演劇やミュージカルなどの舞台作品は「チケット代が高い」というイメージを持たれがち。実際、ロンドンのウェストエンドでも、人気作品は一席数万円(!)まで価格が上がることがあります。しかし!作品や工夫次第では、驚くほど安価で観劇できることもあるんです。今回は、お金のない学生としてロンドン留学していた私が、「なるべく安く、なるべく沢山の舞台を観る」をモットーに実践していた節約術を紹介します!
(※2019年9月時点の情報です。2021年1月現在、多くの劇場がチケット情報の公開を停止しています。最新情報については各劇場の公式HPをご確認ください。)
01 人気作品の格安抽選に挑戦しよう
人気作品の中には、アプリやサイト上で格安チケットの抽選を開催しているものがあります。私が実際に活用したのは、舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』のFriday Fortyという抽選。TodayTixというチケット販売アプリを通じて応募し、毎週金曜日に抽選が行われます。
当選者はその次の1週間のうち好きな日のチケットを40ポンド(1部・2部合計)で購入することができます。私が当日渡されたチケットは、なんと最前列のど真ん中。通常購入の場合、同じく最前列の席は約80ポンドかかるので、通常料金の半額での鑑賞が可能となりました。公式サイトはこちら
他にも、人気ミュージカル『ハミルトン』は公式アプリを通じ、毎日抽選を行なっています。 当選者は翌日の公演のチケットを最大2枚まで各10ポンドで購入できることができます。通常購入の場合、最後列の席でも約23ポンドで販売されているので、こちらも破格のお値段。 倍率も非常に高いですが、くじ運に自信がある方はぜひ挑戦してみてください。公式サイトはこちら
02 劇場のメルマガに登録しよう
ウェストエンドに佇むドンマー・ウェアハウスという劇場は、「YOUNG+FREE」というプロジェクトのもと、26歳以下の若者を対象に無料チケットの抽選を多くの作品で実施しています。応募方法は簡単、劇場のメルマガに必要情報を含め登録しておくだけ。自動的に各作品の抽選にエントリーされます。
過去にはトム・ヒドルストン主演『コリオレイナス』(2014年上演)やヘイリー・アトウェル主演『尺には尺を』(2018年上演)など豪華な舞台を数々上演してきたドンマー・ウェアハウス。無料観劇という贅沢な経験、ぜひみなさんにも味わってほしいです。公式サイトはこちら
03 窓口販売、TKTS、チケット販売サイトを比較しまくろう
ウェストエンドと日本の主要劇場との大きな違いの一つとして、「価格が固定されている訳ではない」という点があります。平日か休日か、昼公演か夜公演かという違いだけで値段が大きく変わることも。
また、劇場によっては用意される窓口当日券や、ウェストエンド近くに位置する『TKTS』という当日券販売ブース、あるいはTodayTix、Official London Theatre、Ticketmasterといったチケット販売サイトでも、それぞれ独自の割引が行われることがあります。観たい作品が決まっているときには、これらの販売価格を片っ端から比較検討するのがオススメです!
04 最後に…最後列って見辛くない?
安さ重視でチケットを購入すると、どうしても後ろや端の方の席になることが多いです。それってどうなの?見辛くない?という方へ。
確かに視界が若干悪くなったり、舞台から遠くなったりしてしまうこともあります。ただし、そういった席で「楽しめない」「のめり込めない」と感じたことは一度もありません!
セットの全体像を楽しめたり、舞台の端に立つ脇役の役者さんの無言の演技が楽しめたりと、低価格帯の席ならではの楽しみ方もたくさんあります。そして何より、優れた作品ほど劇場全体の空間作りに長けており、どの席から見てたかなんて思い出せなくなるほどにのめり込めてしまうものです。