでとっつきにくい…とミュージカル食わず嫌いのあなた、ちょっと待った!今回は、シティポップやエレクトロニカ、ラップなど、現代のポップスにインスピレーションを受けた新作ミュージカル『NOW LOADING』をご紹介します。

二人芝居×60分×アーバン・ポップ・ミュージカル

舞台『弱虫ペダル』やミュージカル『ピーターパン』、ドラマ「明日、私は誰かのカノジョ」等で俳優として注目を集める天羽尚吾さんが主演・プロデュースを務める新作ミュージカル『NOW LOADING』。『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』や『初恋の悪魔』に出演し、シンガーソングライターとしても活動する海老原恒和さんとの2人芝居に挑みます。海老原さんは作曲を担当。シティポップやエレクトロニカ、ラップなど、現代のポップスにインスピレーションを受けた“アーバン・ポップ・ミュージカル”なのだそう。

「アーバン・ポップ・ミュージカルは、仮チラシに載せるキャッチーコピーを考えていた際に、ふと思いついて提案してみた言葉です。「シティ・ポップ」というほど派手でキラキラしたものではない、都会の片隅で粛々と生活を営む主人公2人の剥き出しの言葉や歌が、今を生きる人々に届くことを願っています」。

こうコメントを寄せてくれたのは、本作で脚本を務める相馬光さん。第28回フジテレビヤングシナリオ大賞最終選考に選ばれ、『世にも奇妙な物語』などドラマ脚本を中心に活動、NHKの設立脚本開発チーム「WDR」のメンバーである相馬さんが、現代ならではの若者の姿を描き出します。

また、60分というのも新しい試み。ミュージカルというと2時間〜3時間程度の作品が多いですが、60分であれば気軽に観てみやすいですね。

休職中にゲーム配信で出会った2人の物語

音楽だけでなく、物語にも時代性を反映させた本作。休職中にゲーム実況を始めた”ジョニ”こと下部が、視聴者のTAIとオンラインで意気投合し、バディーを組むことになるが、2人には“ある秘密”があって…。ゲーム実況を見たり、自分も誰かとゲームでオンラインで繋がったり、そんなことが日常の今だからこそ生まれた、私たちに身近な作品となっています。

写真/吉松伸太郎

また、本作はYouTubeにて稽古場映像を、ポッドキャスト「バックステージ」にて舞台制作の裏側を配信中。まずは作品が出来上がっていく様子を覗いてみてはいかがでしょうか?

ミュージカル『NOW LOADING』は2月11日(土)から19日(日)まで、中野にある会場・驢馬駱駝(ろまらくだ)にて上演予定。公演日時の詳細は公式HPにてご確認ください。

Yurika

ヒップホップ音楽をミュージカルに取り入れたリン=マニュエル・ミランダの作品は、今やブロードウェイミュージカルのヒット作ばかり。シティポップなどのポップス音楽を取り入れたミュージカルは、今の日本だからこそ生み出せる新ジャンルかもしれません。